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張敬軒(ヒンズ・チョン)「酷愛」(出身:中国 活動:香港/中国)

2007年09月15日 08時17分23秒 | CD紹介
 昨年10月の広東語初アルバム「笑忘書」から10ヶ月で、もう広東語2ndアルバムをリリース。すっかり香港歌壇の主流に入った感がある。タイトル曲の「酷愛」は私のヒットチャート集計で、10週連続ランクインした。
 おそらく初めて、自作曲は1曲もなし。だが、「酷愛」は「ヒンズの作曲?」と思った人もも多いかも。いかにもヒンズが作りそうなR&Bで、注文どおりにオーダーメイドした感じ。ただ、よく聴くとヒンズが使わないようなコード進行があって、自作でないことがわかる。コーラスとラップを重ねたり、今風の作り方。ヒンズの目一杯の低音が今までにない魅力だ。
 2ndオンエアの「迷失表參道」は、中国時代からの盟友・常石磊作曲で、切ないオルタナ系。東京をイメージしたらしい歌詞が面白い(表参道に西武や東武はないけど^^;対になってて面白い名前だから林夕が気に入ったのかな?)。
 中華民謡風のきれいなメロディ「悔過詩」は、往年のバンドBlue Jeansのベーシスト、單立文(パル・シン)の作曲。アルバム全体でも5曲でベースを弾いている。ちなみに、“單”は普通“daan(タァン)”と発音するが、姓の場合だけ“sin”と発音するらしい。
 ほかの曲は、言ってはなんだがやや平凡 だが、曲の後半にぐっと盛り上がってきて、フレーズが頭に残る。これはコンサートで聴くといいかも~。やはり、2月に計画されている王[艸/宛]之(イヴァナ・ウォン)とのジョイントコンサートを意識してる?
 曲を作らなかった分、ボーカルには精魂込めた感じがする。平凡な曲調でもじわっとくるのは、一音一音丁寧に歌っているからだろう。広東語の歌詞の解釈が深まって発音も安定したせいか、自然と胸に響いてくる。「-ng」の音を長めに「んー」と発音するのがちょっぴりセクシー
 「迷失~」をはじめ、プロデュースやアレンジはベテランのAlvin LeongとC.Y.Kongが中心(Stanley Leungという名前もあるが記憶にないので、この人は若手かもしれない)。香港ポップスの王道を知っている音楽人に、鍛えられて神髄を叩き込まれたかのようだ。今の香港の若手にはあまり伝わっていない、往年の香港のオーソドックスな表現の元になる部分を、ヒンズが持ち合わせていると感じて、託しているところがあるんだろうか。
 「感情用事」あたりは、アイドル時代の張國榮(レスリー・チャン)はこんなだったのでは?と思わせる(私はリアルタイムで聴いてないので、よく知らないんだけど)。「笑忘書」で張國榮の「無需要太多」をカバーしているが、敬愛する張國榮の誕生月の9月に発売したかったが間に合わず、10月発売になったのだそうだ。
 すっかり“ボーカル”に目覚めてしまったヒンズ、さすがに次回作はある程度自作曲を出さないとファンは納得しないだろうが、きっと新しいヒンズの音楽を出してくれるだろう。その前に、、、コンサート 実現と成功を祈る
 

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6 コメント

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Unknown (shelly)
2007-12-08 19:22:27
かなり以前のエントリにコメントしてすいません。
私もこのアルバムを聴いた時に、レスリーってもしかしてこんな歌い方じゃなかっただろうか、と思った歌があって、でもまさか、と思ってブログにも書かずにいたのですけど、そしたらどの歌かわからなくなってしまって^^;
確か4曲目。。。と思いつつ、これ今Liptonサイトのミニドラマで使われているじゃないですか?
なんかそのイメージが強くて、これじゃないしなぁ、と思ってました
それで、HO太さんが書いてらしたなぁと思って探しにきました。
やっぱり4曲目の「感情用事」でしたか。で、今聴いていたら確かに♪
ありがとうございます~^^(ってそれだけですてへ)
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お役に立てて (HO太)
2007-12-09 22:19:52
よかったです(^^)>shellyさん
レスリーの歌もちゃんと聴き直してみようかな~。
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張敬軒の酷愛は日本の誰の曲をカバーしているの? (マリエル)
2007-12-22 01:09:47
こんにちは。

張敬軒の酷愛は日本の誰の曲をカバーしているの?
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カバーはありません (HO太)
2007-12-22 10:15:22
マリエルさん、いらっしゃいませ。

「酷愛」はVincent Chow作曲で、日本の曲のカバーではないですね。
アルバムのほかの曲も、みんなオリジナルで、日本の曲のカバーは入ってないようです。

昔は香港の歌手が日本の曲をたくさんカバーしていましたが、最近はとても少ないですね。
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お久しぶりです (wang_yue)
2008-01-18 20:15:58
先日はブログに来てくださってありがとうございました!

童顔?のためか、少年のイメージが強かったHinsも徐々にアダルト(笑)な雰囲気を漂わせるようになってきましたね(^^
そろそろ自作で国語アルバムを出して欲しいなぁ、と期待する今日この頃です。

ちなみに常石磊ですが、相変わらずストーカー(^^;な私です。
一部では“中国のモーツァルト”とも称される程の類いまれなる才能の持ち主だと思いますよ♪(^^
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こちらこそ (HO太)
2008-01-19 01:54:52
おいでくださってありがとうございます>wang_yueさん

Hinsもなんだかんだいって、今度の2月1日で27歳ですね(デビュー曲に誕生日が入ってるから、みんなに覚えててもらえる?!)。
最近の彼を見てると、曲を作るより自分が歌うことが楽しくてしょうがない、という感じがします。
広東語が続いたので、次は国語でしょうね。どんな企画を考えてるかな。

常石磊、“中国のモーツァルト”とは、国の宝ですね! もっと広く知られていくといいですね~。
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