大原への入り口に位置する八瀬に佇む瑠璃光院は、新緑と紅葉の時期のみ公開されている寺院です。
叡山電鉄の八瀬駅から高野川に沿い徒歩5分の距離に建ちます。
新緑、紅葉時のみの特別拝観になるため拝観料は、二千円致します。
ここ「八瀬」の地は、「矢背」とも記されるように、壬申の乱で背中に矢傷を負われた大海人皇子(天武天皇)が「八瀬の釜風呂」で傷を癒されてより、
平安貴族や武士たちに「やすらぎ」の郷として愛されてきました。
本願寺歴代門跡もしばしば訪れたと記録に著され、明治の元勲三条実美公は、当時の庵に「喜鶴亭」と名付けて直筆の命名額を下されています。
(瑠璃光院に現存)
茶庵「喜鶴亭(きかくてい)」三条実美公命名の由緒ある茶室。和敬静寂の精神を映す千家第六代覚々斉原叟好みの佇まい。
敷地内には、百種もの楓が彩りを添えておりますが、11月20日現在は、日当たりの良い樹は紅葉を始めておりますが、そうでない所はまだ青葉のままで
す。出来ればあと一週間遅らせたくらいがベストかもしれません。
大正末から昭和の初めにかけて、一万二千坪の敷地に延二四〇坪に及ぶ数奇屋造りに大改築するとともに、自然を借景とした名庭を造営。
建築にあたった棟梁は、京数寄屋造りの名人と称された中村外二、築庭は、佐野藤右衛門一統の作と伝えられます。
その後現在まで、日本情緒あふれる名建築・名庭として多くの人々に親しまれ、囲碁本因坊位の対戦場となったことなどが知られております。
喜鶴亭の玄関口にある蹲(つくばい)
玄関を入りますと拝観順路が示されております。
一階の瑠璃の庭
順路はまず二階に案内されております。
写経が出来るようになっております。
瑠璃の庭の二階からの眺め
二階床の間に掛けられたお軸 「山岳風景図」富岡鐵斎 筆 (1836~1924)江戸末期から大正にかけて、儒家、書家、画家として活躍し、最後の文
人として知られております。 京都に生まれ京都に没し、生涯に一万点を超える作品を残しておられます。
階下に降り窯風呂の部屋に進みます。
八瀬名物の「かま風呂」日本式蒸し風呂の原型であり、「八瀬のかま風呂」の現存する
希少な遺構と説明されております。
瑠璃色に輝く浄土の世界を表わした当寺の主庭です。数十種の苔のじゅうたんをぬって一条のせせらぎが清らかに流れます。
一階書院
瑠璃光院は、浄土真宗東本願寺の寺院で、ご本尊は、阿弥陀如来像が祀られております。
本堂を抜け渡り廊下を通り茶室のある喜鶴亭に移ります。
渡り廊下より見下ろす喜鶴亭と「臥龍の庭」
「臥龍の庭」
喜鶴亭の玄関前の「山露地の庭」
玄関口
お車でお越しの方は、叡山電鉄の前の道を入っていきますが、駐車場が3台分しかないのでご注意くださいませ。
瑠璃光院からほど近い蓮華寺に寄ってみましたが、書院庭園のモミジがまだ十分紅葉していないとの事でしたので、入るのをやめました。
山門付近は、色づき始めでした。
蓮華寺 秋紅葉 2011・12・05 http://blog.goo.ne.jp/kappou-fujiwara/e/d0ea541db6c2bd30872ef29e7efedffa
地図 http://link.maps.goo.ne.jp/map.php?MAP=E135.48.37.224N35.3.33.826&ZM=9