経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

閉塞感の因

2010年06月10日 | Weblog
私の感じである。
今、日本はなんとなく閉塞感が強く漂っている。
このわけのわからない天気も、それを後押ししている感すらする。

決断は、ものごとに白黒を付けること。
択一を行うことである。

極端に言えば、を許して貰えるなら、
その間のプロセスはどうでもいいこと。
むしろそのプロセスが長いことは、優柔不断、決断ができない人として、
それを見る人に、良くない方の憶測とイメージを持たれることは避けられない。
リーダー失格だ、と酷評されるのは、こうしたケースである。

当人は、誰に対しても心配りを、とか、プロセスの透明感を、
ということだろうが、そのことと、決断とは別のこと、
ということがわかっていないのではないか。

よかれと思って、言い、やってきたことが、
外から見ているものにいらだちを覚えさせる理由は、
おおよそ本質とはかけ離れたそうしたことが、
断片的に、かつ脈絡なしに、国民に流れてくるからだ、
といっていいのではないか。
少し、その根拠に触れておきたい。

人は、大きく2つに分けられる。
それは1にステークホルダー(利害関係者)、
2にそれ以外、それをここでは野次馬と呼ぼう。

1は、それ自分(たち)にとって利、プラスになると考える人と、
不利、マイナスになると考える人に分けられる。

利害が違う人たちの、利害の一致はあり得ない。
それではつれないと言うことで、多数決の原理とか、
リーダーに一任とか、調整といった方法が採られているのである。

多数決の方は、公開性が高いのに対して、
後者の「一任」や「調整」は、人の心の問題だけに
ブラックボックスになり、胡散臭さが漂ってくることがある。

さて、問題は2。なぜこれが問題なのか。
直接的に利害関係がない「野次馬」も、
1の利を得ると考えている組と不利を被ると考えている組、
いずれかに組みするからである。
サポーター、応援団がつく、ということだ。

1のステークホルダーは、それぞれ自分たちの組に、
組みするよう、野次馬達に働きかけるから、
賛否両論、喧々こうごうの論争となる。

これが、今の普天間問題を巡る現状だ、と私は思う。
決断の保留、決断するまでの時間が長ければ長いだけ、
こうした問題が大きくなることはリーダーとして、
承知しておかねばならないことである。

とすれば、首相は
1に(まずないと思うが)それを知らなかったか、軽く考えたか、
2に、知っていてあえてなしたか、

のいずれかだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿