2日続けて、2015年ノーベル賞に日本人が選ばれたニュースでもちきり
医学・生理学賞の大村智さん、物理学賞の梶田隆章さん。実にめでたい
経歴を聞いて、なんかいいなと思ったのは、2人とも地元の県立高校から地元の国立大学へ進学しているところ。大村さんは山梨県の韮崎高校から山梨大学、梶田さんは埼玉県の川越高校から埼玉大学。初めから超エリートだったわけじゃなかった感じ
努力を続けられる、それが一つの才能。というより、何より得難くて重要な才能か。
大村さんは大学卒業後、山梨で教員の募集がなかったために東京都立墨田工業高校の教師になった。そこで「近くの工場から仕事を終えて駆け込んできて勉強する生徒がほとんど。期末試験に飛び込んできた一人は、まだ手のまわりに油がいっぱい付いていた。そういうふうに勉強しているのを見て、私ももっと勉強しなきゃいかんなと思った」。
中卒で就職する若者たちが「金の卵」ともてはやされ、地方から集団で都会に出てきて働いてた時代。働きながら学ぶのが普通だった時代。“苦学”なんて単語もあったぞ。
私が卒業した高校には、全日制のほかに定時制があった(今もある)。定時制と教室を共有しているクラスの生徒は、机の中に物を入れたままにしておいてはいけないということで、たぶんほかのクラスより教室がきれいだったかも(私自身は共有する教室のクラスになったことがなかったが)。
全日制の生徒は制服がなかったが、逆に定時制は制服を着ていた。年齢的に少し年上の生徒もいるから、地味な黒ブレザーの制服はかえって大人っぽく見えた。部活で遅く帰るとき、定時制の生徒が給食を食べに食堂へ向かう姿を見かけたりしたのを思い出す。
今も、昼間バイトなどをしながら、定時制に通う生徒もいるのかな。
大村さんが受賞したニュースを見て、当時の墨田工業高校の生徒が「あのときの理科の先生」なんて、びっくりしてるのかな。
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