Jerry Emma Laura Piano

Mina, Dalida, Barbara, Laura, Lara....美人大好き! あっ、Mihoが一番好き

まったり三人

2013年09月16日 | 毎日の話

風もなくなり、富士山も全景を見せてくれたが、台風一過とはいえず、夕日までは無理だった。Emmaは、ベットで夕暮れが眩しそうにまったりとしている。Jerryは日の光を眺めている。二人とも何を考えているか解らない。もう一人のMihoちゃんはマッサージチェアーで韓流ドラマをみている。

大口径レンズの絞りを開放して、動物の写真を撮るときりっと横顔が撮影できる。ぜひお試しあれ。しかし、よく寝るなEmma。

Jerry_emma_20130916_1640



Jerry_emma_20130916_02Jerry_emma_20130916_01


懐かしいDATから流れる音楽

2013年09月16日 | 毎日の話
懐かしいDATから流れる音楽
下の機械は、デジタル録音機のDAT。前にポータブルのDATを紹介したが、とうとうDAT専用テープの国内生産は終わってしまった。アナログをデジタル録音でき、しかも標準で2時間も録音出来た。光ケーブルをつないで、完全なダビングも出来た。 どんどん、古い名器はこの世から去って行く。そうなると、いい音は直接コンサートに出向かなければ聞けない事になる。インターネットの音楽配信は便利だが、1/10に圧縮された音の輝きはさみしい。ストックされたDATのテープを大事に使うしかない。 でも、カセットテープはまだ販売している。悔しい。ならばオープンテープも製造して欲しい。 やはり40年から50年経つと用済みらしい。おっと、それを過ぎた自分は、用済みという事か。Helene Segaraの甘い歌声がDATから流れいる。風の音が時折聞こえてくる。


続源太郎(2)

2013年09月16日 | 腰折れ文
Image


「源太郎と絵理香」登場人物や設定はすべて架空です。

源太郎は自転車から藁草履を持って絵理香の元に戻った。そして、婆さんから「山で怪我をしたら綺麗な水で足を洗わないと、破傷風にかかる」といつも聞かされていたので、足を洗わせることを考えた。しかし、道から沢までは五間程あり、途中は歩きにくい笹が生えていた。源太郎は絵理香の前に中腰になって、「背負うから乗れ」といった。彼女は少し躊躇したが言われるままに源太郎の背中に身を委ねた。「しっかり、掴まれ。転けたら危ない」というと、絵理香は必死に捕まった。

源太郎は絵理香を背負ったが、そう言ったものの、女の子を背負う事など初めてだった。
自分の汗の匂いに混じって、美恵子の髪の毛からいい匂いがする。そして手を回した腰は男と違い初めての感触だった。笹を分けながら、沢まで降りて、縁の綺麗な石の上に絵理香を座らせ、片方のサンダルも脱がせ、両足を綺麗な水につけさせた。雨が降った後だが、流れる湧き水は透き通り、そのまま飲める綺麗な水だ。当たり前だが山葵はそんな綺麗な水でなければ育たない。

「冷たい」と絵理香がいうと、「我慢しろ」と言って、綺麗に傷周りを洗い、傷の状態を見た。たいしたことはないが、一応、腰につけていた洗濯したての手拭を切り割いて、足に包帯のように巻いた。白い手拭だが彼女の足の方が白かった。

「足あげてろ。今履かせてやるから」と言って、少し大きいが、足に草履をあてがい手早く結んだ。「これでいい。痛くないか」と聞くと絵理香は「痛くない」と答えた。ただ足のやり場がわからない彼女はどういいかわからなかった。仕方なく、源太郎は再び彼女を背負って道まで登った。絵理香は嬉しそに、「このまま小屋まで行くの」と聞いた。

源太郎は女の体を感じながらそれでもいいと思ったが、「馬鹿いえ。道にいったら歩くんだ」と言い返した。道に戻り、彼女は足を地につけて、初めて草履の感触を味わった。「初めてだわ。少しむず痒い」「まあ、すぐ慣れるよ。河原はこれなら滑らない。いいだろ。ところで痛くないか」と再び足を心配した。絵理香はゆっくり歩き始め、源太郎もその歩調に合わせた。

小屋に着くと、奴らはすでに鰍を探し、山葵の間を右左に忙しく歩いていた。
「馬鹿野郎。そんな歩き方じゃ、山葵がだめになる。まずは、葉との間に、足をいれて、絶対に足を動かすな。根が切れたら終わりだ。そして、ゆっくり小段の石の水を見てみろ、いいか動くなよ。鰍が見えるだろ」と源太郎は言った。その通りに男たちは動いた。
「いたぞ」
「採った」
「いい形だ」
「やっぱり源太郎は名人だな」と男友達は喜んだ。

源太郎は、絵理香に沢に入らずここで見ていろと言って、空き缶を持って山葵田に入って行った。しばらくすると、空き缶の半分程に小さい沢蟹の子供を入れて戻った。そして彼女に「これが沢蟹の子供だ」と見せた。彼女は驚きもせず、小さいが本当に沢蟹の形をしている姿を見て、面白がった。

小屋の前には焼け焦げた石が転がっている。源太郎たちがいつも釜戸を作る石だった。その石を集めると巧みに組み上げ即席の釜戸を作り上げた。空気取りの小窓も開け、上に鯨の空き缶が置ける様になっている。雨が降った後だが、小屋の軒下の乾いた小枝を揃えて、同じ方向に釜戸にくべ、杉の乾いた葉で火を着けた。杉葉は燃えながら線香の香りがした。その手際の良さに絵理香は驚いた。

源太郎は小枝に火がしっかり着くの確認して、少し湿った杉の太い枝を平鉈で切り揃え、火の上に被せた。一旦火の勢いは下がったが、パチパチという音がして、見ると火が大きくなった。山葵の葉を八枚、茎から手折り持ってきた。葉の根元から丁寧に茎を離し、その茎を手際良く平鉈で刻んだ。そして、持ってきたアルマイトの弁当箱の蓋を開け、その蓋に入れた。

男友達に声をかけ、鰍を何匹採ったと聞き、彼らが六匹と答えると、それで十分と答え沢から上がってくるようにいい、鉈をもって細い竹を切り、串と箸を作った。魚籠の中には形の良い鰍が入っている。男友達はこれでいいかと源太郎に了解を求めたが、源太郎は一匹だけ小さいと言った。「小さい鰍は採ったらダメだ。何度もいうが、採る時に考えろ」と戻るなり源太郎は怒った。男友達は解ったと言って頭を下げた。ここでは、絶対の指揮権が源太郎にある。源太郎は学校では手も挙げず、勉強は全く出来ない男と思っていたが、絵理香の知らない世界では先生のように振舞っている。源太郎が不思議な存在に思えた。

源太郎は、いよいよ調理にかかった。はじめに鰍は竹串に刺し火口に立て掛け、火との間合い決め、均等に焼ける様にした。そしていく度となく熱の受ける面を変えた。男友達はだだ見ている。程なく鰍の表面が香ばしい焼けてきた。少し火から串を離して、「よし」と独り言をいって、さっき採ったばかりの綺麗な山葵の葉を持ってきて、切株に置くと飯を均等に盛り付け、殻になったアルマイトの弁当箱の中枠を切株に置くと、もう一つの空き缶に沢の水を入れて、火に掛けた。みるみる水は沸騰した。この空き缶には蓋は切り取られずに残っている。それも缶切りの刃で切った残りは、水の入った缶を持ち上げるに十分なようになっていた。

源太郎は、沸騰した水をアルマイトの山葵の茎に注ぎ、中枠で蓋をして湯を切り、大きく何回も降った。そして手早く、飯の横に盛り付けた。それから、沢蟹の入った缶に男友達が持ってきた小瓶から醤油を注ぎ火にかけた。沢蟹はすぐに動かなくなった。醤油が煮詰まり始め、いい匂いがしてきたところで竹箸を使って煎り始めた。

「おい。いいだろ。食べるとしよう」
葉っぱの皿で、しかも生の竹箸。絵理香は驚き、源太郎や男友達の仕草を見ていた。
「絵理香。食べろ。山葵は殺菌作用がある。安心しろ」
彼女は言われるままに、山葵の茎に手を伸ばし食べてみる。ツンと山葵特有の刺激がある。