観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

1週間分のご報告

2020-08-08 23:34:16 | 夏の藤前干潟

【来館時のお願い】

名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。

来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。

詳細はこちらをご覧ください。

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藤前干潟

今日の満潮時間 8時10分 潮位229cm

今日の干潮時間14時29分 潮位 69cm

 

8月に入ったと思ったら、早くも一週間ほどが過ぎてしまいました。

今日からお盆休みに入ったという方もいらっしゃるでしょうね。

この間には、新型コロナウイルスの感染が拡大し、愛知県独自の緊急事態宣言が出て戸惑いもありますが

野鳥観察館は開館しています。

また、現在、名古屋市の小中学校は夏休みということで、家族連れの来館者が増えていますし、

藤前干潟に関連するイベントも予定どおり開催されています。

もちろん、感染防止をはかりながらの開館・開催なのですが、少し前のことを思えばこのように人と接することができ、

忙しくも充実した日々を送れていることに感謝の気持ちを抱きます。

 

そして、梅雨が明けたばかりで、毎日とても暑く、5日の名古屋は猛暑日を記録したそうです。

しかし、昨日、暦の上では立秋を迎えました。

秋の渡りで藤前干潟に立ち寄るシギ・チドリは徐々に数と種類を増やしています。

8月3日にはチュウシャクシギ、6日にはホウロクシギの飛来が今季初めて確認されました。

また、3日には夏羽(成鳥)のダイゼンが初めて確認され、その後、その数が増えています。

この夏羽のダイゼンは繁殖地から渡ってきた個体だと言えると思います。

ホウロクシギ↓(8月7日撮影)。

ダイゼンの群れ↓(8月7日撮影)。夏羽の個体が複数羽います。中には冬羽に換羽が進んでいる個体もいるようでした。

 

藤前干潟のシギ・チドリに続いて、この一週間の間に開催された夏休みのイベントの様子をご報告。

まずは、8月5日に開催された藤前干潟ふれあい事業「ひがたにくるトリ、どんなトリ?」です。

このイベントの中では、主に小学生低学年を対象に藤前干潟の野鳥観察とカモのミニ模型(ミニデコイ)の色付けを行いました。

野鳥観察館で、講師のChachattoさんから干潟と野鳥の簡単な説明↓。

望遠鏡で干潟の鳥を観察↓。ミサゴ、ダイサギ、アオサギ、カワウ、チュウシャクシギ、ダイゼン、ウミネコ、カルガモ、マガモ、スズガモ、ツバメなどを観察できました。

その後、稲永ビジターセンターに移動して、鳥の実物大の模型(デコイ)について説明↓。

いよいよカモのミニ模型(ミニデコイ)へ色付け↓。

みんな真剣です。今回は保護者の方にもミニデコイ塗りをしていただきましたが、没頭された方もいたようです。

塗り終えたら、透明なラッカーを吹き付け↓。

色とりどりの素敵なカモが出来上がりました↓。

今回は、例年より参加者の定員を減らして、ソーシャルディスタンス、換気などに気を付けながら開催しましたが、

みなさんに楽しんでいただけたようです。

いつもとは違う夏休みになっていると思いますが、夏休みの思い出のひとつとなっていると嬉しいです。

参加いただいたみなさん、講師のChachattoさん、スタッフとして手伝っていただいたみなさん、ありがとうございました。

 

続いてご報告するのは、8月6日の中学生の干潟体験です。

名古屋市は、オーストラリアのジロング市と湿地提携を結んでおり、2年に1回、中学生をジロング市へ派遣しています。

昨年度末の3月には中学生が派遣される予定で、昨年12月と今年1月には事前学習が行われました(1回目の事前学習の様子(2019年12月15日の日記)2回目の事前学習の様子(2020年1月21日の日記))。

が、しかし、その後、新型コロナウイルスが感染拡大し、派遣は残念ながら中止となってしまいました。

本来はジロング市に行き、現地の小学生と直接会って交流し、地元のラムサール条約登録湿地(名古屋市は藤前干潟、ジロング市はスワンベイ干潟)について紹介し合う予定でしたが、オンラインや手紙などで交流、紹介を行うことになりました。

8月6日は、派遣予定だった中学生に藤前干潟のことをより良く知ってもらうために、干潟体験が開催されました。

6日もとても暑い日だったので熱中症に気を付けながらの干潟体験でした。

干潟に入って生きもの探し↓。

みつかった干潟の生きもの(底生生物)↓。ヤマトシジミ、ソトオリガイ、オキシジミ、ゴカイ、アナジャコ、ヨコエビ、ウミナナフシなどがみつかりました。

その他、干潟ではウミネコをとても近くで観察できました。

堤防の上から見たウミネコ↓。

干潟の上で見たウミネコ↓。鳥と同じ目線でいられるのがうれしかったです。ウミネコたちは熱心に羽繕い中でした。

水浴びしているウミネコもいました↓。

今年生まれのウミネコも発見↓。全身チョコレート色をしていることから、当館の一部のスタッフの間ではその年生まれのこの色のウミネコを「チョコ」と呼んでいます。

中学生たちは、干潟に入って、泥の感触を味わい、生きものを探し、観察して、色んなことを感じ取っていたようです。

来週はいよいよ、オンラインでジロング市の方と交流をします。

中学生にとって良い体験になると良いです。

 

以上、長くなりましたが、この一週間のご報告でした。

皆さん、毎日暑いですので、熱中症にも気を付けてお過ごしください。

 

 

8月2日(日)に観察できた主な野鳥 カワウ488、ダイサギ6、コサギ3、アオサギ11、マガモ10、カルガモ67、ホシハジロ1、キンクロハジロ1、スズガモ16、ミサゴ6、トビ1、ダイゼン11、ソリハシシギ1、ウミネコ124

 

8月3日(月)に観察できた主なシギ・チドリ ダイゼン15(内、1羽は夏羽)、チュウシャクシギ1

 

8月5日(水)に観察できた主なシギ・チドリ ダイゼン13、ソリハシシギ4、キアシシギ1、チュウシャクシギ1

 

8月6日(木)に観察できた主な野鳥 カワウ407、ササゴイ2、ダイサギ14、コサギ1、アオサギ26、マガモ32、カルガモ126、ホシハジロ2、スズガモ18、ミサゴ10、トビ1、ダイゼン3、アオアシシギ3、キアシシギ1、イソシギ3、ホウロクシギ1、チュウシャクシギ2、ウミネコ272

 

8月7日(金)に観察できた主な野鳥 カワウ336、ササゴイ1、ダイサギ15、コサギ2、アオサギ23、マガモ14、カルガモ186、ホシハジロ1、スズガモ17、ミサゴ3、トビ1、ダイゼン15、アオアシシギ2、ホウロクシギ1、チュウシャクシギ2、ウミネコ168

 

本日観察できた主な野鳥 カワウ689、ササゴイ1、ダイサギ21、コサギ7、アオサギ19、マガモ27、カルガモ143、ホシハジロ2、キンクロハジロ1、スズガモ9、ミサゴ10、トビ2、ダイゼン18、キアシシギ2、イソシギ2、ソリハシシギ16、ホウロクシギ1、チュウシャクシギ3、ウミネコ272

 

明日の満潮時間 8時49分 潮位218cm

明日の干潮時間14時56分 潮位 86cm

コメント
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