経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

聴く耳

2004年12月10日 | Weblog
 聴く耳があるかどうかが、その人を決める。耳に入ってくる音には様々なモノがある。だがその耳の持ち主を主体において、二つに分けると、耳障りのよい甘言と耳障りの悪い諫言との2つに分類できよう。経営戦略を専門としている私が吐く言葉は、ほとんど聞く人にとって後者の方だ。人に取り入ることを専門にしている、たとえば詐欺師は、ほとんど前者だ。

 ここで言う「聴く耳を持つ」は、もちろん後者の諫言を聞く人のことを言う。諫言を吐く人と甘言を弄する人と、どちらがあなたに役立つかと問えば、これまたほとんどの人が間違いなく前者と答える。なのに、ほとんどの人は甘言を喜び、諫言を厭う。

 歴史を見れば、諫言を歓迎する人は残り、甘言を歓迎する人は消えている。だから諫言を呈してくれる先輩や、友人、部下を持つている人は、それだけで成功の切符を持っているといえよう。

 私は経営者の成否を読むのに、この「聴く耳を持っているかどうか」を一つの基準にしている。