泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

奈良県明日香村真弓にある「終末期古墳」(!)

2023年05月07日 10時45分02秒 | 歴史
s奈良県明日香村には、数多くの古墳が存在しています。
今回、明日香村文化協会主催の「真弓周辺の古墳を巡る」に参加しました。初めて訪れる古墳もあり、大変楽しみにしていました。
明日香村文化財課の専門家による案内のもと、約30人位で西飛鳥地域である真弓丘陵にある「終末期古墳」を歴史散策しました。
 ※「真弓周辺のカヅマヤマ古墳・真弓テラノマエ古墳・マルコ山古墳を巡る」      (参考文献)明日香村文化協会資料

〇明日香村真弓にある「マルコ山古墳」は、真弓丘陵の尾根南斜面に位置し、  規模は 対角長約24m、高さ約5.3mの二段築成で一辺12mの多角形墳と思われます。 築造時期は、 7世紀末~8世紀初めと思われ終末期古墳です。墳丘の北側には石敷が巡ることや排水施設の存在が発掘調査で確認されました。埋葬施設は、凝灰岩の切石を組み合わせて築いた横口式石槨で、床や天井部分、奥壁、側壁など計17石で築かれ、天井石の内側は屋根形に掘り込まれています。
外見は「高松塚古墳」に、埋葬施設は「キトラ古墳」に類似しています。現在、綺麗に整備されています。
石室内は全面に漆喰が施されていたが、残念ながら壁画は描かれていませんでした。棺は、杉板を銅釘で組み合わせた木棺が想定されています。出土した遺物には、30歳代と思われる男性の人骨や鉄釘や銅釘、金銅六花形飾金具、金銅製大刀金具等があります。明日香村埋蔵文化財展示室で一部見ることができます。
これら、墳丘、石槨、木棺、出土遺物などから、高松塚古墳、キトラ古墳同様、7世紀末〜8世紀初頭に築かれたと考えられています。
被葬者は不明ですが、皇族の可能性が高く天智天皇皇子である「川島皇子」との説があります。
飛鳥時代の同時期に築かれた「高松塚古墳」と「キトラ古墳」には壁画は描かれているのに、外見も埋葬施設も類似している「マルコ山古墳」には、どうして壁画が描かれていないのでしょうか、謎ですね・・・

                         



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