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歴史と中国

成都市の西南交通大学で教鞭をとっていましたが、帰国。四川省(成都市)を中心に中国紹介記事及び日本歴史関係記事を載せます。

大仏寺石窟―中国雑感〔58〕―

2025年04月07日 16時35分52秒 | 観光(中国)
2025年3月31日(月)午前、西安市から西北に約180km弱の陝西省咸陽市彬州市城関街道大佛寺村の大仏寺石窟に行ってきました。入場料は35元(夏季)・20元(冬期)です。本石窟は北朝時代(439~581年)に始まり、唐代(618~907年)に隆盛となり、宋・金・元各代を経て改塑・補修されました。本石窟はシルクロード北道に位置した最初の石窟寺です。唐太宗李世民が寺を創建し応福寺と名付け、宋仁宗の養母劉太后慶寿で慶寿寺と改め、明景泰年間に大佛寺と称するようになりました。1988年に国家文物重点保護単位に指定され、2014年に世界文化遺産のシルクロードの一つとして入りました。400mの岩面上に130の洞窟、1988の造像が掘られています。特に高20mの阿弥陀大仏は窟内大仏として世界一で、盛唐の石窟像を代表しています。
写真1は、世界文化遺産であることを示す碑です。奥の中央が大仏窟で「明鏡壹」額名が掲げられていす。

中央の大仏窟の右側(西)の西閣造像窟です。高1.83m、幅3.65mです。写真2は、奥の1仏2弟子2菩薩の5像です.

初唐期の掘られた羅漢洞で、主室と東西室に分かれ、主室は奥行き6.5m、平均幅4.19mです。写真3は、主室奥の立仏像です。

写真4は、おなじく主室東壁の立像群です。

写真5は、黄明碑です。高3.95m・幅1.12mの、清康熙年間の陝西布政司黄明の大仏寺石窟修繕記念碑です。

写真6は、大仏窟の阿弥陀仏像です。本窟は東西幅34.5m、南北奥行き18m、高約31mの広さで、大小1001の造像が彫られています。阿弥陀仏像は蓮台上に坐し、高20m・頭高5.2m・手高4.5m・指高2mです。

写真7は、左の観世音菩薩立像で、高17.6mです。

写真8は、右の大勢至菩薩立像で、高は同じです。

写真9は、同じく阿弥陀仏像で

写真10は、鐘です。明景泰元年(1450)に鎮守甘粛省の宦官劉永誠が鋳造し、重さ1000斤・高1.45m・口径0.9mです。

大仏窟に左側(東)に千仏洞があります。長11.48m・幅9.45m・高3.21mで、3本の通路があります。696体の造像には色々な仏像・菩薩像があります。写真11は、右の通路奥の造像です。

最後の写真12は、中央通路奥の造像で、いずれも中央は仏像です。なお石窟の多くの像には首なしのものが多く、おそらく文革の被害を受けたものと思われます。

(20250.04.07)
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