片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

麻挽き

2008年08月15日 | 子供時代の思い出
麻の茎から剥いだ皮から、純粋な繊維だけを取るために、木で作った砥石のようなもの、(大きさは長さ80cm幅15cmくらいで、その重い木の台の上に薄い杉か桧の薄い板を敷いたもの)の上にぬるぬるした麻を置き、一方を左手で抑えながら、カンナの刃を右手に持ちあくを削いでいく。するとどす黒いぬるぬるした不気味な麻の皮から、黄金色の繊維が突如現れる。まったく信じられないほどの景色です。うまくあくを削ぎとって、天井に渡した竹の竿につるします。天女の羽衣のように。しばらく室内で乾燥させ、農協などを通じて出荷するのです。台風の影響やあくの削ぎ方の善し悪しで、値段が決まり、引き取られていくのです。これが、麻のシャツや下着やハンカチなどになるのでしょう。麻挽きは子供たちの夏休みが終わる頃から始まります。
写真解説:茎から剥いだぬるぬるの麻を麻挽き台の板に元を載せ先を前方に延べます。左手で麻の元を持ち、右手に持ったカンナの刃であくを削ぎながら、後ろに麻を引っ張ります。左太ももに引っ掛けて上に引っ張り挙げているのが黄金色に輝く麻です。写真は岩島島誌より。

麻こぎの風景(7月下旬から8月上旬)

2008年08月15日 | 子供時代の思い出
子供時代、高級な繊維を取るための麻を栽培していた。3月に蒔いて7月までの4ヶ月でこんなに大きくなるのです。これを根と葉を切り落とし鉛筆の束のように切りそろえ、大きな縦型の湯釜で茹でて、天日で2週間乾燥し、ぬるぬるして皮が剥がれるようになるまで水に漬け、それをカンナの歯を使って板の台の上であくを削り落とします(ここが職人芸)。写真は岩島村誌より。