「新しい時代がきたと感じていますか」
と問われれば、そうは思わないという答えが返ってくるだろう。
だが、私は確実に新しい時代が来ていると感じている。ある種の嗅覚とでもいうのだろうか。「ベルリンの壁の崩壊」30年の節目でも今年はあった。
「マルクスがいわゆるマルクス主義者ではなかった」という発見が最近されているというように、やはり資本主義の、それも金融資本主義の行き過ぎは明らかであろう。
まだ時の政府はそれに依存しているかもしれないが、時代は確実に変わりつつある。儲けだけを至上とする生き方はやはり間違っている。
もちろん、ある程度は利益を上げることを認めないと社会が成り立って行かないのだろうが、金融だけでものごとがうまくいくはずはない。
いつだったかもこのブログで書いたが、5%の人が世界の富の99%を所有するという社会がいいはずはない。要するに富の平等分配をもっともっと促進しないといけないのだ。
それにいつかはこの地球が滅びてしまい、人類も滅びてしまうことは自然科学的な事実だが、それでもできるだけ持続して長く地球と人類が存続できることはやはり全地球的な規模での課題である。それに反する資本家も経営者も許されない時代である。
これはここまで時代が進んでくると必然的でもある。
原水爆や攻撃用のミサイルの開発に専念する国家の指導者はもう許されない。まだ残念ながらそういう国家のトップがいるのはまぎれもない事実ではあるが。
経済学者もそういう時代の要求をちゃんと読み取ることが必要だ。