経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

行列する人、見る人、仕組む人

2010年05月29日 | Weblog
アップルのiPadが2010年5月28日に発売。
東京・渋谷区のソフトバンク表参道には発売直前に約250人、
銀座のアップルストアには約1200人の行列ができた。
午前8時の販売開始と同時に、多くの人々が店内になだれ込んだ。


昨日から今朝にかけてのメディアはこぞってこうした情景を伝えている。

人は何で並ぶのだろう
メディアは頼まれもしないのになんで、かってに報道するのだろう。

端的に露骨に言えば、それが自分が得をする、良い思いをするからである。



何でこんなチラシで行列が・・・・・・・。
同じ理由である。

今朝は、やや冷たかったので、少し大袈裟だが、暖まりたいと思う。
方法には、大きく2つある。
1に、自分が暖かくを目指す方法。
2に、周囲を暖かすることで、自分が暖かくなる
風呂の水を暖かくすることで、自分が暖かくなるの類である。

自分は一人、他者は自分以外の圧倒的多数。
一人でことを為すか、大勢の人にやってもらうか
どちらが楽か‥効果的か。コストが少なくてすむか。
自明の理である。

こうした考え方を、置き換えた方法である。
それが私のいいたい売れて儲かるシクミづくりの本意である。

高橋さんの、このチラシに掲載してほしくて、
さまざまなお店や事業所の人が積雪2メートル、氷点下の寒空の下に
朝5時から洗濯物を持って行列する。

なぜか。
チラシには掲載する数に限界があるからだ。

脅したわけでもない、頼んだことでもない。
にもかかわらず、なんでこんな苦労してまで並ぶのか

アップルのiPadの発売。前日から並んでいた人もいた。
香港や青森から来ていた人もいた。

なんで、なんでや。

洗濯を持ってきた業者には、このチラシで
自分の事業所をPRしてもらえるからである。
で、このチラシに掲載されると、
自分のお店の売上げが上がるからである。

その結果、このクリーニング店は、
業界全体が低迷しているに関わらず大繁盛している。

このようにお客が得することをやれば、お客がお客を呼ぶことで
結果的には自分が得する結果を得る。

放っておいてこんな幸運が舞い込むのではない。
偶然でも、ツキでも、幸運の女神に見込まれたのでもない。
そして大して努力をしたわけでもない。
消費者が喜ぶことを考え、楽しみながらあれこれ試行錯誤した。

努力が悪いのではない。しかし自分が得をすることをやれば、周囲がやっかむ。
お客に関係のないことで努力しても無駄。

その分の手間暇とコストを、このチラシに置き換えただけ。

行列する人より、ましてやそれをTV等で見ている人より

並ばせたシクミを作る側に回るほうが、はるかに得するのである。