年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

湯煙り

2011-11-14 | フォトエッセイ&短歌

 人間関係に「裸の付き合い」がある。
 露天風呂などは、それを形にしたもので、自然の中で生まれたままの自然の姿で湯煙の中に浸かる。過ぎし日々の思い出など語りあうのは精神の贅沢というものだ。

 とりわけ極上は露天風呂・源泉掛流しの温泉である。ビルの屋上から街を360度展望するのも悪くはないが、里深い四季が手に届く渓谷の露天は極楽である。

<鬼怒川に面する篭岩温泉:湯船から男体山・女峰山の日光連山が望まれる>

  から松の葉も誘いて湯煙りが掛流し湯に渦をつくりて

  極楽はかくもあるかな露天風呂イオウの湯煙り心身を解かす

  露天風呂あと何回か来れるかな 細る年金指折り数える

  メタボ腹ゆでだこに似て赤々と回春の秘薬塗りたるが如く

  「出るぞ出る」カラスの行水飛び出しぬ 吾は決め込むトドの昼寝と