経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

山と谷

2007年04月15日 | Weblog
谷の絵を描いてみて下さい。たぶんVのような形になるでしょう。ではそれ
を逆に向けたら谷に見えますか。見えませんね。
 「どうしてできないの」と叱るお母さん、「俺の言うことがまだ分からないのか」と怒鳴る社長。このケースから、「そうか、自分の立場が相手に伝わらない理由はここにあったのか」と納得していただけたでしょうか。
 今度は山を描いてみましょう。でも反対から見たら谷に見えますね。「相手の立場立って…」と口でいくら言っても分からないということを理解されましたか。実際に動いて反対の位置に立ち、そこから見る以外に出来ないことを口先で済ませるから、口だけの人と言われるのです。
 それでは次に大きい山を描いて下さい。ハと描いただけでは大きいことが分かりませんから・大きい山を表現するには・そばに小さい山が必要ですね。そこでへのように描くことになります。
 この絵で「山が大きいのは小さい山のおかげだ」と気づき、また「大きいと胸を張っても・もっと大きいのが現われたら、小さいと言われる。だから他と比較して威張ることなどないぞ」と理解できればいつも謙虚でいられます。元たのきんトリオの一人が「俺はビッグだ」と公言し、以来ほとんど仕事が入らなくなったそうですが、自分の大きさを自分一人で決める人は、他人との係わりに気付かない人ですから、人間関係で孤立してしまうのです。また「私は忙しいのだ」と言っている経営者にお目にかかりますが、それは「あなたみたいに、暇ではないんだ」と言っていることと同じで、相手の自尊心をいたく傷つけている。そのことに気づいていないわけですね。