いままで一度もum Gottes willen(ウム ゴッテス ヴィレン)(注)というドイツ語のフレーズを聞いたことがないということはないのだが、willenというのが前置詞(後置詞というべきか)だとは知らなかった。willenは(~のために)という意味だと辞書にはある。
meiner Meinung nach(私の意見では)とか普通にいうと前置詞だが、名詞の後ろに置かれる前置詞もある。しかし、willenという前置詞があるとはほぼ65年近くドイツ語を学んでいたのに知らなかった。
いや知らなくてもいいのだろうか。私は別にドイツ語やドイツ文学の専門家ではないから。willenは2格支配の後置詞だという。そういう後置詞があることも知らなかった。Willen(神の意志)かと思っていた節がある。
私みたいな頭の散漫な者にはいつまでたっても学ぶべきことがある。
(注)um Gottes willenは独和辞典には「とんでもない」「お願いだから」と訳がついている。どういうときに使うかわからないので、独独辞典を引いてみたら、verwendet, um Ueberraschung, Ensetzen,Bedauern o. Ae. auszudrueckenとあった。「驚いたときとか、悲観したときとか、残念がるときとか」に使うのだろう。oh, mein Gott, oh, du lieber Gottとかも同じように使われるという。