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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

面白い「飛び地」の世界

2024-08-23 09:00:00 | 日記
弊社ブログを閲覧いただいている皆さんこんにちは。
夏の甲子園で地元(福島・千葉)の高校が揃って初戦敗退してしまってしょぼーんな(清)です。

福島県出身で大学以降は千葉県在住なのでいつも福島と千葉を応援しているのですが、今大会はともに初戦敗退してしまったせいで、早々にどこ応援していいのか分からなくなってしまったんですよね…
ただ、ベスト4に残った4校(青森・青森山田、東東京・関東第一、京都・京都国際、鹿児島・神村学園)すべてが夏の甲子園優勝経験どころか決勝進出経験も無いという番狂わせが起こっているのでこれはこれで面白いんですけどね。

…とまあいつもの雑談タイムをしたところで今回の本題に入りましょうか。

皆さんは「地図」って好きですか?

私は大好きです!!!!!

以前のブログで桃鉄の話をしたことがあるかと思いますが、桃鉄の影響もあって子供の頃から地図を見るのが大好きなんですよ。
そのせいもあってか、平成の大合併後は市町村数が2000を切ったこともあり全国の市町村がある程度把握できるようになってきました(そのせいで時々ドン引かれることもあるんですけどね…笑)

そんなこんなで地図を見ていると面白いところがあるんですよね。

そう、それがタイトルにもある「飛び地」です。
海を挟んでいるわけでもないのに同じ自治体で地続きになっておらず間に別の自治体が存在するようなものを指すのですが、これが地味に面白いんです。

というわけで今回は「ちょっと面白い日本の飛び地自治体3選」をお送りしたいと思います。

①岐阜県大垣市
地元民じゃないと「どこだよ!」となるかもしれませんが、岐阜県内では県庁所在地の岐阜市に次ぐ第二の都市で、水まんじゅうとかが有名だったり運輸会社の西濃運輸の本社があったりもしますね。
そんな大垣市がどんな感じになっているかというと…



はい、↑の図の赤い部分が今の大垣市ですね。見事な3分割です。

なんでこんな仕上がりになってしまったかというと先程もチラっと出しました平成の大合併が原因なんです。
元々は↑の地図で言う緑の7町も含めた西濃エリア(濃はかつて岐阜県南部にあった美濃国を指しており、その西部を指す言葉として使われてます。さっきの西濃運輸もそうですね)の10市町で合併協議会が行われていたのですが、安八町が土壇場で協議会から離脱したことを皮切りに俺も俺もと続々離脱してしまった結果、最後には大垣市、墨俣町(豊臣秀吉が若かりし頃一夜城を築いたことで有名ですね)、上石津町しか残らず、仕方なく3市町だけで合併したのが現在の大垣市なのです。

実際のところこうした合併協議会のいざこざの結果飛び地が発生してしまったところは他にもあるのですが(例:徳島県三好市)、大垣市のように互いに隣り合わない3つの自治体が合併した例は少なくとも平成の大合併ではここだけですね…
(ちなみに西濃エリアの合併協議会から離脱した7町は結局今現在でもどことも合併してないです)

②青森県津軽半島の飛び地銀座
青森県の津軽半島は『津軽海峡冬景色』や津軽三味線で名前だけは聞いたことがある人も多いかと思いますが、ここの飛び地も中々凄まじい状況になってます。
前置きはこれくらいにして早速見ていただきましょう。



…はい、↑の図の赤のところ、緑のところ、青のところがそれぞれ一つの自治体なんですね。
そうです、津軽半島は飛び地自治体が3つも入り乱れている飛び地銀座なのです!
見れば見るほどキモい…ゲフンゲフン、面白いですよね。飛び地ファンにとってはたまらないエリアです。

こんな惨状になった原因も先程の大垣市と同様に平成の大合併です。元々東津軽エリアの5町村(青のところ+今別町、蓬田村)と西津軽エリアの4町村(緑のところ+五所川原市以外の赤のところ)で合併協議会が行われていたのですが、前者は早々に解散し、後者は新町名まで決まってたにも関わらず金木町(かの有名な作家・太宰治の出身地としても有名ですね)が離脱してオジャンになってしまうという状況となってしまいました。

その後なんやかんやで赤・緑・青の3つの合併協議会がスタートして現在に至るわけですが、それにしたってこれだけどこもかしこも飛び地合併になるのは何とも奇妙な話ですよね…

③和歌山県北山村
さて、飛び地好きなら誰でも分かる大物の登場です!
…そこかしこから「どこやねん!」という罵声が聞こえてきそうですが、北山村は和歌山県南部の山間部に位置する小さな村で、日本中で唯一この地のみに自生していた「じゃばら」という柑橘類が特産品であることでも知られています。
そんな北山村なんですが、これまでの例とはまた違った飛び地っぷりを見せてくれます。それがこちら!



……はい、和歌山県なのに周りを完全に奈良県と三重県に囲まれています。
この北山村は現在日本で唯一自治体が丸ごと別都道府県を挟んで飛び地になっている場所なのです!
(昭和の大合併前までは現在新宮市になっている飛び地の部分も玉置口村という独立自治体で、北山村と同じような状況でした)

この和歌山県の飛び地に関しては、その原因はだいぶ古く明治期の廃藩置県にまで遡ります。
そもそも和歌山県と三重県のうち↑の図に写っている部分は「紀伊国」という一つの国でした。そう、最初は飛び地じゃなかったんですね。
そんな中、廃藩置県で新たに和歌山県が出来るとなった際、現在の新宮市(の本体)のエリアまで和歌山県になるとなったことを聞いた北山村や玉置口村の住民は「新宮が和歌山なら我々も」という声を上げて現在の形になったようです。
というのも、北山村や玉置口村は古くから林業を生業としており、村内を通る熊野川の水運を利用して下流の新宮に木材を運んでいたことから新宮との結びつきが非常に強く、新宮と共にありたいということで和歌山県入りを望んだという話のようです。山間部の小さな村にとって大事な収入源に直結する話ですし、そう望むのも無理はないですよね。
さっきまでの合併協議会のいざこざを見てからだとよりいい話に思えますね…

というわけで、今回は「ちょっと面白い日本の飛び地自治体3選」という形でお話してきました。

どんな物事にも必ず理由はあるものですが、こういった飛び地が出来た経緯も調べてみると色々理由や背景があって歴史が垣間見えるのが面白いんですよね。
あと、地名も結構歴史が垣間見えてくるものが多いので面白かったりするのですが、これはまた別の機会にしましょうか。

地図を見てみると新しい発見があったりして(個人的には)かなりオススメなので、皆さんもちょっとお暇なときに地図を見てみてはいかがでしょうか。

毎度のように長文となりましたが、最後まで読んでいただいた皆さんありがとうございました。

では、また次のブログで。

(清)

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア・システム開発、
  製品開発(moniシリーズ)、それに農業も手がけるIT企業


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