年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

竜王の年

2012-01-11 | フォトエッセイ&短歌

 東日本大震災の復旧・復興の確たる見通しが定まらないままの年越しであった。死者15,317人、行方不明者と合わせた被害者数は約2万となる未曾有の被災者に合掌!被災地再生への希望と祈りを新年の決意としたい。
 2012年もすでに蔵開き、昔流に云えば年賀状も片づき仕事も本格的に始まり日常の暮らしに戻る。辰年である。賀状の「辰」はユニークな様々な姿で描かれているので面白いが、これはタツが中国伝来の伝説上の動物なので創造性を刺激するからであろう。
 深海の龍宮に住む龍神とか、日本神話に登場する八岐大蛇とか、天空を支配する龍王などを連想して摩訶不思議な異界を想像するだけでも楽しい。鯉が滝を上ると竜になる、「登竜門」という中国の故事伝承もあるから悪さをする生き物ではない。どうしようもない悪政退治を期待したい。

<山門の大きな「辰の絵馬」の勇姿が初詣の客を迎えている>

  新年は旅先にあり 去年今年除夜の響きに煩悩深く

  初凪に雪ひとひらの露天風呂メタボの腹に吸われして消ゆ

  初詣境内飾るタツの群れ辰は龍なり竜にもなって

  神仏の加護ありしかと足止まる肝臓癌の友の顔あり


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