花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

東京国立博物館「茶の湯」展サクッと感想(2)

2017-05-04 23:57:47 | 展覧会

今回の展覧会でやはり目を惹かれたのは初見のものが多く、前回触れた牧谿も青磁もそうである。しかし、もちろん静嘉堂の曜変天目茶碗《稲葉天目》や大阪の《油滴天目》、三井の《卯花垣》など本当に素晴らしいし、何度観ても凄いお茶碗だと思う。 

静嘉堂の曜変天目は(私見であるが)藤田美術館の曜変天目よりも曜変班が全体に散り、真に虹彩のバランスの良い茶碗だと思う。静嘉堂では自然光で観ているが、今回は凝った東博の照明がその美しさを際立たせていた。

《曜変天目 稲葉天目》 中国・建窯 1 口 南宋時代・1 2 ~1 3 世紀 東京・静嘉堂文庫美術館 

天目茶碗自体が端正な造形であり、その茶碗の中に曜変の幽玄な宇宙が広がる様を観る者は魅了されずにはおられまい。

ちなみに、未だ見ぬ龍光院の曜変天目もいつか観たいものである。



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