経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

スタイル変更

2004年11月01日 | Weblog
 いつまでも、この生活スタイルで行けるとは思わなかった。いつかは変えねばならない。そういう年齢が、「いつか」はくる。そのことは確信していた。母は61で亡くなった。今、私がその年齢。父は87,義父が82,義母が78,高齢者のドミノがいつおきてもおかしくない。
 だれか一人がいけなくなると、それがきっかけで次々なくなり、そして最期のドミノで、私の生き方のスタイルは、ガラリと変わる。そんなことを時折考えていた。
 
 だが、この想定していたドミノではなく、別のところ、予想外のところで契機が発生した。
元気な妻が、その契機を作る爆弾を体内に抱えているとは、一昨日まで思いもしなかった。
 10月19日、めまいで倒れたその事とは無関係であった。だがその原因を調べるための精密検査でわかった。めまいは単なる疲労だったが、その結論を出すための検査が、まったく別の重要な情報を知らせてくれた。

 当惑しているのは妻の身体の中に仕掛けられた時限爆弾は、いつ何時にセットされているのか、それがわからない。そもそも不発弾で終わることもあり得る。そのことが医者にも、妻にも、私にも。誰にもわからない。これはちょいと辛い。

 考えてみれば、「命」は、皆なそうなのだ。古今亭志生の「お直し」のまくら、「お前さん、百まで生きるよ、と医者から太鼓判押され、喜び勇んで病院の玄関を出たトタン、車で、、」。
これが、人の命というものなのだ。

 若いときから、ほとんど旅の生活であった。妻は実のところ私とより、インコのタロー、犬のジルと一緒に暮らしていた方が、遙かに長いのだ。そのタローも16年生きて、15年前に。、ジルも18才で、7年目に亡くなった。このままこのライフスタイルが続くとしたら、今度は妻一人での生活の方が長くなるところだった。

 いい機会だろう。汚名挽回のチャンスだ。うまく妻孝行を続ければ、地獄行きの切符を天国行きに交換してもらえるかもしれない。

 時限爆弾だから、うまくいけばはずすことが出来るそうだ。それが出来るかどうか、明日、医者の判断を二人で聞きに行く。あの私が一度は入院してみたかった、あの病院だ。

 昨日からめまいもすっかり良くなって、今日も元気に勤めに出ている。 
 それが、こまったことは、どっちにしろこの生活のスタイルを変えなければならないのだが、そのイメージがわかないのだ。足を切断した兵士が、切断してなくした足先がかゆくてたまらない思いをする映画を見たことがあるが、この生活のスタイルを失ったとしたら、わたしもどこかがむずかゆくなるのだろうか。