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すれ違いのダイアリーズ

2016年06月23日 04時07分06秒 | 映画

 とても愛らしいタイ映画 「すれ違いのダイアリーズ
 タイ語教室でご一緒している方に「こんな映画がある」と教えてもらって、銀座へ見に行ってきた。
 山奥の湖に浮かぶ水上学校に、スポーツ以外得意なものがない青年ソーンが、教師として赴任してくる。生徒は水上生活者や沿岸で暮らす家庭の子どもたちで、月曜にボートで連れてこられて、金曜にまたボートで帰っていく。人数は少ないから、当然複式学級。先生は1年生にタイ文字の基本から教えつつ、6年生の方程式まで見てやらないといけない。
 平日はいっしょに寝泊りするので、食事や生活の世話もある。水道はなくてタンクから、電気もなく携帯もつながらない。台風がきたら暴風雨で壊れそうな教室で、肩を寄せ合ってしのぐ
 失敗ばかりで落ち込むソーンが、ある日古い日記を見つける。それは前任の教師エーンの日記で、慣れない環境に悩んだり、子どもたちと気持ちが通じて喜んだり、日常の思いが綴られていた。
 日記を読んでいくうちに、エーンに共感し心惹かれていくソーン。ところどころ日記に自分の気持ちを書き込んでいく。「僕も寂しい」「エーン先生に会えたら」
 派遣元の校長先生にエーン先生の消息を聞くと、「結婚するので引っ越した」。失恋しちゃった 一目会えればと都会の学校で彼女を探すが見つけられない。「もっといい先生になるために勉強し直す」と年度末で学校を去る。
 ソーンの物語と平行して、エーンが赴任して日記を綴りながら奮闘する様子が描かれる。遠距離恋愛になった恋人とあれやこれやもあり 婚約して都会の学校に移ったのになじめず、次年度に水上学校へ戻ったエーンは、自分が忘れていった日記を発見。今度はエーンがソーン先生の奮闘ぶりを読んでいくうちに惹かれていく。
 春休みにソーンが水上学校に遊びに来ると聞いて喜ぶが、恋人が迎えに来て、ソーンには会わずに帰省することに。日記帳にメッセージを書いて残したが、忘れ物だと思った恋人が持ってきてしまう。。。
 ソーンとエーンは、会うことができるのか

 パンフレットの推薦コメントの中に、「まるで『めぐり逢えたら』meets『二十四の瞳』。」とあった。子どもたちの様子が可愛らしくて 夜「お化けが怖い」とエーン先生のところへ駆け込んできたり、マットを並べてソーン先生とレスリングしたり。進級試験は必死で、落第して泣きじゃくる子も(小学校でも試験に合格しないと進級できない)。
 教室に出た蛇をソーン先生が大騒ぎで退治したり、水タンクからヤモリがどどっと出てきたりと、学校は大自然の中にある。子どもたちだけで湖で泳いで先生に叱られるが、都会の学校で泳ぐのはプールだ(電子黒板まであった)。
 書いたものが時間を超えて2人を結びつけるのは、「イルマーレ」のようでもある。細々と一字ずつ綴るタイ語の文字に、気持ちがこもっている感じがする。
 監督インタビューによると、ストーリーの着想は2つの実話からだった。1つは実在する水上学校で教える先生の話。もう1つは、ある男性が転職したら机に知らない女性の日記があり、それを読んで感動した男性が女性に連絡を取り、最終的に結婚したという話だそうだ。
 なんだか、本当にあったら素敵だな、とほんわかする映画。もう一度見たい・・・

 銀座や新宿などはもう上映終了で キネマ旬報シアター(柏)で24日まで、川崎市アートセンター(新百合ヶ丘)で7月2日~15日(4日・11日休み)。見に行く時間取れるかな^^;


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