観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

台風が過ぎ去って

2017-10-24 19:21:02 | 秋の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 8時24分 潮位230cm
今日の干潮時間14時04分 潮位109cm

 

台風21号が過ぎ去ったばかりの昨日の昼間は、まだ風がとても強く、庄内川河口の水は茶色く濁っていました。 

また、護岸のすぐ近くには、野球などの練習に使うと思われる緑色のバックネットのようなものが流れ着いていました。写真ではとても小さく見えますが、かなりの大きさです。

大雨の後はいつもなら大量のヨシくずや漂着ごみも干潟に流れ着きますが、今回の台風では大雨が降った割には、潮汐の時間が影響したのか、さほど大量のごみは流れ着いていませんでした。

 

その代わり、稲永公園の松林は水浸しになっているところがあちらこちらに。野鳥観察館の前は池のようになっていました。今日はだいぶ水が引いていましたが、まだ通ることはできないくらい水が残っています(歩道には水は溜まっていませんので、野鳥観察館に来館されるのには問題ありません)。 

 

今回の台風では、藤前干潟周辺には大きな被害はなかったようですが、各地で被害が出ているそうです。さらに、すでに次の台風が発生し、日本列島に向かっているのこと。これ以上、被害がないよう願っています。 

 

さて、台風が過ぎ去った後の庄内川河口の鳥たちの様子をご紹介します。

昨日、今日と干潟のシギ・チドリなどを観察しに干潟を見てきましたが、ハマシギの数が増え、昨日は900羽以上、今日は650羽以上がカウントできました。

一方で、今秋は例年になく飛来数が多かったトウネンが、昨日、今日は10数羽しかカウントできませんでした。

 

しかし、今日はトウネンがハマシギ、シロチドリと一緒に、護岸近くの干潟まで飛んでくるところを観察できました。

 

そして、干潟で一心不乱に餌を探すハマシギとトウネン↓。 

この他、ダイゼンや、 

コアオアシシギを護岸の近くで観察できました。 

 

さらに、干潟にはユリカモメの群れもいました。ユリカモメは藤前干潟の冬の顔のひとつです。 

ユリカモメがハマシギ、トウネンと一緒に飛び立つ様子も。

 

ユリカモメ、ハマシギ、トウネンが一斉に飛び立った理由はこちら↓。チュウヒの出現でした。チュウヒがダイサギに襲い掛かろうとし、ダイサギが逃げる場面も見られました。 

昨日、今日とハヤブサとチュウヒが頻繁に現れて、カモやシギ・チドリたちは落ち着かない様子でした。

 

今日の庄内川河口では、秋の渡りで訪れているオバシギ、オグロシギ、オオソリハシシギもまだ観察できましたが、トウネンも一気に減り、秋のシギ・チドリの季節は終わりを迎えつつあると思われます。

 

その代わり、冬鳥であるハマシギ、ユリカモメ、カンムリカイツブリ、スズガモ、キンクロハジロ、ホシハジロなどが増えてきました。稲永公園では、ジョウビタキを観察できたとも聞きました。いよいよ、冬鳥の季節がやってきます。

野鳥観察館のすぐ前で観察できるようになってきたキンクロハジロ↓。まだ繁殖羽に換羽中で、オスはしばらくすると白色の部分と黒色の部分がはっきりして美しい姿になります。

 

今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ16、カワウ176、ダイサギ42、コサギ5、アオサギ39、マガモ52、カルガモ30、コガモ745、ヒドリガモ49、オナガガモ936、ハシビロガモ27、ホシハジロ58、キンクロハジロ42、スズガモ368、ミサゴ18、チュウヒ1、ハヤブサ1、オオバン2、シロチドリ77(21)、ダイゼン69(60)、トウネン12(17)、ハマシギ671(906)、オバシギ17(11)、コアオアシシギ1(1)、アオアシシギ7(2)、イソシギ1(2)、オグロシギ2(2)、オオソリハシシギ2(0)、ダイシャクシギ1(1)、ユリカモメ12、セグロカモメ5、オオセグロカモメ1、ウミネコ46

※シギ・チドリの仲間の()内の数字は昨日(23日(月))にカウントした数です。

明日の満潮時間 9時02分 潮位218cm
明日の干潮時間14時36分 潮位121cm

コメント
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