泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

不弥国(ふみこく)国を歩く(嘉穂)4「国内にある装飾古墳・川島古墳(11号墳)」

2019年11月03日 11時40分13秒 | 歴史

「不弥国(ふみこく)国を歩く」シリーズも、いよいよ最終回となりました。前回は、不弥国(ふみこく)国を歩く(嘉穂)3「国内にある装飾古墳・王塚古墳」を紹介しました。

続いて、福岡県飯塚市で唯一の装飾古墳がある川島古墳(11号墳)公園を、歴史散策してきましたので紹介したいと思います。

今回は、不弥国(ふみこく)国を歩く(嘉穂)4「国内にある装飾古墳・川島古墳(11号墳)」を紹介したいと思います。

遠賀川流域の日頃見ることができない、「装飾古墳」をはじめとする古墳や遺跡を「王塚古墳」の公開日に同時に公開しています。 当日は、ボランティアによる解説や場所によって各種のイベントが催されています。

福岡県飯塚市にある福岡県指定史跡の装飾古墳など4基の古墳を整備した「川島古墳公園」は、11基ある古墳群のうち、六世紀末の直径15~17メートルの4基の円墳を盛り土をして築造時の姿に復元しています。装飾古墳以外の古墳は、横穴式石室の中へ入れるようになっています。この日は、ボランティアガイドさんの解説を聞きながら古墳公園を歴史散策してきました。公園内には、未発掘の古墳もありました。とても綺麗に整備されていました。この古墳群も、川沿いの見晴らしの良い丘陵地に築かれていました。

「川島古墳(11号墳)」は、1988年に道路改良工事中に発見され、調査の結果飯塚市内では唯一の装飾古墳であることが明らかになり、考古学上その学術的価値が極めて高いことが認められ、1992年に福岡県指定史跡に指定されました。飯塚市では、この装飾古墳の保存を図りさらに郷土の歴史学習の場として公開活用するために、近隣する古墳3基を(飯塚市指定史跡に指定)を含め古墳公園として整備されました。

「川島古墳(11号墳)」は、径15mの円墳で墳丘はすでにかなり削られていましたが、奥壁の壁画が確認されました。石室は全長6.7m、後室長2.5m、幅1.5m、高さ3.1m、前室幅1.3m、高さ2.4m、羨道幅0.8mの複室構造で、玄室高がかなり高く、奥壁に巨大な鏡石を据え、その上に石棚を両側壁から構架させています。装飾は鏡石の中央広い範囲に手を広げた人物2、円紋5、縦三角連続紋などが青っぽい黒色で描かれています。また、背景的に赤色も塗られているようです。六世紀末頃の築造です。発見が新しかったため、壁画の保存施設は最新の設備が導入されています。特に温度上昇による結露を防ぐためにファイバースコープによる照明が採用されました。壁画は春秋の年二回公開されます。豪華な副葬品は「飯塚市歴史資料館」に展示されているとのことで、早速見学してきました。

当日の見学では、学芸員さんによる解説があり前室の入り口付近のガラス越しから装飾古墳を見学しました。黒っぽい色で描かれた装飾壁画を見ることが出来、感激しました!

11基ある古墳の中で、どうして「川島古墳(11号墳)」のみに装飾壁画が描かれたのでしょうか? 他の古墳の大きさや石室の広さを比べてみても、特に大きさ感じなかったのですが、ここに眠っている方は、特別な人だったのでしようね・・・

『三国志の「魏志倭人伝」によれば、不弥国(不彌國)は、奴国(または伊都国)から東へ百里の位置にあり、1000余の家があると記されています。飯塚市は、福岡市の東の位置にあり嘉穂盆地は、福岡県のほぼ中央に位置し、東西南の三方を山に囲まれ、遠賀川が北に流れており、川の上流地域にあたります。「立岩堀田遺跡」(弥生時代中期)において、王墓級の墳墓が発見されていることなどから「不弥国」の有力な候補地の一つとされています。現在飯塚市は、福岡県の中部に位置する市で、筑豊三都の一つに数えます。筑豊で最大の人口を擁し、筑豊の政治・経済の中心機能を持つ都市でもあります。また福岡市、北九州市、久留米市に次いで福岡県内で4番目の人口を擁しています。

今回、「不弥国」の比定地である嘉穂地域や宇美町を歴史散策してみての感じたことは、奴国(福岡市・春日市)の東の位置にあり、1000余の家があると記されている不弥国」は、飯塚市を中心地とした嘉穂地域の方が「魏志倭人伝」の世界に合っているような気がしました・・・

今回、「魏志倭人伝」に記された国のうち、「伊都国」(福岡県糸島市)・・・「伊都国(いとこく)」については、以前に日本古代史最大の謎「邪馬台国と卑弥呼」(2014年8月12日)・「奴国」(福岡県福岡市・春日市)・・・2019年8月3日(奴国を歩く1~7回)・不弥国(ふみこく)国(比定地である福岡県宇美町・飯塚市)・・・2019年10月7年(不弥国を歩1~4回)を歴史散策し、ブログで紹介させていただきました。とても、楽しく充実した歴史散策でした! 

今度は、どこを歴史散策しようかな~・・・

                                   



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