経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

人を知る

2004年11月14日 | Weblog
 男と女、夫と妻、父と母、アクセルとブレーキ、営業と経理、ツッコミとボケ、脅し役と慰め役
悪役と善人役、まだまだあろうが、これらに共通する言葉は何か。それは役割分担です。

 たとえば詐欺。豊田商法事件以来、この役割分担という同じ手口で何千人という人が、これに引っかかっています。

 同じ会社で悪役と善人役、脅し役、慰め役、これは経営担当、営業担当が、皆さんの会社に存在しているのと同じで当たり前のことです。父が子供を叱り、母が慰める。日常でみている当たり前の光景です。詐欺も役割分担をやります。

 詐欺の被害者は調べてみたら、何回も同じ人が、引っかかっています。これは被害者は慰め役が欲しい、損害を取り戻そうという欲(ニーズ)があるからなのです。。
 なぜ気づかないか。答えは簡単です。

 問題は、彼らではありません。こんなことに、気が付かない自分に問題があるのです。
詐欺は、詐欺に協力する被害者がなければ絶対に成立しない。売る人は買う人の協力で成り立つ。皆同じなのです。その証拠に、お金に無頓着、欲がなければ、まず金儲けの誘いの甘い言葉に乗るはずはありません。その意味では金銭がからむ儲け詐欺には、金持ちより金を持っていない人が引っかかりやすいのです。

 寂しがり屋には、話し相手が欲しいというニーズがあります。いじめられてる人には、慰める人が欲しい、優しい言葉といったものがニーズになります。善悪を無視すれば、これは商いと同じなのです。だから、きついいい方をすれば、詐欺にかかる人は商いには向かないのかな、とも言えます。

 ま、人は欲を捨てることは難しいですから、できるだけ人を見る目を育てないと、長い人生では同じようなことに何回も引っかかる事、確実です。

 ではどうしたらいいか。私は経営の勉強より大衆小説を乱読すること。落語か映画をいっぱい見ること、こうしたことで人を知ることです。でも立派なことが書いてある本は、役立ちません。経営の本はもっと役に立ちません。理とか利の本でなく、情、どろどろした人間の心を扱う小説が私の推薦書です。
 
 高塚さんも、本は立派な内容です。倒産した多くの社長もしかりです。オームの麻原某も実に立派な本を書いています。詐欺師も言葉は優しいはずです。丁寧なはずです。服装も然り。


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