恥ずかしながら、遅ればせで(汗)映画(DVDで)「ミケランジェロ・プロジェクト」を観た。もちろん、ナチスの美術品略奪と発見については知っていたが、それが映画化されたなんて全然知らず、それもジョージ・クルーニー主演で、まるで「オーシャンズ7」じゃありませんか(^^;;
オープニングがファン・エイク兄弟の《ヘント祭壇画》だったもので、涙がでそうになったけど、これまた、ラストがミケランジェロ《聖母子像》で…その時、ようやく気が付いたのですよ。去年の汐留ミュージアム「ミケランジェロ展」のオープニングが何故ブルージュの《聖母子像》(模刻)だったのか!!
そう、映画のことを知らなかった私は、何故唐突に《聖母子像》なのだろう??と思っていたのだけど、世間では「ミケランジェロ・プロジェクト」のおかげで有名作品になっていたのね(>_<)
ということで、内容は面白かったけど、私的に見るのが遅すぎた映画となったのだった(^^;;;
ちなみに、ベルリンのカラヴァッジョ3作品もあの頃に、本当に焼失してしまったのだろか??
ブリュージュの聖母子は、2009年には、中国人観光客のフラッシュがひどくて、当方はキレてしまいました。
カラヴァッジョの3点も、降伏後の高射砲台(フラクトゥルーム)の火災で失われた、とベルリン国立絵画館本には書いてあるのですが、ソビエト軍が美術品を持ち去った可能性もあると考えている研究者もいるようです。多分、希望が入っていると思うのですがね。
で、大陸の方々は容赦なくフラッシュで撮りますからねぇ(-_-;)。私も思わず注意したことがあります(苦笑)。
優秀な若い人をこの仕事に送り込んだから、結果的に後に大成した人が多いのか、この仕事をやったから注目され、名画を裸であつかう経験を積んだり欧州有力者とコネをもてたから大成したのか、そのへんはよくわかりません。
日本へきたGHQの情報将校には、のちにクリーブランド美術館のシャーマン=リーSherman Emory Lee (1918?2008)がいました。この人も米国美術界の大物になったんですが似たような事情だったのかな。また、青島やGHQでの将校としての勤務を通じて蒐集家になったハリー=パッカード氏(後にメトロポリタンの日本美術の大きな一部となったパッカードコレクション)も軍隊を通して美術に親しんだ人です。
シャーマン=リーは1月にNHKのBS1「美術家たちの太平洋戦争」で扱われていました。
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2443/2515630/
ちなみにこの番組の中で、映画「ミケランジェロ・プロジェクト」の日本版、との言及があったので、この映画の存在を知ったのです(^^ゞ