しかたがないか。アマゾン・コムで評判のいい、コメントのついた複素解析の書のいくつかを E 大学の図書館で調べてみた。どうもあまり推薦されているほどにはそのよさが感じられなかった。どうも問題意識が違うからであろうか。
いつも複素解析とか関数論の書物を見るときには、解析接続のところと分岐点の説明を見るようにしている。どちらもなかなか説明があまりピンとこない。
解析接続の方はそれでもいくらかわかるようになってきたのは事実であるが、それについて自分で説明を書こうとするにはまだなにかが足りない。もう一つ最近関心があるのは無限級数の収束についてである。これは友人の数学者 N さんが発見法的に理解をしたというので、彼にその理解したところを書いてくれないかと頼んだのだが、かれはもっと先に優先してやり遂げたい仕事があるという。
それで、自分で何とかしたいと考えて関心をもっているのであるが、なかなかこちらも進まない。どの無限級数の書物を見てもなかなか証明はされてはいるが、あまり発見法的ではない。
Cauchy-Hadamardの判定法だけは志賀浩二さんの本にその発見法的な説明があった。また、N さんからD'Alembertの判定法についてもすこしヒントをもらったし、小島順さんの微積分の本にちらっと出てくる考えが N さんの考え方と一致するらしい。まだ確かではではないが。