年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

地盤沈下

2012-03-17 | フォトエッセイ&短歌

 東北大震災から1年、哀しみが癒えぬまま各地で様々な慰霊式や追悼集会が行われた。「震災のあの時(過去)」「復興の取り組み(現在)」「これからの生活(未来)」被災者も直接被害を被らなかった者もあの巨大地震に文明とは何だったのか、反省を込めて対面せざるを得なかった。
 分かった事は日本には「動かざる大地」などはないということである。どこでもいつでも「大地は地震によって揺れ動き」自然災害に見舞われうるという事実である。この自然災害の予知情報を確実にして災害を最小限に止める人間の知恵が問われている。
 3月11日14時46分18秒から始まった地震は観測史上最大のマグニチュード9.0と発表され、宮城県では震度7を記録、気象庁は「東北地方太平洋沖地震」と命名した。まさに北海道の利尻から鹿児島まで日本列島が揺れ動いた。その結果、日本列島は、縮んだり・伸びたり・沈降したり・隆起したり、海岸線も海抜も姿を変えてしまった。南三陸の志津川港周辺、鉄工所や船舶エンジン工場があった場所は完全に海になってしまった。
 国土交通省の特別機関「国土地理院」の調査では、今回の津波で青森県から福島県で計443平方キロメートル(東京23区の7割)が浸水したと発表、今後これらの浸水地域がどうなるかも不透明だという。
 早々と国土地理院は測量を終え、地図の書き換えも終わり「全国都道府県市区町村別面積調」も完了した。しかし、「被災した自治体に気の毒だ」として、当面は地図を更新しない方針だという。
 地盤が沈下し面積の減少した市町村への地方交付税の減少につながるからだという。ウッ 復興支援で増額されるのが筋だろう。面積が減ると地方交付税額も減額されるという事なのか?!こんな事もあるんだ~。しかし、マア、地方交付税が減少するから日本の国土境界である海岸線の見直しをしないとは信じがたい。そこで交付税の算定方法を検索したら「基準財政需要額=単位費用×測定単位×補正係数」こんな式があったが、何だかわからん。

<地盤沈下で海水が引いていない。現在はどうなっているのか松川海岸付近>


  マントルに浮かぶプレートその上に明日も知れぬ文化を築く

  プレートは力競べでぶち切れて地殻を破るマグニチュードが

  海底の巨大ナマズのヒゲ動く地割れ海荒れ列島は歪む

  あの日から耐震免震超頻度 南海トラフまだまだと笑う

  歩けずに倒れ込んだと竹やぶに針の手休めぬ亡き母を想う