はい、やって参りましたー。
ワタクシ、サイトウマコトの小さな小さな胸をワシヅカミにした映画や音楽の数々、皆様にご紹介させていただいてるコーナー、カフェララル・オーナーズルーム、オーナーおすすめの一品、、私のお願いでゴザイマス。
はい、毎度ですね、再びここで登場させていただいておりますけれども。(注:こことリザーブシートは、録音によるご出演でした)
いやあ、香苗ちゃん。この時期になると、必ず思い出しちゃう街があるんです。
今を去ること、17年前。ロングコートの襟を立てて駆け下りた地下鉄の階段、効き過ぎるアパートのスチーム。
(New York・・・とここで小声で香苗さんが言う。と、誠さんが・・・・イヤ、まだ早いと返す、、、^^)
街が雪に覆われてるホワイトクリスマス。半年間お世話になった思い出の街、ニューヨークシティでございます。
あのね、この半年間に作った私の曲がですね、その後「Change it」という私のアルバムに収められるわけなんですけどもね。
その間ね、僕ね、胸ん中にずっと居続けた、僕の胸の中に居たニューヨーカーってのがいるんですよ。
それがですね、ポール・サイモンっいうおじさんなんですけども。
今日はね、サイトウ、最大の敬意を持ってですね、ポール・サイモンについて語らせていただきます。
ポール・サイモン、皆さん名前を聞いたことがあると思うんですけども、アメリカのミュージックシーンの重鎮とも言えるんでしょうかね。特にね、NYの音楽を語る時には欠かせない人だと思うんですよ。60年代にアート・ガーファンクルというシンガーと2人で、サイモン&ガーファンクルやってました。
名曲多いですよ。「サウンド・オブ・サイレンス」でしょ、「ミセス・ロビンソン」でしょ、「明日に架ける橋」と。みんなこの人の曲なんですから。ねー。
でもこっから話すとね、この時間内に終りそうもないんで、今日はソロになってからのポール・サイモンの話です。
えーとね、いかにもね、ちょっとインテリでございまして、ユーモアのある小粋なユダヤ系ニューヨーカーって感じなんですけれどもね。
言ってみりゃね、何だろな、ミュージシャン版のウッディ・アレンて感じね。
決して聴くもののね、魂を揺るがすみたいなね、そんな音楽ではないです。
何かね、「気がきいているよなー、この言葉のセンス!」とかね、あとはね「そうそう、おっしゃる通り、恋なんて結構トボけたドラマですよ」みたいなね、そんなことを思わせてくれる、そう思わせてくれながらも、やっぱり胸がきゅんとくるようなアプローチね。・・・・その辺もちょっとやっぱ、ウッディ・アレンに似てるなー。
50ways to leave your lover、、これ邦題が「恋人と別れる50の方法」なんて粋な曲がありますねえ。それから「Still Crazy After All These Years」なんて、コレも最高です!
そういうね、朴訥とした彼のイメージ作りっていうのがあって、それを手伝っているのが、何と言いましても、この人ね、ルックスです。あんましカッコよくないです。ハイ、ご存知の方いると思いますけどね、そこら辺によくいます、こういう人は。パッと見のね、「華」がないんですよね。
えーとね、映画ファンの方はね、チェビー・チェイスって言う人いますでしょ?あのヒトを背低くした感じ。
実際ね、80年代の名盤「グレースランド」ってのがありますけども、こん中のシングル「You can call me Al」、この曲のビデオの中でかな、チェビー・チェイスと2人共演してるんですよ。その2人が出てきてね、チェビー・チェイスがね、なんと!ずっとクチぱくで唄っちゃうの。本人はですね、ポール・サイモン本人はなぜかね、居心地悪そうに隣でコンガを叩きながら、最後まで唄えないって内容でね。これも実に彼らしいんですけどもね。
さて。その粋なおっちゃんポール・サイモン、70年代に素晴らしいミュージシャンたちと出会っています。
ドラムのスティーブ・ガッド、ピアノのリチャード・ティ、そしてギターのエリック・ゲイルといった面々なんですけどもね。
この人たちとのセッションが非常に話題を呼びました。やがてこの凄腕セッションメン(達)はですね、「スタッフ」というユニットでアルバムデビューをして大当たり。
もうねえ、当時フュージョンバンド代表になっちゃいましたから。この人たちは。
で、もうね、当時僕は大学生だったんですけども、大学生みんなコレ聴いてました。スタッフ。
で、スタッフの初来日公演ってのがあって、これに行かなかった斎藤青年・・・・みんなにバカにされたもんねえ!
「オマエ、昨日行かなかった?コレは一生の不覚だな」とか言われながら。私、どちらかというとクルセイダーズ派だったもんでね、、、、どうも失礼しました。
さて、あのね、彼の主演映画ってのがあります。
ワン・トリック・ポニーっていうんですけどもね。
この映画の内容ってのが、売れないバンドの一員としてクルマでツアーを続ける男の話でございまして。
さっきのスティーブ・ガッドとか、リチャード・ティとかが、ちゃんと演技してるんですよ。
それだけでも見る価値十分なんで。
・・・・もうこれ、内容かなりイケてますよ!
でね、例えばね、こんなシーンあります、これ面白いですよ。
シンプルなバンドサウンドでレコーディングしてるんですけども、、、、この登場人物たちが。
プロデューサーがしゃしゃり出てきて「これじゃ売れないな」って、重厚なオーケストラをダビングしちゃうんですよ。納得いかないのに。
で、それに納得できないポール・サイモンはですね、夜中スタジオの倉庫に忍び込んで、マスターテープを持ち出してですね、マンハッタンの裏道に捨てちゃう(笑)。
もうっ、拍手~~~っ!って感じですよ。
ハイ、サイトウ同じ音楽屋としてですね、胸がスカッ!としますね、こういうのはね。
でもね、ここにも実は深い意味があって、かつてサイモン&ガーファンクル時代の最大のヒット「明日に架ける橋」。あの曲、すんごいストリングサウンドなんですけどもね。
この人、あんまり気に入ってなかったんだって、アレ。
そういう事実がホントにありまして、、、、それへの皮肉が込められてるんですね!
いーぞいーぞ!って感じですけど。
さあ、とにかく、今こそこの人のアルバムを聴いて下さい。
どれも素晴らしいんですけれども、75年の「時の流れに」というアルバム、このあたりがね、僕は大好きです。
アコースティックギターの名手でもあるポール・サイモンですけども、是非、この歌声に浸ってみて下さい。
私のお願い!
~chiyの補足~
この後に、1990年くらいに収録されたNYライブの「Still Crazy After All These Years」が流れました。とてもドラマチックでした。
お客さんにとっても、やはりおなじみの曲でなんでしょう。
当然「待ってました!」という気持ちもあったんでしょうね。
皆さん、一緒に唄ってるんですよねえ、、、ちょっと感動的、、、じんとしました。
ワタクシ、サイトウマコトの小さな小さな胸をワシヅカミにした映画や音楽の数々、皆様にご紹介させていただいてるコーナー、カフェララル・オーナーズルーム、オーナーおすすめの一品、、私のお願いでゴザイマス。
はい、毎度ですね、再びここで登場させていただいておりますけれども。(注:こことリザーブシートは、録音によるご出演でした)
いやあ、香苗ちゃん。この時期になると、必ず思い出しちゃう街があるんです。
今を去ること、17年前。ロングコートの襟を立てて駆け下りた地下鉄の階段、効き過ぎるアパートのスチーム。
(New York・・・とここで小声で香苗さんが言う。と、誠さんが・・・・イヤ、まだ早いと返す、、、^^)
街が雪に覆われてるホワイトクリスマス。半年間お世話になった思い出の街、ニューヨークシティでございます。
あのね、この半年間に作った私の曲がですね、その後「Change it」という私のアルバムに収められるわけなんですけどもね。
その間ね、僕ね、胸ん中にずっと居続けた、僕の胸の中に居たニューヨーカーってのがいるんですよ。
それがですね、ポール・サイモンっいうおじさんなんですけども。
今日はね、サイトウ、最大の敬意を持ってですね、ポール・サイモンについて語らせていただきます。
ポール・サイモン、皆さん名前を聞いたことがあると思うんですけども、アメリカのミュージックシーンの重鎮とも言えるんでしょうかね。特にね、NYの音楽を語る時には欠かせない人だと思うんですよ。60年代にアート・ガーファンクルというシンガーと2人で、サイモン&ガーファンクルやってました。
名曲多いですよ。「サウンド・オブ・サイレンス」でしょ、「ミセス・ロビンソン」でしょ、「明日に架ける橋」と。みんなこの人の曲なんですから。ねー。
でもこっから話すとね、この時間内に終りそうもないんで、今日はソロになってからのポール・サイモンの話です。
えーとね、いかにもね、ちょっとインテリでございまして、ユーモアのある小粋なユダヤ系ニューヨーカーって感じなんですけれどもね。
言ってみりゃね、何だろな、ミュージシャン版のウッディ・アレンて感じね。
決して聴くもののね、魂を揺るがすみたいなね、そんな音楽ではないです。
何かね、「気がきいているよなー、この言葉のセンス!」とかね、あとはね「そうそう、おっしゃる通り、恋なんて結構トボけたドラマですよ」みたいなね、そんなことを思わせてくれる、そう思わせてくれながらも、やっぱり胸がきゅんとくるようなアプローチね。・・・・その辺もちょっとやっぱ、ウッディ・アレンに似てるなー。
50ways to leave your lover、、これ邦題が「恋人と別れる50の方法」なんて粋な曲がありますねえ。それから「Still Crazy After All These Years」なんて、コレも最高です!
そういうね、朴訥とした彼のイメージ作りっていうのがあって、それを手伝っているのが、何と言いましても、この人ね、ルックスです。あんましカッコよくないです。ハイ、ご存知の方いると思いますけどね、そこら辺によくいます、こういう人は。パッと見のね、「華」がないんですよね。
えーとね、映画ファンの方はね、チェビー・チェイスって言う人いますでしょ?あのヒトを背低くした感じ。
実際ね、80年代の名盤「グレースランド」ってのがありますけども、こん中のシングル「You can call me Al」、この曲のビデオの中でかな、チェビー・チェイスと2人共演してるんですよ。その2人が出てきてね、チェビー・チェイスがね、なんと!ずっとクチぱくで唄っちゃうの。本人はですね、ポール・サイモン本人はなぜかね、居心地悪そうに隣でコンガを叩きながら、最後まで唄えないって内容でね。これも実に彼らしいんですけどもね。
さて。その粋なおっちゃんポール・サイモン、70年代に素晴らしいミュージシャンたちと出会っています。
ドラムのスティーブ・ガッド、ピアノのリチャード・ティ、そしてギターのエリック・ゲイルといった面々なんですけどもね。
この人たちとのセッションが非常に話題を呼びました。やがてこの凄腕セッションメン(達)はですね、「スタッフ」というユニットでアルバムデビューをして大当たり。
もうねえ、当時フュージョンバンド代表になっちゃいましたから。この人たちは。
で、もうね、当時僕は大学生だったんですけども、大学生みんなコレ聴いてました。スタッフ。
で、スタッフの初来日公演ってのがあって、これに行かなかった斎藤青年・・・・みんなにバカにされたもんねえ!
「オマエ、昨日行かなかった?コレは一生の不覚だな」とか言われながら。私、どちらかというとクルセイダーズ派だったもんでね、、、、どうも失礼しました。
さて、あのね、彼の主演映画ってのがあります。
ワン・トリック・ポニーっていうんですけどもね。
この映画の内容ってのが、売れないバンドの一員としてクルマでツアーを続ける男の話でございまして。
さっきのスティーブ・ガッドとか、リチャード・ティとかが、ちゃんと演技してるんですよ。
それだけでも見る価値十分なんで。
・・・・もうこれ、内容かなりイケてますよ!
でね、例えばね、こんなシーンあります、これ面白いですよ。
シンプルなバンドサウンドでレコーディングしてるんですけども、、、、この登場人物たちが。
プロデューサーがしゃしゃり出てきて「これじゃ売れないな」って、重厚なオーケストラをダビングしちゃうんですよ。納得いかないのに。
で、それに納得できないポール・サイモンはですね、夜中スタジオの倉庫に忍び込んで、マスターテープを持ち出してですね、マンハッタンの裏道に捨てちゃう(笑)。
もうっ、拍手~~~っ!って感じですよ。
ハイ、サイトウ同じ音楽屋としてですね、胸がスカッ!としますね、こういうのはね。
でもね、ここにも実は深い意味があって、かつてサイモン&ガーファンクル時代の最大のヒット「明日に架ける橋」。あの曲、すんごいストリングサウンドなんですけどもね。
この人、あんまり気に入ってなかったんだって、アレ。
そういう事実がホントにありまして、、、、それへの皮肉が込められてるんですね!
いーぞいーぞ!って感じですけど。
さあ、とにかく、今こそこの人のアルバムを聴いて下さい。
どれも素晴らしいんですけれども、75年の「時の流れに」というアルバム、このあたりがね、僕は大好きです。
アコースティックギターの名手でもあるポール・サイモンですけども、是非、この歌声に浸ってみて下さい。
私のお願い!
~chiyの補足~
この後に、1990年くらいに収録されたNYライブの「Still Crazy After All These Years」が流れました。とてもドラマチックでした。
お客さんにとっても、やはりおなじみの曲でなんでしょう。
当然「待ってました!」という気持ちもあったんでしょうね。
皆さん、一緒に唄ってるんですよねえ、、、ちょっと感動的、、、じんとしました。