年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

初春<4>御神火

2010-01-15 | フォトエッセイ&短歌
 <続:どんど焼き>会場で吊り竿のような餅焼セットを200円で販売している。2m位の篠竹の先に針金で餅が吊されているからブラブラと釣り竿そのものである。どんど焼きも手ぶらで来るイベントになったのだ。まあいっか!無病息災が買えるんだから。
 音たてて周辺の空気を巻き込んで燃えさかる御神火。門松の竹が重く爆発して火の粉を巻き上げる。火が炎を呼んで火勢が強まるが、やがて少しずつ炎が収まって火勢は衰えてくる。消防署員の許可がでると一斉に火元に近づいて竿を差し出す。どんど焼きで焼いて団子(餅)を食べると風邪引かず元気に一年を過ごせるという。

<新型インフルエンザにも効き目があるとか!200円セットは安いのだ>

 土手に登ると夕闇に閉ざされはじめた冷たい闇の中にこの一年の無病息災と家内安全、商売繁盛そして国家安寧などを託された炎が静かに燃えさかっている。旧年の災厄を燃えつくし、新年の希望を呼び覚ます御神火は再生の炎でもある。
 派遣村は無くなるのか、沖縄から基地はきえるのか、金権政治は一掃されるのか…再生しなければならないものが多すぎやしないか。

<暮れなずむ闇に幻想的な炎が揺れる。薄い煙が立ち登っては川下に消える>

 翌朝、どんど焼きの上空にカイトが2枚舞っていた。淡いブルーの空はつけ抜けるように澄んでいる。旧暦の正月に当たる小正月も終わり北風もひときわ冷たくなり寒さが厳しくなる。

<地上は穏やかだが、上空は荒れているのか。時折、急旋回して落下してくる>


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