京の四季 名勝散策 写真集

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臨済宗大本山 東福寺 2009/07/10

2009年07月24日 | 洛南 東山 東福寺方面

      大本山 東福寺は摂政九条道家が、奈良における最大の寺院である東大寺に比べ、また奈良で最も盛大を極めた興
      福寺になぞらえようとの念願で「東」と「福」の字を取り、京都最大の大伽藍を造営したのが慧日(えにち)山東福寺です。
      1236年より1255年まで実に19年を費やして完成しました。

      工事半ばの1243年には聖一(しょういち)国師を開山に仰ぎ、まず天台・真言・禅の各宗兼学の堂塔を完備しましたが、
      1319年・1334年・1336年と相次ぐ火災のために大部分を焼失しました。





      








      
      三門は空門・無相門・無作門の三解脱門の略で南都六宗寺院の中門にあたります。東福寺は新大仏と呼ばれるような
      巨大な本尊を安置するなど南都二大寺に影響を受け、この三門は大仏様(天竺様)、禅宗様(唐様)、和様をたくみに組
      み合わせた建造方式となっています。





      









      
      仏殿(本堂) 1881(明治14)年焼失後、1934(昭和9)年再建。起工から竣工まで17年を要し復興させた昭和の木造
      建築中最大の建物です。






      









      
      経蔵 三門、禅堂、東司などとともに旧観を残す宝形造りの瀟洒な建造物。 開山の聖一国師(円爾弁円)は宋からの
      帰朝の際一千余りの典籍を持ち帰り、我が国文教の興隆に多大な貢献をしました。当寺には今なお、宋代の書跡や貴
      重な書物が多数所蔵されています。




      
      庫裡








      
      仏殿から開山堂(常楽庵)に至る渓谷に架けられた橋廊です。1380年、春屋妙葩(しゅんおくみょうは;普明国師)が谷を
      渡る労苦から僧を救うため架けたとつたえられ、歩廊入口には同国師の筆になる「通天橋」の扁額をかかげます。
      南宋径山(きんざん)の橋を模し、聖一国師が通天と名付けました。









      









               









      
      橋楼から望む方丈








      









               









      
      愛染堂








      
      手前、方丈と本堂








      








      
      開山堂 通天橋を渡って至る、別名常楽庵。もとの建物は1819年に焼失し、1823年一条忠良によって再建されました。
      屋上に閣を持つ類例を見ない開山堂で、祀堂は床高で開山国師像を安置します。








      









               









      









      









      
      普門院 右手、開山堂の西に位置する寝殿造風の建物で、開山国師常住の方丈とつたわります。内部は三室に仕切ら
      れ、その襖絵は花鳥草花・唐人物を主題とし七十四面(桃山-江戸)からなる、画流各派の競作が残されています。








      









       









       
      愛染堂 開山堂の西、南正面にして立つ丹塗りの八角小円堂です。もと万寿寺愛染堂と呼ばれていましたが、昭和9年
      の室戸台風で倒壊、その後現在の地に移されました。
      唐様を主とした鎌倉末期風の優雅さをもって現存する貴重な遺構です。
      単層、こけら葺、桟唐戸。内部は瓦敷、鏡天井とし、須弥壇上に宝塔形の厨子を置き、愛染明王を祀ります。








       









       









               
               愛染堂の前から通天橋の下を流れる川まで降りることが出来ます。 新緑も綺麗ですが、
               紅葉も素晴らしいと思います。








      









      









      









      









       
      方丈 1890(明治23)年再建。南正面の前庭には昭憲皇太后の寄進とつたえる向唐破風の方丈表門があります。
      恩賜門ともいい、小型ながら明治期唐門の代表作です。
     








       
      庫裡で受付を済ませ方丈に向かいます。








      
      禅宗の方丈には古くから多くの名園が残されてきましたが、四周に庭園をめぐらせたものは当寺唯一の試みです。
      当庭園は1938(昭和13)年、重森三玲氏が作庭しました。
      釈迦成道を表現し、八相の庭と命名され、近代禅宗庭園の代表として広く世界各国に紹介されています。








      
      方丈南庭 方丈正面の南庭は210坪(693平方メートル)、東西に細長い地割に、蓬莢・方丈・瀛洲(えいじゅう)、壺梁
      (こうりょう)の四島に見立てた巨石と、砂紋による荒海の表現に加え、西方に五山を築山として大和絵風にあらわし、
      神仙境を表現しています。
      鎌倉時代の質実剛健な風格を基調に、近代芸術の抽象的構成をとり込んだ枯山水式庭園です。




      









      








      









      








      
      方丈西庭 西庭は「井田市松」の庭。さつきの刈込みと砂地が大きく市松模様に入り、くず石を方形に組んで井田を意図
      して表現します。色彩の変化も楽しい庭です。










      









      









      
      方丈北側から望む通天橋








      
      方丈北庭 市松の庭は、作庭以前に南の御下賜門内に敷かれていた石を市松模様に配したもので、通天紅葉の錦織り
      なす景観を借り、サツキの丸刈り、苔地の妙が調和するという、南庭とは逆に色彩感あふれる空間となっています。









               









      
      方丈東庭 北斗の庭は、もと東司の柱石の余材を利用して北斗七星を構成し、雲文様地割に配している小宇宙空間です。

      方丈を見終えたところで、門前の塔頭、天得院と芬陀院に向かいます。










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