京の四季 名勝散策 写真集

京都の観光、散策の参考にしていただければ幸いに思います。

愛宕山 千日参り  07/31/2010

2010年08月09日 | 京都歳時記
           今年も恒例の愛宕山の千日参りの日がやってまいりました。本来千日参りとは、7月31日の夜から1日の朝に掛けてお
           参りすると千日分の御利益があると言われており、皆さん日暮れ近くから登られる方が多いですが、私は人込が嫌なた
           め一昨年より31日の早朝より登るようにしております。

           早朝に行きますメリットは、下の写真の登り口の鳥居の近くまで車で行けて約70台分の駐車場に車が停められる事です。
           この駐車場が埋まりますと遥か後方(1㌔)手前から歩くこととなり、登り口に付いた時点で疲れてしまいます。夜登られる
           方は、車は避けてタクシーかバスでお起こしになることをお勧めします。







           
           愛宕神社は、右京区の清滝に表参道の登り口があり、標高が924メートルの京都で一番高い山として知られております。
           全国にある約900社の愛宕神社の総本社であり旧称阿多古神社、通称 愛宕さんと呼ばれ京都市民に親しまれておりま
           す。
           古くより比叡山と共に信仰を集めた愛宕山は、火伏せ・防火に霊験のある神社として知られ、3歳までに参拝すると一生
           火事に遭わないと言われております。「火廼要慎(ひのようじん)」と書かれた愛宕神社の火伏札は古い家の殆どと言って
           よいほど京都の家庭の台所に貼られており、飲食店の厨房や会社の茶室など火を使う職場にも貼られていることが多い
           です。







           
           清滝の鳥居から約4キロの行程を個人差はありますが、若い方で1時間半、中年の方で2時間から3時間、年配の方で
           それ以上の時間をかけて登ります。以前は、1丁目ごとの石碑しかなく自分の位置が確認できずペース配分が難しかっ
           たのですが、数年前よりこのオレンジの立て札が、100mおきに立っているので、とても助かるようになりました。








           








                     








            








           








           








           
           まだ、三合目あたりの休憩小屋ですが、この辺ではゆっくり休憩する気分ではありませんので、パスする方が多いです。









            









            









           
           ガンバってます。 加油! 加油! ジャーヨォ!ジャーヨォ!








           
           今年も、まだ崩れておりませんでした。







            









                     








           
           五合目の休憩小屋です。勾配のきつい前半が終わり一息つきたいところです。







            
           山頂にかけて霧が掛かりミスト効果で、暑さを和らげてくれておりました。







           
           五合目を過ぎたあたりの土砂崩れの確認に警官二人も、ずるをしないで登って来ておりました。監視カメラでも設置して
           おけばよさそうなものですが、毎日誰かが来てるということは、平和でありがたい事なのでしょうね?それとも、ただ暇な
           だけでしょうか?税金は正しく使ってください。







           
           やっと七合目です。一番眺望の良い所なのですが、下界は真っ白でした。







                     








           
           左の数字が、40に近づくほどに嬉しさと元気が沸いてきます。







                     
                     ようやく黒門に到着です。初めて登られる方は、この門を見て到着を予想されるのですが、
                     中々ここからも最後の高いハードルが待っております。







           








           








           
           数字が切れてしまいましたが、40/40までは到着いたしました。







                     
                     最後の難関の石段です。途中まで数えておりましたが、確か四百段近くあったと思います。







                     







                     








           
           夜に行われる護摩木焚きの準備をなされてます。







           
           やっと到着いたしました。







           
           先に古いお札を納め、お参りをすませてから、新しいお札を買って帰ります。







           








           








                     








           
           階段を降りきったところに休憩スペースあり、皆さんお弁当を食べたりしながら休憩なさっておられます。夜には、おでん
           やうどん、焼きそばなどの屋台が数台でます。このスペースも夜には人混みに変わり、夜明けを待つ人で埋まります。







                     
                     下り道は、ひたすら足を前に出しながら、登って来る方に「おのぼりやす」と自然と余裕の声
                     を掛けることが出来ます。







           
           帰り道の七合目で、やっと霧が晴れてきて、眼下に大覚寺の大沢の池が望めました。







                     








                     
                     この景色を眺めながら登ってきた自分を褒めつつ、これから登る人に同情心が沸い
                     てまいります。







           
           三合目付近のお助け水で顔を洗ってもう少し頑張ります。







                     
                     お助け水を過ぎたあたりからコンクリートの坂道に変わります。







           
           道の左手には、戦前まで使用されていたケーブルの敷道が残っております。






                     
                     戦時中の鉄不足で線路が取り外されたと聞きます。







                     
                     やっとゴールです。往復、山頂での休憩も含め五時間掛けました。自分のペースでゆっくり
                     登りゆっくり降りると身体への負担は軽減いたしますが、普段からあまり歩かない足は、毎
                     年のことですが次の日から筋肉痛で悲鳴をあげておりました。                                         






           
           上り口の鳥居横を流れる清滝川上流方面です。








            
            橋を渡ったところの駐車場です。ここが満杯になると登り口まで1キロ近く歩かされることになります。






           
           車に戻る前に、川に足を漬け15分ほどクールダウンをしてから帰路につきます。今年も無事にお参りが出来ありがとうご
           ざいました。来年こそはもう少しトレーニングをしてから登ろうと降りてきたときには心に誓うのですが。 ちなみに店の20
           代の若い子は、3時間で往復して筋肉痛も無いらしいです。私にもそんな時代があったような気がするのですが。来年が
           楽しみです。 















コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

清水五条坂恒例 陶器まつり 2010

2010年08月06日 | 京都歳時記

           毎年恒例になっております、清水五条坂の陶器まつりが7日~10日の4日間開催されます。
           通常は、料理店専門の陶器屋さんもこの期間中は一般の方にも販売なされております。 この陶好堂さんは、長きにわ
           たりお世話になっており私の店の70パーセントの器を収めていただいております。陶器市に先駆け顧客対応の販売会が
           ありましたので伺ってきました。






           
           陶好堂は、五条京阪から清水寺に向かい東に5分ほど歩いた所にあり、周りには陶器屋さんが軒を連ねております。







           
           一階の店内は、明日からの陶器市に向けた準備も整い50%オフの商品が並べられております。中には1000円均一の
           食器などもあり購買心が煽られます。







           
           通常は、料理屋が買いに来る専門店ですが、家庭でも使えそうな物も多数揃っておりました。一階は、価格的にもお求め
           やすい商品が並んでおります。







           








           
           二階にあります展示スペースは、清水焼を中心に京焼など陶工さんのハイレベルな商品が並んでおります。







           
           このクラスの食器になりますと、一客最低でも5.6千円から上は何万もするものばかりです。料理屋の場合、規模にもより
           ますが、最低10客づつと買いますので直ぐに何十万という出費になってしまいますので、私はなるべく見に来ないように
           努力しております。







           
           料理人に取りましては、器屋や窯元はうきうきと楽しい場所ではありますが、反面、目に毒な場所に思えます。







           
           二階の奥には倉庫があり、ここが私の一番お気に入りの場所で一人で散策しながら、器に盛り付ける料理をイメージして
           楽しんでおり、気に入った器を見つけても更に大きさや深さ柄や模様などを店主と相談しながらオリジナルなものを注文し
           たりもいたします。







           
           しかし、こちらの倉庫には一般の方は立ち入り出来ませんので、あらかじめお断り申し上げておきます。
           こちらで選んだ器をさきほどの部屋のテーブルに並べ、価格と相談しながらもう一度厳選し必要な個数を決めていきます。





           
           今回は、10種類の器を注文いたしましたので、納品日を楽しみに待つことにいたします。
           陶器市は、京都以外の産地からの出店も多く大変込み合いますので、早い時間に行かれることをお勧めします。車の方
           は、五条川端東入ル南側に割りと大きい駐車場があります。開催時間は、朝8時半から夜10時頃まです。















コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

清水寺・成就院 中島潔氏襖絵展 2010

2010年08月05日 | 洛東 東山 清水寺方面

 

 

 

 

 

      

           明日、8月6日から16日まで再公開されます。

           先日、清水寺の成就院で開かれておりました、中島潔氏の襖絵展にうかがってまいりました。 中島氏は、数十年振りに
           訪れた清水寺で観音様の力に引き込まれ、自分の人生の集大成を奉納させていただきたいと、強く思われ、清水寺さん
           に願い出られたそうです。清水さんからのお返事を待たれたのち、五年の歳月をこの作品だけの為に費やされ完成にこぎ
           つけられました。その集大成の作品が、四月二十四日から五月九日までの間、成就院書院にて有料で展示されておりま
           す。
           展示期間が終わりますとその後は、取り外され次の公開はまだ未定とのことです。ダイナミックな色づかいと繊細な描写
           は、見る人を引き付けてしまいます。







           成就院さんによりますと、先月NHKのクローズアップ現代で放映された時の反響が大きく問い合わせが多数あったこと
           で、再度公開日程を決定され対応をなされております。 期間は、8月6日から16日までと発表されました。
           尚、クローズアップ現代でも後編の放送が決まっているようです。

           
           成就院の書院は、田の字字に四部屋からなっておりますが、各部屋の三面12枚の襖に中島潔ワールドが展開されて
           おりました。全48枚の大作は圧倒されるばかりでした。伺った当日は、女性の方を中心に熱心に鑑賞なされておりました。

 

 

 

 

 

 

      

 

 

 

 

 

      

 

 

 

       

 

 

 

 

 

      

 

 

 

 

 

      







      
          第一室12面は、「かぐや姫」と名付けられております。
          「月へ天女と飛んでいくかぐや姫」 それは、華やかな中に一抹の悲しさが漂う壮大な作品となっております。






      
           そこには「別れ」があり「希望」があります。 大事に育ててくれて人との別れ、自然豊かな地球との別れ。すべての人が
           必ず味わう辛く悲しい別れ、しかしそれは同時に希望でもあり、巡りゆく「いのち」でもある、と作者は語りかけております。




        

          





      
      
           風の故郷(ふるさと)「春・夏」 第二室 12面  (花別れ)
           「風の故郷」は、作者の原点「ふるさと」にあり、九州の田舎に育った作者は、一日中思う存分遊びまわり、その中でさま
           ざまなことを学びました。




           

      

 

 

 

      


 

 

      

 

 




      

           水や木、そして大空や太陽と一つになって遊ぶ子供たち、生きることの素晴らしさをからだ全体で表現している子供たち。
           そんな子供たちをそのまま受け入れてあたたかく包み込んでいる豊かな大地。草も木もそして子供たちもみんな生き生き
           と回る生命(いのち)だと仰っておられます。 

 

 

 

 

 

      

         (にわか雨)

 

 

 

 

      

 








      
           (向日葵)







      






       

 

 

 

 


      
           第三室 14面  風の故郷 (秋・冬)
           39歳の時、初の個展を開催した作者は、以後童画はもちろんのこと、二十余年間で新しい美人画の世界「万葉の女(ひ
           と)」や、斬新な日本画として高く評価された「源氏物語五十四帖」の連作や、詩人・金子みすずの詩をモチーフにした作
           品などを次々に発表し続けておられます。

 





      
           五十歳の時、創作に行き詰まりアトリエを故郷の佐賀に移され、そこで親や友人が自分の過去・現在・未来につながっ
           ていることを知り、故郷の自然・四季の美しさをあらためて見つめ直すことで創作の意欲を取り戻され、童画「ふるさとの
           詩(うた)」「源氏物語五十四帖」「金子みすず」の代表作をこの時期に描き上げられました。

 





      
           (紅葉)







      
           (雪の音)







      

 

 

 

 

      

 

 

 

 

 

       






      
           第四室 詩人・金子みすずの「大魚」
           作品を貫いているのは、圧倒的な鰯の群れと漂う少女の姿で、そこには詩人・金子みすずの詩に呼応するような、生命の
           輝きと儚さを悲しむまなざしがあります。





      
           一番弱い鰯を大量に描いたのは、弱いからこそ生きることの大切さを秘めている、一番壊れやすいからこそ生命の息吹
           を宿しているいるからだそうです。それを全身で感じている金子みすず。人というのはここまで優しく強くなれて、ここまで
           見つめられるのか、それを彼女の詩の中に感じ、それが作者に衝撃を与えたと云っておられます。




      

 

 

 

 

      

 

 

 

 

 

           






           
           この作品群は、成就院さんの襖のサイズに合わせて作成されたもので、9日の期間を持ちまして展示は終了し、倉庫に
           収納されます。期間中NHKのクローズアップ現代の取材も入っており5月末の放送予定も組まれておりますので、反響が
           大きければ、再度の展示も計画されているようです。ただし期間はまだ未定とのことです。







      

 

 

 

 

      








      

           清水寺塔頭 成就院 月の庭

 

 

 

 

 

                    
           








      









                     
                     庭園の面積は約1500平方㍍でさほど広くはありませんが、正面の高台寺山を大きく借景
                     し山中に一基の石灯篭を立てて巧みに遠近法を活用して庭と周囲の山景とを結びつけ、
                     庭に無限の広大さを感じさせてくれます。




      
           縁先の誰ガ袖(たがそで)手水鉢は、豊臣秀吉の寄進と伝えられております。 







      

 

 

 

 

      

 

 

 

 

                    

 

 

 

 

      

 

 

 

 

 

      

 

 





           
           成就院さんの玄関を出たところの新緑です。たまに楓の葉を戴にあがってます。






コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする