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歴史と中国

成都市の西南交通大学で教鞭をとっていましたが、帰国。四川省(成都市)を中心に中国紹介記事及び日本歴史関係記事を載せます。

西南交通大学犀浦校区の教室―成都雑感〔125〕―

2012年04月26日 18時56分08秒 | 教育

今回は、西南交通大学の犀浦校区(現在は学部生の講義・実験は本キャンパス。旧キャンパスの九里堤校区は大学院生)で今学期に使用している教室を紹介します。写真1・2は、普通教室です。約100人余収容です。ご覧のように、教卓にはコンピューター(DVD機も)が設置され、プロジェクターとマイクも設置されています。スクリーンを見るため、窓には遮蔽カーテンが設置されています。以上の設備は基本的にすべての教室に設置されています。このため、多くの教師がパワーポイントでの映写により講義を行い、あまり黒板を使用しなくなっています。

写真3・4は、外国語学院のLL教室です。60人程度収容です。学生席にはブラウン管モニターとキーボードが設置され、教卓にはコンピュータとDVD機・カセットレコーダー・オーバーヘッドプロジェクター・マイク付きヘッドフォンが設置され、コンピュータですべての管理・操作が出来ます。なお、LL教室のみご覧のようにエアコンが設置されています。

以上の教室の他、大型の階段教室もあり、これにも普通教室と同じ設備があります。

(2012.04.26)

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西南交通大学九里堤校区の春の花々―成都雑感〔124〕―

2012年04月12日 13時38分07秒 | 教育

暖かさが来るのが遅れた成都も、ようやく程よい暖かさとなり、春爛漫です。大学のキャンパスのところどころには春の花が姿を見せています。これを撮影順に11点お見せします。ただ、植物に疎いので、花種は勘弁を。なお、撮影機材はペンタックスK-7、DA17-70、DA55-300で、3月下旬から4月上旬に撮影したものです。

フォトアルバム「西南交大九里堤校区の春の花々」 は西南交大九里堤校区の春の花々」はhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpk0EJ7e5z4e9q9Gpgです。

(2012.04.12)

 

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安仁有軌電車(路面電車)―成都雑感〔123〕―

2012年04月08日 12時18分44秒 | 観光(成都)

2012年4月5日(木)に行った大邑県安仁鎮にはレトロな有軌電車(路面電車)が運行されています。大邑劉氏庄園を参観後に乗車したので、これを紹介します。2011年月春節(2月)に開通した有軌電車は、有軌電車總站(劉氏庄園・老公館)と游客中心站(老街・樹人街)との1.8kmを結んで、途中、新公館站(安仁民俗館)・劉湘公館站・安仁老街站・民国風情站の4停留場が設けられています。運行時間は9時~17時30分(土日は8時30分~18時)です。所要時間は約20分です。運賃は片道10元です。運行間隔は乗客があり次第で随時です(私が乗車したときは私のみで、駅舎内で係員に乗車したい旨を伝えると、10分ほど待ってくれと言われ、駅舎外のベンチで待機して乗車しました)。なお、南側に延伸して全長5kmの環状線として完成させる計画となっています。

写真1は、有軌電車總站駅舎です。右側に見えるのが電車です。老公館の西に駅舎は位置しています。

写真2は、側面から見た電車全景です。杭州俊士鉄路設備有限公司製造で、最高時速20km、車長9.7m・車幅2.2m・車内高2.2m、座席数34、定員90人です。車内は不燃処理をした木材が基本となっています。写真に見るように、ボディー横下部は1930年代の上海市での広告塗装仕様となっています。これには女性関係のが多く、もちろん繁体字表記で縦書き(横書き見出しは右から)となっています。現在車輌は「文博號」と「安仁號」との2両があり、正面の行き先表示には「中國博物館小鎭」とあります。なお、左側が進行方向で、先に車庫があり、車輌1両(安仁號)入っていました。

写真3は、車内風景で、ご覧のように木材仕様であることがお分かりでしょう。座席には薄いクッションをひいてあります。もちろんエアコンなどの設備はありません。レトロなものですから。

写真4は、中心街を走行中の車内から前方を撮ったものです。黄色のラインは電車の走行幅線で自動車などに注意を促すものですが、電車が走ることはあまりないので、停車中の車などはこれに注意せずに停まっており、電車はしばしば停止して、運転士は警笛を鳴らして移動を促すことになります。なお、運転士はレトロな制服(黒色)がありますが、今回はそうではありませんでした。なお、車掌は女性でこれにも制服があります。

写真5は、終点の旅客中心站での電車です。左側が延伸予定です。

最後の写真6は、安仁有軌電車車票(切符)です。ご覧のように繁体字表記で、横書きは右側からです。

フォトアルバム「成都(大邑県)・安仁鎮路面電車」はhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkrjmdx6FBqT9f91gです。

(20012.04.08)

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大邑劉氏庄園―成都雑感〔122〕―

2012年04月07日 19時53分11秒 | 観光(成都)

2012年4月5日(木)、成都市の西南西42kmに位置する、2009年に国家文物局から「中国博物館小鎮」の称をえている大邑県安仁鎮の大邑劉氏庄園に行ってきました。そこでこれを紹介します。大邑劉氏庄園は、1932年、大地主の劉文彩(1887~1949年)が建てた居園で、その後の増改築で、庄園面積7万余㎡、建築面積2万1055㎡、南北200mを隔てて南の老公館(劉文彩公館)と北の新公館(弟の劉文輝公館、現川西民俗館)の建築群があります。中華民国時代を代表する大地主の居園として著名で、四川省の地主居園建築の典型としてよく保存されて、1966年に全国重点文物保護単位に指定されています。老公館の所は大邑劉氏庄園博物館(老公館)・庄園珍品書画館・劉氏祖居・劉文淵(文彩長兄)公館(非公開)の4部に分かれています。開館時間は9時~17時半(入場は17時まで)、入場料は50元(大邑劉氏庄園博物館〔老公館〕・庄園珍品書画館・劉氏祖居)・20元(劉文輝旧居陳列館・新公館)・70元(共通)で、60才以上は半額、70才以上は無料です。

成都市からは、金沙車站から安仁鎮行(往路16元・復路15元、6時50分~19時10分・30分毎、所要時間1時間余・65km)で、鎮中心の西にある安仁客運站下車後、道路(迎賓大道)を100mほど戻った道路対面の安仁車站から大邑県の11路バス(黄色)で10番目の建川博物館站下車(1.5元。一つ手前が劉氏庄園站)、道路(迎賓大道)対面の牌坊の道を北に200mほど行ったところで、道を右(東)に入ると、庄園前の広場です。帰路の金沙車站行は6時半~17時10分で、15元です。なお、石羊場車站行(大邑県から)もあります。

写真1は、老公館大門、すなわち大邑劉氏庄園博物館入口です。

大門を入ったところが大庁で、右側が客をもてなすところの客庁で、中国式と西洋式の客接待室が客庁を夾んで設けられています。写真2は、その客庁です。左側には管事居室(執事居室)・帳房(帳場)があります。

奥に進み、右手へと向かうと家族の居住区になります。庭園である内花園が広がり、その一角に桂香庁があります。これは主人である劉文彩の休閑室で家族ともくつろぐ部屋です。庁の奥には書房があります。庁の建物の右手には家族の居住する、内院の建物があります。1932年に建てられた内院は四川式の四合院造りの典型で、入ると左手の建物(西側)が主棟で、手前に後妻の楊仲華(4男3女の母)寝室、中央の祖先を祀る祖堂を夾んで、奥に写真3に示す、劉文彩寝室があります。9㎡を占める寝台室には写真で見るように金張りの龍の柱が立てられており、本室の建設には3万斤の米を費やしたといわれています。この対面の建物に長寿を願う寿堂が設けられています。他に彼の長子の劉元龍寝室などがあります。そして、西奥の院外に龍泉井という厨房用の井戸があります。

内院を出て奥に進むと仏室の建物があり、中華民国三十七年(1948)の劉氏家族世系碑拓本などが展示され、劉氏の歴史が理解できます。この建物の左側に風水墩が設けられています。さらに奥に進むと、本来は糧食倉庫であった建物の中に、22㎡の地下室「鴉片烟庫」があります。この倉庫を出ると、後花園です。この奥にトイレがあります。後花園の前(南)の建物に展示されている「殺人覇産」「飛風穀機」を経ると、收租院(小作料を収納するところ)に至ります。ここは1965年製作の小作料収納(取立)の場面を泥塑(泥人形)114体で表現した展示がなされています。「送租」(運送)「験租」(検査)「風穀過頭」(脱穀)「算帳」(清算)「逼祖」(強制取立)「反抗」の順に展示されていて、当時の小作料収納の状況が理解できるようになっています。写真4は、その「算帳」の場面です。

收租院を出て左手(東)に進むと、小姐院に至ります。ここは娘の居住区です。老公館中に独立して建てられています。院中の院でいわば娘の籠の鳥です。六角六面で3階建てとなっています。写真5は、この中庭からです。

さらに進むと雇工院に出ます。本来は住房でしたが、1978年、使用人労働の様子を示す泥塑展示となりました。以上で、老公館は終わりです。なお、出口の所に販売所があります。

老公館大門右手に荘園文物珍品館(庄園珍品書画館)の大門があります。写真6が、これです。本館は劉氏の収蔵品を展示したもので、往時の大地主の豪奢な生活状況がうかがわれます。

第1展示室「象牙彫刻」は民国時代の収蔵品で、写真7は、十三層象牙塔です。この他、白菜に野菜などを組み合わせたものが多数あります。

第2展示室は「瓷器・玉器・銀器」で、劉氏の日常生活用品です。この陶器の中には日本製の「豆青梅花紋六角鳴壺」があります。第3展示室は「紫檀木家具」で、太平天国の洪秀全天王府のが流れて劉氏(劉文輝)の所有になったもので、8架の椅子と4卓の肘掛けです。第4展示室は「名家書画」です。中庭にある第5展示室は「交通工具」で、写真8に見るように、奥から花轎(花嫁用輿)・乗用車(1940年代フォード)・黄包車(人力車)です。

第6展示室は「建築木雕」です。窗欞(窓格子)などです。以上で荘園文物珍品館は終わりです。

大邑劉氏庄園博物館(老公館)・庄園珍品書画館の間の壁に囲まれた細道を進み、左手に進むと劉氏祖居に至ります。ここは劉氏がまだ小地主であったとき、清代道光年間(19世紀前半)に創建され、増改築を重ねて、1920・30年代に現在の規模になったものです。敷地面積1300㎡、建築面積480余㎡です。門を入り進むと四合院造りの建物が見えます。これが祖居で前半部に「劉氏家族史略」展示があり、劉氏の歴史が分かるようになっています。劉文彩は大邑劉氏の始祖劉應良(1708年、安仁鎮に遷住)の7世孫宗賢の6子公贊の3子になります。奥に「祟漢堂」(祖堂)があり、写真9は祖堂の左側にある文彩の祖父劉宗賢居室です。右側には文彩の父劉文贊居室があります。

最後の写真10は、祖居入口の天井を撮ったものです。四川西部の民居建築の特色である通風と採光をもたらす構造となっています。なお、入口を入った右側には厨房があります。以上の参観時間は1~2時間ほどです。

安仁鎮には、先の牌坊の所を南に少し行くと、中国最大の私立博物館の建川博物館(入場料100元)があり、本博物館は中抗戦文物館系列・紅色年代系列・民族博物館系列・主題館の4系列からなり、主題館の中に“5・12”汶川大地震博物館が設置されています。また、大邑劉氏庄園から約1km余の鎮中心部には安仁老街(樹人街など)が修復整備されています。そして、庄園と老街との間にレトロな安仁鎮有軌電車(路面電車 片道10元)が走っています。なお、フォトアルバム「成都・大邑劉氏庄園」はhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkqGqI5uvec2dH-6Qです。

(2012.04.07)

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