物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

9月を前にして

2016-08-31 16:34:13 | 日記
仕事がたまっている。まず、「数学・物理通信」の6巻7号以下の編集をしなければならないのだが、どうも気がのらない。こうことは私にしては珍しいのだが、それが現実だからしかたがない。

10月1日が締め切り期限の科学史関係の論文を書きたいと思っているのだが、それもある程度構想はできたが、なかなか取りかかれない。それにこの雑誌にある本の書評を書いてほしいとのご注文まで頂いている。

さっき、ようやく「比と比例式」という数学エッセイの草稿を書き上げた。とはいうものの、これはほとんど本の引き写しである。私の創意などほんとどない。どういう本を読んでどこからどこまでを書き写すかくらいにしか私の自由な意志はない。

それも書き終えた後で、ああ、あれを忘れていた、これを忘れていたといくつかのことに気がついた。

夏休みも終わり

2016-08-31 10:27:55 | 日記
だとお隣の奥さんと話したと朝食前に妻が言っていた。今日は8月31日で明日からは小学生も中学生もまた学校がはじまる。

円錐状の筒にチョコレートとか何やかや、子どもの好きなものが入った筒(テュ―テ)をもって腕に抱えて、ドイツでは新入生が小学校に9月に通いはじめる。夏休みが終われば新学期だからである。

そういう経験を長男はドイツの小さな町でもった。半年に満たない小学校生活の経験だったが、はじめはドイツ語が分からなくて授業中に集中して先生の話を聞くしかなかったらしいが、その中にパウゼPause(授業間の休憩)のときには子ども同士でちょっとしたジョークも言えるようになっていたらしい。

それでもそれは小さい時の経験だから、彼はドイツ語はいまは話せない。彼には喉ひこでする r の発音がきれいにできるくらいでしかその痕跡は残っていない。しかし、市役所 das Rathaus の r の音は私などがまったく真似をすることができない本物である。私のドイツ語の発音は日本語の発音からいくらもはなれてないが。

彼はドイツ語は話せないが、それでも英語だけはその後の会社勤めとかの間にアメリカ人やスイス人とかの人とのつきあいがあったので、話せるようになったらしい。私は英語を話せない。なんか片ことくらいは言えるだろうが。

近所の話に戻すと、お隣の子どもさんの3人の兄、弟、妹はかなり夏休みはじめはキーキーと兄弟げんかをしていたが、その兄弟げんかもだんだん少なくなり、静かになったが、明日から学校である。秋には運動会などもあるので、なかなか忙しいシーズンである。



連比の扱い方

2016-08-30 16:32:26 | 日記
比と比例式は分数式に書き直すと簡単に理解できるが、連比の場合にはどうなるのだろうと思って今日はインターネットを朝から検索をしていたので、ブログを書くことを忘れていた。

なんでも数学となると難しい問題を考える人がいると見えてなかなか難しい問題が特に高校入試問題に出ているようである。

連比はもし x:y:z=3:5:6 みたいな条件が与えられれば、これは x/3=y/5=z/6 みたいに分数式におき直してその値をkとでもおけば大抵は解決するようである。

だが、そういうことを知らないとなかなか難しいことになる。

比例式というと a:b=c:d みたいなのが基本であるが、これは比の値をつかって a/b=c/d とするのがよい。もっともこれと元の比例式 a:b=c:d とが同じことをどう了解させるかが問題であるけれども。

気象庁長官だった和達清夫さんが書いていたエッセイで、彼の中学校のときの数学の先生は「比とは比の値のことですが、わざわざ比の値とはいいません」と教わったとか読んだのでそれがどこに書かれていたのか、を探しているのだが、その本がなかな見つからない。

このことはすでに以前に2014.12.26にこのブログに書いてある。だが、そのときと同じ理解の状態に今もある。

矢野 健太郎先生の『代数入門』(岩波全書)にも a:b=a/b の意味であると書いてある。そして彼は左辺を比とよび、右辺を比の値というと説明している。

昭和史の天皇4

2016-08-29 11:18:15 | 日記
を図書館で借りて来て読んでいる。原爆を扱った巻である。アメリカの原爆の作成の状況から、日本で原爆研究を軍の委託を受けて始めることなどが書かれている。

前に山崎正勝『日本の核開発』(績文堂)を読んでおよそのことを知ったことだが、これをやはり関係者にインタビューしてさらに詳しく述べてある。

山崎さんの本は自分の研究成果を本にした感じなので、やはり研究といった感じだが、新聞記事だったかを『昭和史の天皇』(読売新聞社)はまとめたものだろうか。文献の掲示とかはないが、それだけにくだけた感じである。しかし、これはなかなかいい記録であろう。

戦時の日本の原爆研究といわれたものの実態が分かってきた。

今日は涼しい

2016-08-29 11:03:13 | 日記
台風の影響で昨夜雨が降り、今日の午前中は急に涼しくなった。明日にはまた暑くなるだろうが、それでもほっとする。2,3度温度がちがうだけなのだが、かなり涼しく感じられる。

大学生協の書籍部に雑誌を取りにいった。月に一回は取りに行くのだが、大体月末近くに行く。それはつぎの月のNHKの外国語のテクストがそろそろ必要になるからである。とはいうものの英語はテレビで見るだけだし、主にフランス語とドイツ語のテキストである。

初歩ばっかりを何十年も繰り返して聞いているのだが、それでもなかなか十分に身についたとはなかなか言えないから、難しいものである。もちろん専門ではないという意識が強いからあまり身につかないのだともいえるかもしれない。

連続体力学の話法

2016-08-27 17:52:52 | 日記
わかりやすいテンソルの本の紹介がアマゾンから来ていたので、それを見ていたら「連続体力学の話法」という本があった。

それでその書評を見たら、雑学家さんがほめていた。雑学家さんが誉める本なら多分当りはずれがないのであろう。

ただ、新刊では定価が4000円を越えるという。値段がもう少し安くならないものか。

午前中にブログを

2016-08-27 10:42:30 | 日記
書くことが多いのです。午後は気が向いたらブログを書くかもしれませんが、普通はお昼寝タイムです。

とはいっても真面目に本を読んでいたり、パソコンに向かって文章を書いていたりすることもあります。大抵はNHKのフランス語の講座とかドイツ語の講座を聞きながら、必死になってブログを書いていたりします。

それに場合によっては昼のラジオ体操の時間にブログを書くのが重なってしまうこともあります。ラジオ体操ははじめラジオを聞き流すだけでラジオ体操をするなどということはしていませんでしたが、それでもその時間を生かすことを考えて、できるだけラジオ体操をするようにしています。

午後のフランス語講座の放送が14時30分からですので、そのときと15時15分からのドイツ語講座の放送を聞いています。

だから、それがすめばほぼ一日の私の日程が終わることになります。15時30分からはロシア語講座の放送がありますが、友人の数学者 N さんは持病で体の動きがかなりままならないけれどもロシア語の講座を聞き続けているようですが、私はいまではロシア語までもう一度勉強する意欲はありません。

午前中はエアコンを入れないで済みますが、さすがに午後はエアコンなしでは過ごせないのです。
昨日は西風を窓やドア越しに入れて、エアコンなして過ごせましたが、今日はあまり風が吹かないうえに、湿度が高いようです。

サンテ・ド・ウー

2016-08-26 11:46:46 | 日記
という名前の目薬があった。参天製薬の目薬であったと思う(注1)。サンテはsant'eなのかどうかは知らないが、もしそうならサンテ・ド・ウーは「8月の健康」を意味するであろう。

サンテ・ド・ウーはもしそうならフランス語ではsant'e de ao^utとでも書くのだろうか(注2)。このころはまだあまりao^utはウーットと発音するフランス人がいるとはあまり聞いていなかったが、その後NHKのフランス語講座でもao^utはウーットと発音する人が多くなり、いまではウーと発音するフランス人よりも多いのかもしれない。

私が学生のころだが、フランス語のラジオ講座を聞き始めたころは先生は前田陽一先生であり、それから1,2年して朝倉季雄先生に変わった。朝倉先生はかなり長く担当されていたが、几帳面だと思われる口調であった。

その後、丸山圭三郎先生の担当になったと思うが、その後、丸山先生はテレビの方の講師もなさった。

杉山利恵子先生や林田僚右先生もNHKのラジオやテレビのフランス語講座の講師をされて、それぞれ学ぶことが多かったと思うが、最近の先生になるとなかなか思い出せない。

(注1)参天製薬という会社がいまでもあるかどうか知らない。もうどこかの会社と合併してなくなっているような気がするが、調べていない。

(注2)sant'e de ao^utと書くのだろうかと書いたが、これは私が日本人だからあまりフランス語を知らないためで、sant'e d'ao^utと書くとすれば、発音はサンテ・ダ・ウ―トとでもなろうか。そうだとするとサンテ・ド・ウーというのはあまり忠実なフランス語の発音ではなさそうである。

武谷三男の著作目録(第5版)

2016-08-26 11:24:40 | 日記
を投稿した。これは先週の金曜日だったか。「素粒子論研究」電子版にである。まだ巻号は決まっていないかもしれないが、その巻号が決まったら、今度は「武谷三男業績リスト」の第4版(?)を投稿したいと思っている。

これは『伏見康治セレクション』別巻の伏見さんの論文リストを見ていたら、武谷三男の名前も入っている論文が2編あったための改訂である。

伏見さんが大阪大学に勤めていた頃に武谷さんも菊池正士さんのところの講師になるところで、彼は警察につかまったといういわくつきのころのことであるが、実験の論文に共著の論文として名前が上がっていたのだ。

伏見さんの論文リストを見てそういうことに気がつくなんてちょっと意外だけれども。


戸坂潤全集未収録論文集

2016-08-25 11:26:18 | 日記
『戸坂潤全集未収録論文集』(こぶし書房)を8月20日の徳島科学史研究会で購入した。この書を編纂した香川大学教授の北林さんから直接に購入したのである。この本の定価は3800円であるが、編著者割引の3000円で購入した。

北林さんは戸坂潤の研究者であると前に伺ったことがある。戸坂潤の研究者など全国にもあまりたくさんはおられないと思うので、貴重な研究者である。今回は香川大学での徳島科学史研究会は彼のお世話で行われたのであった。

彼は大学院は東京工業大学である。が、大学は弘前大学の出身であると研究会での講演で言われていた。実は私の亡くなった母の従兄が弘前大学に長らく勤めており、私が学生のころは弘前大学の文理学部長をしていたので、弘前大学は私にとって全くなじみのない大学ではない。

もっとも北林さんが学生のころにはすでに退職をしていたであろうから、北林さんが母の従兄を知っているはずがない。だが、弘前大学と聞くとなんだか古い友達に会ったような気がしたものである。

実は私もちょっと似たような意図をもっていて、武谷三男の著作集とか現代論集とかに載っていない、武谷三男の論文を集めて出版したいという気持ちがあるのである。だが、その作業はまったく進んでいない。

北林さんから『戸坂潤全集』は勁草書房から出されているので、勁草書房にはじめに相談したのだが、出版社の方針がいま変わってしまい、戸坂の全集を補完するような論文集を出すことはできないと言われたと講演で述べられていた。

勁草書房は戸坂潤だとか小倉金之助だとか武谷三男の著作集を出されている特徴のある出版社であったが、現在はあまりその特徴がはっきりしなくなってしまった。これはみすず書房にも同じようなことが大なり小なり言えることであるが、みすず書房の方は勁草書房ほどは顕著に方向転換はしていない。みすず書房は過去も現在も物理学者の朝永振一郎さんの著作を一手に発行してきた出版社として知られている。

みすず書房の場合には翻訳本の発行の割合が多くて、『20世紀の資本』のようなベストセラーを最近でも出している。過去には勁草書房には羽仁五郎の『都市の論理』のようなベストセラーを出したが、そのことはもう覚えている人ももう多くはないだろうか。



そろそろ数学・物理通信

2016-08-24 17:04:16 | 日記
の編集にとりかからなくてはならない。5月から6月のはじめにかけて編集発行をしたので、3か月ぶりである。

しばらく編集をしていないとどうやって編集するのか思い出すのに時間が少しかかる。いま問題になっているのは字の大きさである。字の大きさとしてしばらく8ポイントを使って来たのだが、どうもこれは小さすぎたようである。標準の10ポイントに戻したいのだが、それでもまだ小さすぎるということかもしれない。

字の大きさは掲載するページ数の跳ね返るので、なかなか難しいところである。

暑い時には何をすればいいか

2016-08-24 10:20:35 | 日記
そんなことはわからない。なにか具体的に体を動かすことをするのはこの暑さだからやめておいた方がいいだろうか。そうだとすると思索を巡らすときかもしれない。もっとも何かを頭で考えることだって結構疲れる。

すくなくとも本を読むのはこの暑さだから、頭がぼうっとしてしまう。昨日も書いた高瀬正仁さんの『近代数学史の成立 解析篇』(東京図書)を昨夜も12時を過ぎてから30分ほど読もうと思ったが、最終章の第六章まで来ているのだが、この章が難物でなかなか読めそうにはない。今朝、もう明日には図書館に返却のときがきたことに気がついた。。

この章でいま読んでいるところは超楕円積分とか楕円積分や楕円関数のことが書かれており、私のあまり馴染みのない分野であるので、興味をそそられるのだが、それだけ理解が難しい。この第六章のタイトルは「複素多様体の理論と多変数関数論」であるが、ここのところは再度この本をしばらく期間をおいてから、また借りだして読みたいと思っている。

大体私はあまり本を通読することができないのであるが、最近は分かってもわからなくても通読したいと思っている。確かにけっこうたくさんの本をもってはいるが、それは大抵それらの本を辞書がわりにするためである。

本質とはなにか

2016-08-23 10:41:20 | 日記
ということをここ数日考えている。これは高瀬正仁さんの『近代数学史の成立 解析篇』(東京図書)にくり返し、そのことがでて来るからである。

高瀬さんは抽象化される前の具象的な数学の中にその本質があることが多いのではないかという意見らしい。それは高瀬さんの実体験によるものであろう。彼は多変数関数論の専攻であり、岡ーカルタンの多変数関数論を学んだが、抽象化されたカルタンの二つの定理の前の岡潔の論文にその本質がすでにあるのではないかという意見だと思う。

抽象化されると適用範囲は大きく広がるが、面白くはないというのが高瀬さんの意見である。だから、抽象化されるに値する具象的な数学にその本質があると考える。

本質という点では武谷の三段階論では現象論、実体論、本質論と科学は発展するというが、実体論はまだ本質論ではないと考える。だが、それから本質論へと発展を遂げていく重要な要素がそこに含まれていると考えるが、数学では具象的な数学でもそこに本質があると考えるのが高瀬さんの本質の認識である。数学と数学以外の科学とはその質が違うかもしれないが、ちょっと似ている面もありそうだ。

そんなことを考えている数日である。

徳島科学史研究会3

2016-08-22 09:49:32 | 日記
に8月20日(土)に高松まで出かけて話をしてきた。講演時間が20分で5分質疑の時間である。私は仕事場でパソコンの前で声を出しての練習では12,3分しかかからないようだったが、少しゆっくり話して20分よりは早めに話を終えた。

もっとも質問があったりして、最後の質問には答えられず自分の持ち時間が終わってしまった。スライドの枚数は昨年と同じ13枚だった。

はじめのタイトルとかは見せるだけで説明はナシなので、結構早く話が終わったのである。もっとも原子力の 基礎知識を説明するのを省いてあるし、武谷の若いときのいろいろな苦労については話をしていない。

それらを説明しないと論文としてはいけないだろうと考えている。

スライドは2分間はみせないとわからないとプレゼンの仕方で読んだことがあるので、必要なスライドは2分以上見せたつもりである。

前進座が来年2月来演

2016-08-19 11:25:29 | 日記
するという。昨夜、元前進座社長の嵐圭史さん夫妻が松山に来られて関係者と会食をした。私はその会にには出なかったが、妻が出た。

前進座の公演はこれが最初という訳ではないが、松山での講演を支援する体制が数人の重要な支援者が高齢のために亡くなってしまったので、再構築が望まれている。そのことを前進座自身が意識しているかどうかはわからないが、H さんとか、T さんだとか重要な支援者がここ数年で亡くなってしまった。

だから新しい支援者というか、主になって公演を積極的に支援したりPRしてくれる方たちがほしいところであるが、そういう人もすでに高齢である。その一人である、K さんはすでに84歳だという。

昨年の公演を事務統括責任者として支えた T さんも今回は別の人にその仕事を任せたいとの意向を示しておられるという。来年の公演は富士山が噴火して灰が数十センチもたまり、麓のかなり広範な地域が灰に埋もれてその地域の農民が大勢飢えのために亡くなったという、江戸時代の話から取った「怒る富士」(新田次郎原作)である。

夜昼2回の公演を予定していて、昼800人、夜400人の観客を予定しているという。これは2回の公演では約800万円の費用がかかるのだという。それでも切符を販売するほうからすると一律7000円の切符を販売するのはなかなか難しい。それでそこのところをいかにうまく切り抜けるのかが販売を促進する地元の支援者に知恵が求められている。