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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

どぎまぎ選択

2015-03-09 08:24:07 | 日記
 「焼き加減はいかがいたしましょうか?」「サラダのドレッシングとライスかパンかもお選び下さい」と立て板に水で選択を迫られた後、こちらが目を斜め上方に向けて「え~っと」と考え始めた所に「当店ではミディアムレアを焼き加減にお薦めしております」とやけに自信たっぷりに念押しされるとなんだか「じゃ、それで」となってしまう自主性の無さ。
 
 そもそも、いきなり質問されると、質問の内容を把握するのに時間がかかり、自分の好みを自分で把握しようとする行為に時間がかかる。では時間をかけて確固たる自分の好みを見つけられるかというと、そうでもない。つまり何でもいいのである。こだわりが無い、というのは大きな問題ではないかと考えながら鉄板から跳ね上がる油をガードするナプキンを広げる。
 
 例えば「赤と青、どちらが好きですか?」といきなり質問されたとする。困る。どちらも好きなのである。どちらが好きか色々な理由を考えてしまい、迷って答えが出ない。しかし、質問している側は回答によって次の工程の対応が変わってくるために、じっと回答を待たなければならない場合がある。そこへ長時間回答を待たされる客が現れ、しまいには、どちらでも良いなどと回答された日には、ちょっとイラッと来るかもしれない。そんなことを考えながらステーキを切り分け口に運ぶ。あちち。熱いものを食べる時に考え事をしていると痛い目にあう。
 
 「やり方」とか「言い方」に対して人はかなり確固たる好き嫌いを持っている、と思う。終電に近い電車に乗り込んで耳を澄ませば、どんな場合でも「あの言い方はない」とか「あのやり方は困る」という話しが飛び込んでくるはずだ。にもかかわらず、「やり方」や「言い方」が適切であれば何と大概のことは問題にならない。それ以外のことには、さしたる好みもなく、選択を迫られると「どっちでもいい」のである。
 
 それが大多数だとすると、そういう人たちに向かって、好きな道を選択せよ、と質問すると答えが出るまでに大変な時間を要するのは当たり前だ。一旦答えが出ても、すぐに取り消されて別の答えになったり、答えるけれどそれは暫定的な答えであって本当の答えではないなどと答えるのである。
 
 結局、こだわりがないなら、その時のノリで選んでも全く問題ないのではないかと考えながら、付け合せの温野菜もすっかり食べ切ってごちそうさま。頃合いを見計らってタイミングよく食後のコーヒーを運んでくれるサービスの良い店だったのである。

 考え事をしながら食事をした割りに、お腹がいっぱいになってしまえば何を考えていたのかなどすっかりどこかに消えてしまう。これも「こだわり」が無いがゆえなのだろう。自分の選択が良かったのか悪かったのか振り返る事もない。案外幸福なことと言えるかもしれない。ただ、何かにこだわって選択し続けた結果発生する様々なハプニングを知らずに過ごすのは、同じ入場料を払って入ったスタジアムでつまらない試合を見せられた時のようなものなのではないかな、などと考えながら、レジで支払いを済ませて店を出た。(三)
 
 
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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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