花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

東京&甲府に行ってきた。

2017-05-11 00:02:40 | 国内旅行

1泊2日で、東京と甲府に行ってきた。

・「雪村展」 東京藝術大学美術館

・「Study of BABEL」 東京藝術大学

・「茶の湯展(展示替)」 東京国立博物館

・「バロックの巨匠たち」 山梨県美術館

http://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/exhibition/ 

最初に考えていた2日目の予定は、三の丸尚蔵館と国立新美「草間弥生展」だったのだが、1日目の夜、ホテルで朝日の夕刊を見て(仙台は統合版だから夕刊は無い)、偶然にも山梨県美術館の展覧会を知ってしまったのだ!!

ということで、老体に鞭打ち、急遽甲府へ(笑)。なにしろ「バロック」ですからねぇ(^^; 

でも、感想は…けっこう難しくて…。例えば、あれをテル・ブリュッヘンだと思います??バビューレンなら私も納得できるのだけど…。大体、作品に制作年が無いんですから、どう考えたら良いのか…美術ド素人にはわからんですよ(・・;) 

と、訳の分からないことを書いているけれど、詳細は後ほど...(^^ゞ


国立西洋美術館で「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が!

2017-05-10 22:33:41 | 展覧会

まぁ、何と!! 驚きました(・・;)

「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」

・会場:国立西洋美術館

・会期:2018年2月24日(土) ~ 5月27日(日)

巡回展

・会場:兵庫県立美術館

・会期:2018年6月13日(水)~10月14日(日) 

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0406/ym_170406_7806268988.html

「日本初公開で縦2メートル超の大作《皇太子バルタサール・カルロス騎馬像》など、ベラスケスの傑作7点をはじめ、ティツィアーノ、ルーベンス、ムリーリョ、リベーラといった巨匠たちの名画約60点を展示する。」

だそうです(^^)


東京都美術館「バベルの塔」展の感想(8)

2017-05-08 23:35:35 | 展覧会

「Ⅵ)ボスのように描く」や「Ⅶ)ブリューゲルの版画」では、ボイマンス美術館の豊富な版画コレクションの一端を観ることができる。ブリューゲル版画についてはBunkamuraの展覧会「ブリューゲル版画の世界」でも観ているが、今回はボス的世界を描く作品が多く、当時のボスの影響の大きさが偲ばれた。 

しかし、私的には風景画の方が興味深く(汗)、やはりブリューゲル自身が図版&エッチングした《野ウサギ狩り》をしみじみ観てしまった。

ピーテル・ブリューゲル《野ウサギ狩り》(1560年)

初期の大風景画風の作品で、ブリューゲルのエッチング線の柔らかさに、ふとレンブラントのエッチングを想起してしまうのだが (^^;

ちなみに、以前書いたBunkamura「ブリューゲル版画の世界」の感想を、ご参考まで(^^ゞ

http://blog.goo.ne.jp/kal1123/e/bdcfeb1ee717fef396f3bcd25be443c7 

さて、冒頭にボイマンス美術館の版画コレクションが豊富だと言ったのは、実はヴェローナの「Verso Monet」展で、ボイマンスから出展されたレンブラントの風景画版画群に目を奪われてしまったからだ。私的初見の作品が多く、その時、ボイマンスの版画コレクションの厚みを知ることになった。 

で、「Verso Monet」展の動画を見つけた。5分29秒ごろに一瞬登場するガラスケースの中のモノクロ作品群がボイマンス美術館のレンブラント風景版画である。

https://www.youtube.com/watch?v=OYbOBkefSQs

本当に一瞬なのだから(笑)。しかし、企画者のマルコ・ゴルディンも登場しているし、楽しめる動画なので、最後までどうぞ♪


東京都美術館で「ブリューゲルの世紀展(仮称)」が...。

2017-05-07 23:46:26 | 展覧会

ゲストのmomoさん情報です。(Garazie!>momoさん)

「ブリューゲルの世紀展(仮称)」

The Bruegel Dynasty (tentative)

・会場:東京都美術館

・期間:2018年1月23日(火)~4月1日(日)

http://www.tobikan.jp/exhibition/2017_bruegel.html 

「ブリューゲル一族。その系譜を辿りながら、一族の画家たちが手がけた風景画、風俗画、花の静物画などを通して、フランドル絵画の魅力に光をあてます。」(都美サイトより) 

ボローニャで観た「ブリューゲル展」に似ている企画のように思われるのだが…どうなのだろう??

【追記】: 東京都美術館のサイトに、「特別協力:アルテミジア」とある。ボローニャの展覧会も企画がアルテミジアなので、もしかして、似たような構成になるかもしれない。

「 la mostra è prodotta e organizzata da Arthemisia Group

http://www.palazzoalbergati.com/mostra-brueghel-2/ 


ミラノ「DENTRO CARAVAGGIO」展

2017-05-06 23:58:18 | 展覧会

最近、カラヴァッジョ情報をサボっていたので、ミラノのカラヴァッジョ展の(現在の)情報を、取りあえず...。

ミラノ「DENTRO CARAVAGGIO」展

http://www.palazzorealemilano.it/wps/portal/luogo/palazzoreale/mostre/inCorso/Dentro_Caravaggio

http://www.arte.it/calendario-arte/milano/mostra-dentro-caravaggio-35277

・会期:2017年9月28日(木)~2018年1月29日(月)

・会場: パラッツォ・レアーレ(Palazzo Reale)ミラノ(Milano)

・監修: ロッセラ・ヴォドレ(Rossella Vodret)

・主催:MiBACT(文化財・文化活動省?) 

カラヴァッジョ作品が20点展示されるようだ。カラヴァッジョの出身地ミラノであるから、地元のメンツのためにも頑張って欲しいものである(^^)

カラヴァッジョ《洗礼者聖ヨハネ》(1604-05年)ネルソン・アトキンズ美術館

キュレーターのロッセラ・ヴォドレ女史は去年の国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」の監修者でもある。きっと最新の研究を踏まえた展覧会になりそうだ。そう言えば、私、ロッセラさんの講演会を聴講したのだったわ(汗) 

ちなみに、「DENTRO CARAVAGGIO:Una Vita di Capolavori」というDVDが2011年に出ているのだけど、今回の展覧会と関連あるのだろうか?? 「DENTORO」はイタリア語で「中に、内部・内側に」という意味ではあるけれど...。

https://www.amazon.it/Dentro-Caravaggio-capolavori-italiana-inglese/dp/8890617608

DVDの広告動画は...

https://www.youtube.com/watch?v=Muh3hPqn8nw 

蛇足ながら、4月に東京に行った時に入手し、毎日ブログ更新のため(言い訳)、格闘する余裕が無かった某誌のコピー。

アバディーン大学のジョン・ガッシュ氏による、去年のスペインと英国とアイルランドのカラヴァッジョ展を一緒に論じた展覧会評である。私は横文字が苦手(^^ゞ


東京国立博物館「茶の湯」展サクッと感想(3)

2017-05-05 23:57:32 | 展覧会

茶道を嗜まない私が「茶の湯」のお道具類を観るのが好きなのは、多分、使ったり所有したりする人たちの美意識がそこに見えるからかもしれない。もちろん、今回の展覧会でもわかるように、その「道具」自体のもつ「美」は現代の私たちをも魅了するのだから、その美意識は脈々と現代にも引き継がれているに違いない。 

茶の湯門外漢の見当外れな感想かもしれないが、東山御物に見る美意識は、中国の高度な技術によって作られた端正な造形や希少性にあるように思える。 

《油滴天目》 中国・建窯 1 口 南宋時代・1 2 ~1 3 世紀 大阪市立東洋陶磁美術館

この《油滴天目》は釉薬の垂れたゆがみのある建盞型であるが、口縁の金環の効果が素晴らしい。 油滴のような斑紋が降る濃色に円い金環が華やかに上品にきりりと引き締めるのだ。実に雅で品格のある茶碗である。

東山御物を観ると、高級外国ブランド茶道具を並べて悦に入る足利将軍の姿を想像してしまう。この貴重な高級品をより一層際立たせるための(将軍家のご威光を見せるための)鑑賞法とコーディネート例が『君台観左右帳記』なのだと思うのだ。(美術ド素人の暴言をお許しあれ(^^;;) 

しかし、その後の茶の湯は、個人の美意識そのものを映す道具を「発見」し「創造」して行くように思われる。それが「侘び茶」なのだろうね。

ということで、続きます(^^ゞ


東京国立博物館「茶の湯」展サクッと感想(2)

2017-05-04 23:57:47 | 展覧会

今回の展覧会でやはり目を惹かれたのは初見のものが多く、前回触れた牧谿も青磁もそうである。しかし、もちろん静嘉堂の曜変天目茶碗《稲葉天目》や大阪の《油滴天目》、三井の《卯花垣》など本当に素晴らしいし、何度観ても凄いお茶碗だと思う。 

静嘉堂の曜変天目は(私見であるが)藤田美術館の曜変天目よりも曜変班が全体に散り、真に虹彩のバランスの良い茶碗だと思う。静嘉堂では自然光で観ているが、今回は凝った東博の照明がその美しさを際立たせていた。

《曜変天目 稲葉天目》 中国・建窯 1 口 南宋時代・1 2 ~1 3 世紀 東京・静嘉堂文庫美術館 

天目茶碗自体が端正な造形であり、その茶碗の中に曜変の幽玄な宇宙が広がる様を観る者は魅了されずにはおられまい。

ちなみに、未だ見ぬ龍光院の曜変天目もいつか観たいものである。


東京国立博物館「茶の湯」展サクッと感想(1)

2017-05-03 23:45:50 | 展覧会

「バベルの塔」展の感想が続いたが、東京国立博物館「茶の湯」展を観た感想もサクッと書いておきたい。

東博が1980年以来だという総力を挙げたこの「茶の湯」展だが、利休の侘び茶に先行する足利将軍家の東山御物から茶の湯の歴史を説いてくれる。故に、オープニングが私的初見の牧谿《観音猿鶴図》だったもので、眼がすっかり喜んでしまった。長谷川等伯も模写している三幅対の実物を漸く観ることができたのだから。

《観音猿鶴図》 牧谿筆 3 幅 南宋時代・1 3 世紀 京都・大徳寺 

しかし、今回、一番感激したのは《青磁下蕪花入》だった!!

《青磁下蕪花入》 中国 1 口 南宋時代・1 3 世紀 東京・アルカンシエール美術財団

私が今まで観てきた砧青磁とは青の色合いが違うのだ。釉薬の中から発光するような清明な天空色は今まで観たことが無い。更に凄かったのは、花入れの口「◎」に薄く湛えられた青磁釉のなんとも言えぬ透明感のある輝き!!空色の滲む水の如し、だと思った。この花入れを観ることができただけでも大満足である。 

もちろん東博が企画するのだから、展覧会の見どころは多過ぎる程にある。しかし、心に染み入る一点があるだけでも幸せ感が味わえるのだよ(^^ゞ


深井智朗『プロテスタンティズム』を読んだ。

2017-05-01 23:57:31 | 読書

昔、ハリソン・フォード主演の映画「刑事ジョン・ブック-目撃者」を観て、初めてアーミッシュと呼ばれる集団がアメリカに居ることを知った。そして、今になって、その成り立ちを深井智朗『プロテスタンティズム』(中公新書)を読んで漸く知ることになった。  

この『プロテスタンティズム』は某先生のお薦め本であり、本当にわかりやすく、面白く、ルターの宗教改革とはどのようなものであったのかを、わくわくしながら知ることができる優れ本だった。その初期宗教改革に対する新しい改革派が生まれ、それが今日でも各国の政治と深く関わっていることを知った驚き…(・_・;) まさにルターの宗教改革から500年の今年だからこその目鱗本である。 

ちなみに、アーミッシュは「アルザスのメノ派の主導者ヤコブ・アマン(1644頃~1730頃)はより厳しい宗教的訓練を主張し、メノ派から独立して1693年にアーミッシュと呼ばれるグループが誕生した。彼らは18世紀にひどい迫害を受けた後、北アメリカ、とりわけペンシルベニアに移住した。」(本文より)  

そう、刑事ジョン・ブックはフィラデルフィア駅(ペンシルベニア州)でアーミッシュの親子に会うのだから...。(昔の記憶なので、違ってる可能性もありです(^^;;)