経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

真贋見極め

2010年07月03日 | Weblog
著名人とそうでない人
身なりの良い人と、悪い人
美人とそうでない人
イケメンとそうでない人。
地位のある人とない人。
肩書きのある名刺を出す人と名刺を出さない人
大人と子供
王様と子供
国会議員と町議員・・・・・

こうした対比は無限にあるだろうが、
これを前者と後者どちらの方を信用しするか、
という質問をされたら、むろんケースバイケースなのだが、
ここは一般的にということで極く常識的には前者ではなかろうか。

そのことを痛烈に風刺したのがアンデルセン「裸の王様」である。

だからといって子供が嘘をつかない、といったことはない。
グリム童話の中にある「嘘をつく子供」の例がある。

これは『オオカミ少年』というタイトルで知られ、
少年の「狼が出たよ」という嘘に、村人がだまされる話である。

一般的、普遍的、常識的な見方が主流であることを背景に
なり立つのが、詐欺師の仕事であろう。
肩書きや権威を笠に着た犯罪も然り。

だが、国会議員は嘘つかない、という常識が崩れてくると、
国会議員の名刺を出されるだけでうさんくさく感じるようになってくる。
そうした兆候が政治不信という形で満ち始めてきた、というのが昨今。

そうしたことはさておいて、ここで言いたいことは、
虎には虎の衣装は不要ということ。

虎には虎の衣も威も不要という事実。
そうした真贋の見極めこそが、
一般市民である私たちに求められるということである。

もちろん恣意性があろうがなかろうが、人をだます人の方がよくない。
しかしそうした人の真贋を見極める眼を
持っておくことも、強く求められるのではないか。

ここまで書いて、随分以前にコラムに書いた話を思い出した。
再掲しておきたい。

昔、アンルイスという歌手が、徹子の部屋で語ったこと。
以下、彼女の話の概要。

売れない頃、背伸びをして、高価な宝石を身につけていた。だがだれも注目しなかった。親しい先輩が言ったそうな。
「アン。だめよ。あんなケバケバの安物、身につけていては。売れっ子になれないわよ.。無理してでも本物をみにつけなくちゃ」。

何年か後、売れっ子になった。彼女が身につけているのは安物の宝石である。
みんながアンに、こう言ったそうだ。
「アン、すごくすてきよ。あんな高価なもの身につけて。うらやましいわ」。
(この会話、田上の意訳)

子供の言うことと、大人の言うこと パートさんの意見と、営業部長の意見>
英国製78万のブランドスーツをきている紳士と、作業服の人の売る時計・・・・

さてさてどちらを信用するか、というのがアンから学んだこと。人は実ではなく、虚をみて判断してることが、わかる話である。

さて政治家はどちらか。政治家によって異なるのか。政治の舞台を、虚々実々の世界と思うことは、国民にとっては哀しく不幸なことである。