本日、日本に戻ります。
ANA利用で、料金の関係で1か月以内なので、
例年より短い日本滞在です。
2月15日に成都に戻る予定です。
(2012.01.16)
本日、日本に戻ります。
ANA利用で、料金の関係で1か月以内なので、
例年より短い日本滞在です。
2月15日に成都に戻る予定です。
(2012.01.16)
前日に続き、2012年1月10日(火)午前は、自貢市は古くからの塩生産地(塩井)として知られており、そこで自貢市塩業歴史博物館と栄海井を見学しました。まず、自貢市塩業歴史博物館を紹介します。本博物館は、1959年に設立された(小平が提議して、最初の展示は1962年)、中国唯一の塩業史博物館です。市中心地区の竜尾山(「彩灯公園」)下の釜渓河畔、解放路に位置します。開館時間は9時から17時半、入場料は20元(60才以上半額、70才以上無料)です。交通は、35路の十字口站下車、自由路を下り(南)200mほどの解放路との交差点で、左(東)に解放路に道を取り、約600mです。
写真1は、入口の建物です。実は本博物館は西秦会館(1736年〔清乾元年〕建設の陝西省籍の塩業商人による同郷会館)を補修して開設されたものです。会館は基本的に四合院造りとなっており、入口は前庁になります。
入口を入ると中庭です。奥に後庁が見えます。後庁の左側から展示が始まります。写真2は、最初の展示で、清代の馬車提滷模型(塩水リフト運搬模型)です。奥の塩井から汲み上げた塩水(滷)を、竹管道(四川省は竹の産地)を用いて輸送・分流・配送し、写真には写っていない手前の炉(竈)へと塩水を運搬する装置です。
写真3は、古代の煎塩竈鍋と塩井のジオラマ模型です。奥の塩井から汲み上げられた塩水を手前の竈鍋で煮詰めて塩へと精製するのです。このように、ここでの展示は古代から現代にいたる自貢市での塩井による塩製造法を模型などを用いて展示しています。
右庁から前庁2階にかけては「中国井塩科技史」の展示室です。ここには、実際に使用された各種の工具などが展示されています。写真4はその一例で、塩井を掘削・補修する工具の一つとして打𢭐工具(サルベージ)です。
写真5は、塩井模型で、掘削時のものです。背景の建物が後庁です。以上で、本博物館は終わりです。
次いで栄海井です。栄海井は、1823(清道光3)年に開削が始められ、1835(道光15)年に完成した、世界最初に井深千メートルを超えた塩井です。井深1001.42mです。1940年まで黒滷(黒塩水)を自噴させていました。そして、補修を重ね方式も変えていますが、現在でも塩井から塩が生産されています。市内東北の大安区長堰塘の砕万路に面しています。開館は9時から17時半で、入場料は20元(60才以上半額、70才以上無料)です。交通は35路で栄海井站下車です。塩井が見えますからすぐ分かります。なお、35路は自貢市客運站・十字口站(自貢市塩業歴史博物館)・栄海井站(栄海井)・恐竜站(自貢恐竜博物館)となります。
写真6は、高18.4mの水質井架(天車)と「榮海井」を示す壁です。これが本来の塩井です。杉木構造です。
天車の奥の一段と高いところの建物が竈房です。写真7はその内部の様子です。ご覧のように湯気を上げ塩水を塩へと煮詰めています。奥に作業する人が見え、手前に精製された塩袋(20kg)が積み重ねられているように、ここの塩井は現役で生産活動を続けているのです。
最後の写真8は、竈房を下ったところに展示している大地車(絞車)です。道光年間のもので4.5m・高2.5mです。ここには他にも塩井掘削関係の道具が展示されています。
以上で、恐竜と塩の町として知られる自貢市行が終わり、昼のバスで成都へ戻りました。なお、フォトアルバム「自貢市塩業歴史博物館と栄海井」 https://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkx1b_xk6IvwOm96gをご覧ください。
(2012.01.13)
2012年正月9日(月)から10日(火)まで、成都市から東南に約200km強の所にある自貢市に行ってきました。そこで、自貢恐竜博物館を紹介します。本博物館は自貢世界地質公園(総面積56.62㎞㎡)の一角を構成するもので、1987年1月に開館されました。市中心から東北約9kmの大山鋪238号に位置し、6.6万㎡を占めます。自貢市は中国で最も恐竜化石の発掘される地で、当地発掘恐竜化石を基本として博物館は開設されました。現在、本博物館は世界三大恐竜博物館として、著名になっています。開館時間は8時半~17時半(入場は17時まで)で、入場料は42元(60才以上は22元、70才以上は無料)です。なお、日本語ガイド案内は通常時150元です。
成都市からの交通は次の通りです。市東南の成都汽車総站(五桂橋公文站隣接)から自貢行(始発9時30分~最終17時50分。運賃79元、復路69元+保険2元。高速経由で約3時間。なお、北門汽車站発もあり)で、自貢市客運総站(丹佳大街)下車後、大街を北(ターミナルから右手に)に約200mの、市内バスの客運総站から35路(川南皮革城・恐竜館行、1元)に乗車し、恐竜站(川南の一つ前。約40分)で下車すれば、進行方向の交差点東北角奥に写真1の本博物館の游客服務中心(サービスセンター)の建物が見えます。入場券売場はセンター建物内で、入口は恐竜に模した建物の左側首部分の下です。
入ると、丘が前にあります。これが恐竜山です。道を右にとると、左側に山に上る道があり、そこを行くと、写真2の光景が目に入ります。全体で10数体の各種の恐竜モデルを野外展示しています。ここを過ぎて下りると、恐竜遺址館(恐竜博物館)前となります。
入館して左の室が「恐竜世界」です。写真3をご覧のように、恐竜化石の生態陳列となっています。18種類の各種の恐竜(巴山首竜・太白華陽竜・自貢四川竜・四川巨棘竜・李氏蜀竜など)がいます。すべて自貢市で発掘されたものです。写真左に見えるのは長20mの合川馬門渓竜(Mamenchisaurus hochuanesis)で、自貢市紅旗郷発掘、晩ジュラ紀(1.5億年前)のものです。
写真4は、大山鋪発掘の中ジュラ紀(1.6億年前)の天府蛾眉竜(Omeisaurus tianfuensis)です。大きいのが長20m、小さいのが長6mの幼年恐竜です。親子を模して展示しているようです。
「恐竜世界」を出て、中央大庁に戻り、奥に進むと「恐竜遺址」です。ここは恐竜化石埋蔵現場をそのまま保存展示したところです。写真5は、遺址最奥からの全景です。面積1500㎡、世界最大規模の埋蔵現場です。数千の化石が埋蔵されています。基本的には上から俯瞰することになりますが、写真でご覧のように、中頃に階段が設置され下に降りて、より身近で見ることが出来ます。また、代表的な化石に関しては説明版(12か所。李氏蜀竜・天府蛾眉竜・原始新鳥類・自貢四川竜など)が設けられています。
写真6は、説明版09の太白華陽竜(Huayangosaurus taibaii)の左側肩棘化石です。
以上で1階の展示は終わりです。2階に上り、最初の展示室が「恐竜時代的動植物」です。陸上・水中・空中・植物などの展示に分かれて、ここには自貢市以外の中国各地の化石も展示されて、恐竜の生態を示しています。また、ここからは「恐竜世界」を俯瞰できます。写真7は、空中展示にある自貢市発掘の中ジュラ紀の長頭狭鼻翼竜(Angustinaripterus longicephalus)です。
次は隣にある「恐竜珍品」です。自貢市で発掘された恐竜化石の貴重品10数点が展示されています。写真8は、奥に展示されている中ジュラ紀の多歯霊竜(Agllisaurus multidens)で、大山鋪発掘です。最後の展示室が「恐竜再現」です。ここでは恐竜化石の生成から発掘・生態再現までを展示しています。
最後に、本館の他に、さらに奥に地質遺址館がありますが、当日は閉館しており、見られませんでした。以上の見学時間は約1時間半あまりでした。自貢恐竜博物館の公式サイト(中国語・英語)は、http://www.zdm.cn/です。なお、フォトアムバム「自貢・自貢恐竜博物館」は、https://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkycTZGvRUGxbFGLwです。
(2012.01.12)