正解のない問題

今アメリカのエリート教育では

点数を取るための学力ではなく

コミュニケーション力・自信・協働力・自制心・責任感・共感力などの

非認知能力（社会情緒的スキル）の育成に力を入れているようです。

 

天才数学者の岡潔（おかきよし）先生は

「人間の中心は情緒」

とおっしゃっています。

 

岡先生は受験勉強に偏った戦後の教育についてとても心配していました。

 

仕方がないことですが

受験勉強はペーパーテストなので

正解のある問題を効率よく暗記して

効率よく引き出すかが点数を取るコツです。

 

ところが社会や人生は違います。

 

欲やエゴが交錯する

矛盾に満ちているのが現実の世界です。

 

この世を渡って行くためには

非認知能力（社会情緒的スキル）が必要であることが

ようやくアメリカでも分かって来たようです。

 

昔の日本では非認知能力を高めることを

修身や道徳教育と言いました。

 

江戸期の教育は専門教育を末学、道徳教育を本学と言って

道徳教育が生きていく上での基本となる主な教育でした。

 

困ったことには（笑）

明治の世から近代学校教育が導入され

昭和の敗戦後は修身や道徳教育が廃止になりました。

 

僕の頃もありましたが

週１時限ほどお飾り程度に道徳の時間がありましたが

あれは本来の道徳ではないですね（笑）

 

道徳とは人間力・精神力を高めるものです。

 

正解のない問題だらけであるこの社会を

いかに明るく愉しく前向きに生きて行くかが

先進国で問われているのかも知れません。