今日から調査の開始。午前はまず、デンマークの官民出資の広報会社、ステイツオブグリーン。デンマークのエネルギー事情を詳しく聞けた。
デンマークは何といっても、「バイオ」だ。普及率はおそらく世界一だろう。現在、電力の55%がバイオだ。バイオは太陽光・風力と違って安定電源だ。そして電力の70%が太陽光・風力を合わせた再生可能エネルギー、原子力はゼロ。オイルショックをきっかけにこのようになってきた。
2030年には電力は100%再生可能エネルギーへ、全エネルギーの55%は再生可能エネルギーへと考えている。この国なら、できないことはなさそうだ。
ただし、バイオ原料の70%は輸入だ。日本って、エネルギーは分散化が国策。二酸化炭素は増えないんだから、輸入だっていい。バイオ大国になれるんじゃないかな。この施設は皇太子殿下もお出でになった。
午後は、バイオメタネーションプラント。食物残渣や家畜の排せつ物を使ってできたバイオガスには、メタンが60%、二酸化炭素が40%ほど含まれている。温暖化対策として、この二酸化炭素を抜くためのプラントだ。バイオの二酸化炭素と、水を電気分解した水素を反応させる。すると、CO2+4H2=CH4+2H2O+熱 になる。メタンと水ができるだけだ。
デンマーク以外には、アメリカとスイスに同じような施設があるという。二酸化炭素を減らすだけじゃなく、できたガスは、ほとんどメタン。従って、都市ガスなどにも用途は広がる。この日はバイオをじっくり考える日であった。
(写真は、原料となるバイオガスのホルダー)
スーツケースがまだ届かない。しようがないので、夏服で一日過ごした。気温は何と10℃、初冬だ。現地の方はオーバーやダウンを着込んでいる。おかげで風邪を引いてしまった。今日は、懇親会は出ずに、ゆっくりと寝ることにした。