全国12000もの天満宮の総本社である北野天満宮は、平安時代中頃の天暦元年(947)に、西ノ京に住んでいた多治比文子や近江国(滋賀
県)比良宮の神主神良種、北野朝日寺の僧最珍らが当所に神殿を建て、菅原道真公をおまつりしたのが始まりとされております。
永延元年(987)に一條天皇の勅使が派遣され、国家の平安が祈念され、この時から「北野天満天神」の神号が認められ、寛弘元年(1004)の
一條天皇の行幸をはじめ、代々皇室のご崇敬をうけ、国家国民を守護する霊験あらたかな神として崇められてきました。
北野さんは、梅で有名な神社ですが、境内の西側に流れる紙屋川の土手にはモミジの散策路が広がりこの時期には紅葉狩りを楽しめるようにな
りました。 入苑料700円でお抹茶ではありませんが、お菓子とお茶が飲める茶屋が設けられております。
紙屋川の土手は、太閤秀吉が造営した御土居の一部が残っており土手の上から紅葉を見下ろす景観と帰り道は、川沿いを散策しながら御土居を
見上げる景観が楽しめます。
今年の京都は、例年に比べ11月中旬の天気が悪く、日中の日照が足らず夜の冷え込みも弱かったため市内全域で色づきが悪く近年まれに見る色
付きの悪さでした。木によっては紅葉する前に枯れてしまったものも多く日当たりの悪い場所は、未だに青葉のままの木も見受けられました。
日の光が当たるとそれなりに綺麗に見える木々もありましたが、11月中に来られた方は残念な思いをなされた事と思います。
今年から夜間ライトアップもなされているので、夜の方が昼間より綺麗に見えるかもしれません。
御土居から本殿を眺める事が出来ます。
折り返し地点で、川沿いに降りてゆきます。
山茶花が所々に咲いております。
紙屋川に掛かる、うぐいす橋
この辺は、谷底になり日当たりも悪いので青葉のままの木がありました。
出口の手前に設けられた茶屋。
茶屋の南側が、梅園になります。
本殿への入り口の「三光門」
本殿前の中門で、日・月・星の彫刻があることから三光門と呼ばれますが、実際には星の彫刻はないとも言われ、「星欠けの三光門」として
「天神さんの七不思議」に数えられています。
三光門の蟇股(かえるまた) 蟇股とは、社寺建築で、梁 (はり) や桁 (けた) の上に置かれる、輪郭が山形をした部材のことで、構造上必要な
支柱でありましたが、のちには装飾化していったようです。厚い板状のままの板蟇股と、内部をくりぬいて透かせた本蟇股とがあるそうです。
社殿(本殿・国宝)ご祭神菅原道真公をおまつりする本殿と拝殿、石の間、楽の間を連結した日本最古の八棟造(権現造)で、現在の建物は慶
長12年(1607)に造営されたもので、桃山時代の華麗な装飾とともに、歴史的に非常に貴重な建築とされています。
西回廊
社殿北側の摂社・末社
今年のライトアップは、12月6日までとなっております。