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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

蕎麦

2017-08-07 08:37:24 | 日記
 土曜の昼、気がつくと蕎麦を食べている。1週間撮りためた「ひよっこ」を観てその世界に浸った後、自然に鍋に湯を沸かし蕎麦を茹でている。土曜の儀式のようなものだ。儀式の最中に今週出会った人や電話やメールの言葉を思い出している。

 私と同じような年齢で転職活動をしている人に会った。目の奥で訴えている気持ちは痛いほどわかる。あれやこれや聞く必要がないほど分かってしまうもがあるものだと思い出す。もうひとり、年は20数歳も若く30代前半で今までと違う自分になることを決めた若者にも会った。自分のことを振り返ると、彼のその気持ちもよく分かる。新しい世界で胸踊る冒険が待っているといい。

 大先輩がたと毎年集まる天ぷら屋のテーブルを囲んで昔話に花を咲かせもした。そのお一人が「爺さんのひとりが言うのもなんだけど、最近の爺さんは気が短い人が多い。スーパーのレジで怒っていたり、駅で怒鳴っていたり。あちこちで爺さん達が大声を上げている」そんな一言を皮切りに皆が自分が出会った体験を語り始めた。どうやらそういう現象が起きているらしい。「その反面、若い者は従順だ」と別のお一人が言う。「真面目で文句を言わない。反抗しない。声を上げない。何も言わないから、正直、何を考えているのか分からない」。確かに、そんな気もする。話しはそこから外れてかなりいい年齢の大人が引きこもっている例が多い話題に向かった。

 このところ毎朝出会うようになった親子のことも思い出す。ベビーカーを押し、小走りにズンズン進んで行く母親に走りながらついて歩く少女。4歳か5歳ぐらいだろうか。赤いリュックを背負い赤いズックを履いている。絶えず母親に何か聞いたり話したりしながら走っている。母親は右手でベビーカーを押し左手で少女の手を引いたりする。ただ歩道はデコボコで片手でベビーカーを押すのは大変だ。だから常に手を引いてやることは出来ない。少女は工事中のビルの前に立っているガードマンに大きな声で「おはようございまーす」と言う。遠くに見えたお友達にも「おーい、おはよう」と言う。

 フィリピン人の母と日本人の父に育てられたという女子大生にも会った。他の学生と英語が話せるかどうか、そんな話題の最中だった。「私はハーフなんです」と話し始めた。「母親は今も片言の日本語しか話せないですが、私はずっと日本語で育てられて日本語しかできません」そんなことを言った。私は彼女の母親という人の心意気というか強烈な決意のようなものに圧倒された。どれだけ辛い目にあったかしれないが、自分の母国語は胸の中だけに留めて、あらゆるハードルを越えて娘を大学まで入れ、元気一杯にハキハキと自分の言葉で自分の人生を選択できる女性に育て上げたのだ。「何かを創る仕事に就きたい」と言った彼女の目は輝いていた。

 蝉の声を聞きながら蕎麦をすすっていると1週間に出会った人たちが妙に懐かしく、遠い世界で出会った出来事だったような気がしてくる。じわじわと暑く窓の外の光は強烈だ。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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