思想家の西部邁氏が入水して亡くなったと新聞報道で読んだ。どうして入水することを選んだのかわからなかったが、どうも病気による体の痛みに耐えかねてのことだったらしいと聞いた。
自死を選ぶなどどうかと思っていたが、そうなら仕方がなかったかもしれないと思ったりした。私は現在のところどこかが痛いということはないが、やはり痛みに耐えることができるという自信はない。多分、こんな痛みに耐えて生きるくらいなら、死んだ方がましだと思うに違いない。
痛みというものは耐えたしてもそれがよくなる見込みがあれば別だが、痛みがなくなる訳ではないならば、耐えるべきものかどうかはわからない。単なる痛みという肉体的な問題だが、なかなか難しい問題をはらんでいる。