経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

ハエたたき

2014年12月16日 | Weblog
蠅を追い払うには、蠅たたき。
ごまの蠅には、岡っ引きが十手を光らせばいい。

お客を追い払うには、店員が売る気満々で近づけばよい。
ところが、上の2つの場合と違い、
売り手はお客に買って欲しいのである。
そのためには店に入って欲しいのである。
そして商品を見て惜しいはずである。
見ずに、目をつぶって買う人はいないだろうから。


それなのに、なぜ追い立てるようなことをやるのか。

戸別訪問も然りである。
「ウエルカム、ウエルカム」
「良い時にきてくれた。まああがってゆっくりどうぞ」
と歓迎された経験を持つセールスマンは希有であろう。

その証拠がある。
おとなしい子犬であっても「猛犬注意」
犬を飼っていない家でも「猛犬います」

子供が寝ていてもいなくても「子供が寝ています」。

最近は、もう露骨に
「訪問販売お断り」、「セール一切お断り」

この分かっていることを、なぜ繰り返すのか。

戦いには、抵抗は付きもの。そんなの、想定内。
花も嵐も踏み越えて♪♪
https://www.youtube.com/watch?v=LNyETK_tHJ4

といった時代の刷り込みが、この膨大な無駄を生んでいる。

だってそうだろう。
嫌われることにコストとエネルギーを投じているのだから。

1日80件。年に2足は靴をはきつぶさないと一人前にならない。
いまでもこうした精神論が、行動に移され、
自社の将来(さき)を細くしている。
自分の家に、結婚したてのお嫁さんがいる。
そこに花も嵐も乗り越えて、来られたとしたら、
自分のそのお嫁さんは歓迎するのか。
自分の場合は例外、よその嫁さんは歓迎するとでも思っているのか。


「先入れ先出し法」をやっている経営者もその奥さんも
自分が買うときは、古い方を選択していないはず。
なにやかや売り手都合の理屈をつけて、
「古いもの」を前に陳列したのも、売り手の都合。
お客は、お客の都合で、奥の方の新しい方を選択している。

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