経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

「忘年会 皺の拍手で 夜が更けて」

2007年12月17日 | Weblog
自治会のモードの3日を過ごした。
 
 そして昨夜は、常会と忘年会。25世帯、80歳超7人、うち3人入院中といった状況で、18人の参加。事前に申し込みをとったら12人だっただけに、嬉しかった。
 人、こんなことで嬉しくなれるのなら、旅費と時間を使って、チルチル&ミチルみたいに、遠くに青い鳥探しの旅にでることもないな、と思った。

 さらに嬉しいことがあった。この5月に交通事故で亡くなった新田さんの長男が。東海からユータンしてここへ帰ってきてくれたのだ。彼を、皆さんに紹介すると、一斉にしわくちゃな手を、一生懸命叩いての拍手。 
 その拍手は、先日でたある会合でのそれとは全然違った。皆、嬉しいのだ。
 
 私の試算ではあと10年で、この集落は10人を切る。みな、どこかにこのことを恐れているのだ。
 人は自分が死ぬことで、家族もふるさとも失うことを知っている。だが死んだのちのふるさとは、あって欲しい、と思う。願っている。
 だからこそ、自分の生きている内には1円の価値にもならない、集落所有の荒れ山の下刈りにも精が出せるのだ。ふるさとは、命でもある。
 皆さんと飲みながら、そんなことを考えていた。

 22時終了。19時から始まった忘年会、1つとして唄も出なかったが、いつもは19時半には就寝する老人たちを、「おしまい。おしまい」と追い出すのに手を焼くほど。
 一人のこり、後じまいをしていて気づいた。残った料理と半分ほど残っていた一升瓶が消えている。
 「きっと、誰かの家で二次会をするんだ」。

 寒い夜の、暖かい小さな忘年会の、あの皺の音、忘れまい。