ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

インド仰天紀行(8)

2006-08-11 14:13:56 | パソコン画
H氏の案内で象がたくさん出ているというカーニバルの見物にいきました。
間近で象を見られ、その上さわれるなんて、インドならでは…ですからね。
行ってみて驚いたのは、象より、その周辺にたむろしている乞食の数の多さでした。

昭和22年生まれの私と53年生まれの娘は、今まで乞食を見たことがありません。
道端でいきなり手を出されて、一瞬、ぽかん??
ヒンズー語は理解できないけど、表情や目から訴えかけるものは理解できる。

「なんか、困っているらしいよぉ?いくら出せばいいの?」
「ママだってわからないわよぉ~。500円くらいじゃ、失礼かしら?」
「でもさぁ、あっちにもこっちにもたくさん、似たような人がいるけど、この人に渡すだけでいいのかしら・・ん。」

前を歩いていたH氏が振り返って一言。
「乞食に構うと大変な目にあいますよ。無視してください。」
言われている側から、好人物そうな欧米人がうっかり小銭を恵んだばかりに、
我も我もと手を突き出す乞食軍団に囲まれて、もみくちゃにされている光景を見ました。なーるほど!

やがて歩いているうちに、凄い乞食をみつけました。
両足が不自由らしく地面にはいつくばっているのですが、
両手を使って、歩くより早いスピードで、地面をすべるように移動。
不謹慎ですが、かくし芸大会の演目かと思うほど流麗な動きを見せて移動しています。

オノボリサン丸出しで、呆然と見ている我々に気づいた彼は、
こちらが逃げ出す前に、我々の前にささっ立ちふさがるようにして、手のひらを差し出しました。
差し出された掌を見た時は、ちょっと感動。
掌がまるで足の裏のように堅く厚く、変色していました。
彼の目は哀れな物乞いの目ではなく、生きようとするエネルギーに満ち溢れ、卑屈な色は微塵もない。
H氏の警告を無視して、(いくらの札だかわからないまま)サイフから1枚引き抜いて、彼の手へ。
その後は後難を恐れて、娘の手を引いて、猛ダッシュでその場から逃走。
「今の人、見た?困難にあってもそれを克服して生きようとする人間の力って凄いねぇ。ママ、感動するよ~。」
すると娘答えて曰く。「この国の福祉ってどうなってるのぉ?」
おい、能天気娘!人のハナシ聞け!って・・。

ちょっと小腹がすいたので屋台でバナナを買いました。
ホテルやレストラン以外では買い食いするなといわれているけど、バナナなら食中毒の心配は無かろうと考えて…
一番小さい紙幣を出したら、お釣がないと巨大な一房を渡されました?!
(欲しかったのは2本なのにさ~)
「これ、どうするの?ホテルまでもって帰るの?重いよ~ヤダよぉ」
娘がブーたれます。
そんな時、道端に5歳くらいの女の子がボロをまとい背中には赤ちゃんを背負い、
さらに幼い弟の手をひいて、物乞いしている姿を見つけました。

「あの子を見てご覧。あんな小さいのに、可愛そうに。」
するとうちの能天気娘、素っ頓狂な声で「ラッキー!」
何をするのかとおもいきや、ぱたぱた、女の子に駆け寄り、ほいさーとバナナを渡して帰ってきて、一言。
「いあや、めでたし、めでたし。重いのを持ち歩かないで済むし、バナナも役にたったし…。」
説教しようとした私ですが、かの女の子がバナナを抱え込んでしゃがみこみ、凄い勢いでむしゃぶりつく姿を見て、絶句…。
インド中に溢れる乞食に関しては、どう考えていいのか、いまだにわかりません。日本に生まれた事をひたすら感謝するばかりです。


絵は「お友達のペットシリーズ:レイナちゃん」
基本に忠実に「水彩7」だけで描いてみました。
描いている側を主人が通りかかったので「どうよ~」と聞いたら「可愛くない~ッ!」
酔っ払いに聞いたほうがバカだった?
いや、待てよ…というわけで、可愛くなるようあれこれ工夫しました。
丸顔にしてみたり、目に星を入れたり??やっぱり写真のがかわいい…。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« インド仰天紀行(7) | トップ | インド仰天紀行(9) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。