
ここからは大変だった。
BLEUを出たあと、なかなか次の店が見つからない。
factory cafe。ここは一度行ってみたくて、まず今回も行ってみたけれど
ちゃんと二次会をしていた。
muse OSAKAもそうだし、その手前の店もだめだった。
fiveにも行ってみたし、そのまわりや公園まで足を延ばしたけどさっぱりだ
きょう誕生日の友人はけっこう上機嫌で、こんなときはいつもぼくの
段取りの悪さを、日ごろのおこないのせいだと揶揄するように笑うのだけれど
そんな評価は今日は出さないで
まあなかったら、さっきの店に戻ってしまえばいいやんか
と気楽に構える。
サンフランシスコにあったような看板を出す界隈は家具の立花通りだった。
このあたりが堀江の原点なのだけれど、もうすっかり拡大している。
そのあたりから「南堀江 5」の5を模した愛嬌のある看板をめざしてみると
やっぱり二次会中なのをみて、ぼくらは通りをもとにもどり少し佇まい静かに
看板のでていた店に入っていく。
小さな階段をのぼった2FにあるこのBarは、きょうの満席乱発の堀江の中に
奇跡的に静かな店だった。
店はまだ開店したばかりなのか、マスタらしきお兄さんはまだ少しずつ
準備しているようだ。窓の見える席に座ったぼくたちはほっとして
メニューをみると、ほとんど何も書いてなくて一瞬くらっとしたけれど
orderを待つお兄さんのセリフがふるっていたので安心した。
いやあ、書くの面倒なんで…なんでもできますよ
ぼくらは思い思いに注文しておつまみにナッツとかチョコを頼んで
窓の外をぼーっと眺めたり店内の間接照明のぼーっとした灯りを眺めて
いた。
ジン・トニックとジン・バックを間違えて頼んだぼくはそれでもまあいっかと
同じように静かに飲んでいた。
気を遣わないメンバーで飲む夜は、何も話さない時間が
けっこう寛ぐ時間になる。
ぼくは長い間、沈黙すると心が騒いでなにか話題ふらなきゃとか
焦っていた記憶があるけれど、あるときから特に何も話さないで
飲むようになった。
ネタのないときは静かな空気を味わう感覚があったって別に
かまわないのだ。ひとりで過ごす空間とはまたぜんぜん違う
流れ方だったり温度みたいなものがそこにはある。
でもそうカッコつけたもの言いをしてマーロウのように渋くいたわけではなく
単に、少し歩き疲れたのと精神的に疲れたのを癒しているのだけれど
ぼくらは、ぼそぼそと思い出したようにしゃべってみたり年末年始はどう
過ごすんだとか情報交換をしてみたり、時間を優雅にむだに使って
いるうちにもう23時半をとうにまわっていた。
立ちあがって寒い中を歩くの大変だなあって語っているうちにちょっと
short cut して京阪の近くまでタクシーでいくことにした。
運転手さんは陽気なおじいさんで、本日から本格的始動だとニュースで
語るNMB48の個性の埋没具合と年齢層の低さを嘆いていた。
平均年齢14とか16とからしいですよ。もうどういう時代なん
ですかねえ。区別もつかないし、何がいいのかさっぱり
わかんないですよ
苦笑いしながら語るおじさんはあっと言う間に天満橋につけてくれた。
個性の埋没は日本人の特性の表現だし、年齢層低下はそもそもAKB
やモーニング娘後期からのこの種類のUNIT のtargeting ですよ
そう言ってみようかともおもったけれど、やめてみた。
たしかにそう言うぼくにしたって、NMBどころかAKBだって10人くらいしか
わかんないのだから
★Rosa+rio
大阪市西区南堀江1-19-2takenokan2F
06-6535-2810