フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第2戦、スケートカナダ、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
キーガン・メッシング(カナダ) SP:82.17(5)
「雨に唄えば」♪ カナダの観客にとってはかなり特別な曲で、軽快に滑り出す。4-3を鮮やかに決め、トリプルアクセルもちょっとステップアウトしたが下りる。イーグルで倒しすぎて転倒しちゃったが、すぐ立ち上がって所作でアピール。
移籍した新しい“地元”で素晴らしい演技だった。
ニコラス・ナドー(カナダ) SP:74.23(9)
「A Wink and a Smile」♪ 世界ジュニア2016銀メダリスト。ストライプのシャツで小粋に踊る。4回転トウループは転倒したが、トリプルアクセルをきれいに決めた。ループ・トウ3-3を後半に。
ミュージカル調の曲が得意で、長身が躍動するのが魅力的。
パウル・フェンツ(ドイツ) SP:68.48(10)
「Wonderwall」ポール・アンカ🎵 ピンクのシャツにサスペンダー。4回転トウループは惜しい転倒だったが、トリプルアクセルは見事。髭があったりして渋い雰囲気だが、軽快なジャズをうまくこなしていた。
チャ・ジュンフアン(韓国) SP:68.46(11)
「ジプシー・ダンス」♪ 赤のVネック。ジュニアで活躍した韓国男子希望の星が、満を持してGPシリーズにデビュー。怪我があって五輪予選のネーベルホルン杯には出られなかったが、平昌に彼が行く可能性は高い。
4回転サルコウ、ルッツ・トウ3-3と下りて、きびきびと勇壮な踊りを表現。トリプルアクセルも決まった。初々しさは、シニアデビューの羽生結弦を思い出させる。
点が低いと思ったら、サルコウはダウングレード、トウループとトリプルアクセルは回転不足。。。そうか。。。
ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:63.19(12)
「Everyone Wants To Rule The World」ティアーズ・フォー・フィアーズ♪ 紺のシャツ。冒頭のおそらく4回転予定のトウループが2回転になり、とっさに3回転トウループをつけて、有効なコンビネーションにした。4回転サルコウで転倒、トリプルアクセルもクリーンに着氷できず。
終わって「あれれ」という顔。今日はいつもの力が出なかった。
無良崇人 SP:74.82(8)
「ファルーカ」♪ 力強い曲に乗って、4回転トウループは少し詰まったが下りる。トリプルアクセルの高さで観客の目を奪い、ルッツ・トウ3-3をしっかり決めた。
パーカッションでじわじわと盛り上げていくステップ、華麗で繊細でドキドキ。しかしレベルは2止まり、、、うーん、、、
ミハル・ブレジナ(チェコ) SP:80.34(7)
「鼓童」♪ 括った髪が小さな丁髷、青い目のサムライがサルコウ・トウ4-2を久々に決めた トリプルアクセルも余裕。3回転ルッツは少しステップアウトしたが、切れのいい動きで太鼓の響きに合わせていくステップがたまらない。
ヨリク・ヘンドリクス(ベルギー) SP:82.08(6)
「Je suis malade」♪ グレー系の衣装。今日も丁寧にトリプルアクセルを跳び、下りた足でそのままムーブメント、スピンへつなげる。コンビネーションの第1ジャンプでバランスを崩しかけたが、うまく立て直した。スピンの姿勢変化やジャンプも音とシンクロ、彼の世界。
アレクサンデル・サマリン(ロシア) SP:84.02(4)
「月光ソナタ」「I'm No Angel」♪ ベートーベンの名曲とそのカバーで。ブルーのメタリックな衣装は宇宙服みたいなイメージ?
いきなりルッツ・トウ4-3来た 単独4回転トウループもしっかり、トリプルアクセルは少し回転が足りてない感じで詰まってしまい、終わって「あとこれだけ」と指で見せていた。
それでも自己ベスト更新
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:90.71(3)
「The Room Where It Happens」♪ 白フリルシャツにベスト。4回転は跳ばない。しかし2本跳んだサマリンと遜色ない技術点速報。トリプルアクセルは軽くオーバーターンしたが、フリップ・トウ3-3、ルッツときっちり。つなぎの動きにちょいと指さす表情、鮮やかなバレエジャンプ、とにかく観客の目を釘付けにする。
シーズンベストに大喜び
パトリック・チャン(カナダ) SP:94.43(2)
「Dust in the Wind」♪ 黒から白のグランデーション。地元の大声援の中、トウ・トウ4-3をちょっと後ろに倒れかけたが下りて更に大歓声。
(ここで一瞬寝落ち スコアを見る限り、まずまずの出来だったようで)
宇野昌磨 SP:103.62(1)
ヴィヴァルディ「四季」より「冬」♪ グレー。しっかり氷をとらえて滑り出し、4回転フリップをスムーズに決める。ステップで一度止まってまた動き出すときの加速に期待が高まり、トウ・トウ4-2、イーグルからトリプルアクセル下りてそのままイーグルと盛り上がる。
4-3を跳ばなくても普通に100点超える強さ、もう、びくともしない。技術点のみならず、演技構成点でもチャンを抑えてトップだった。
結果、余裕のSP1位は宇野、2位にチャン、3位にブラウンと順当。4位サマリン、5位キッシング、6位ヘンドリクスと今伸びてきている選手たちが上位に。ブレジナ、無良のベテラン勢はフリー後半グループに入れなかったが、巻き返せるか。
フリーでも宇野の優位は変わらないが、油断せずに “普通に”勝っておくれ
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第2戦、スケートカナダが開幕 まずは女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
ラーキン・オーストマン(カナダ) SP:41.79(12)
「キャバレー」♪ 初めて見る選手、すらっと背が高い。コンビネーションジャンプのセカンドが1回転に、3回転フリップで転倒。カナダ選手権で4位だそうで、、、ちょっと上位陣とは差があるかな
カイラニ・クレイン(オーストラリア) SP:54.96(9)
「Dream a little dream of me」「One day」♪ 今日もはじけてノリノリ、明るいキャラで観客もノリノリ。ループ・ループ3-3下りた!ダウングレードになったけど、挑戦に称賛の拍手。
コートニー・ヒックス(アメリカ) SP:64.06(4)
「ラ・カリファ」♪ 昨季、樋口新葉が使っていた曲。グレーの衣装でしっとりと演じつつ、フリップ・ループ3-3がしっかり認定された。ジャンプの力強さは健在。
アレイン・シャルトラン(カナダ) SP:46.51(11)
「リベルタンゴ」アストル・ピアソラ🎵 この選手のタンゴは珍しいが、意外といいかも?! ルッツ転倒、アクセルがシングルとジャンプ不調だったけど、また見てみたい。
ロリーヌ・ルカヴァリエ(フランス) SP:59.08(8)
「Summer of '42(おもいでの夏)」ミシェル・ルグラン♪ すっかりフランスのエースになって、きっちりとまとめていく強い意欲が感じられる。コーチがジェイソン・ブラウンのコーチ、コリ・エイドとロヒーン・ワードに。練習拠点をアメリカにしたそうで、少し変わってきたかも。
本田真凛 SP:52.60(10)
「ザ・ギビング」♪ シーズン始まってから変更したという思い入れのある曲、公式戦でお披露目。膝をついた姿勢から入る表情で、もう自分の世界に引き込んだ。
難度を上げたジャンプ、3回転ルッツはきれいに着氷したが、少し間が空いての3回転トウループで転倒。3回転ループはよかったが、アクセルが1回転に
それでも、随所に見せる豊かな表現で、はっとさせられた。これは変更しただけのことはあるのかも。
スコアとしては、ジャンプの失敗もさることながら、コンビネーションスピンでVがついたり、フライングキャメルスピンがレベル1だったり、ちょっとした部分が痛かった。
本郷理華 SP:61.60(6)
「カルミナ・ブラーナ」♪ 肩口の黒レースに深紅の衣装。伸びやかに滑り出し、フリップ・トウ3-3をダイナミックに決める。3回転ルッツ片手上げ、ダブルアクセル片手上げも迫力。一歩が大きく伸びるステップが曲と共に盛り上がり、イリュージョンを入れたスピンで最高潮に達した。
久々にいい演技で嬉しい! ただ3回転トウループの回転不足が惜しい。
カレン・チェン(アメリカ) SP:61.77(5)
「ロクサーヌのタンゴ」♪ 冒頭の3回転ルッツが変な開き方で下りてしまい、手をついた。ループ・トウは3-2でまとめ、切れのいい動き、雄大なイナバウアーは良かったが、ちょっと不本意。
アシュリー・ワグナー SP:61.57(7)
「Hip Hip Chin Chin」♪ 2015/2016シーズンに使って好成績を挙げた曲で。キャメルスピンをしながら手を叩いて観客を乗せていく。フリップ・トウ3-3決まったかに見えたが回転不足。ループでも回転不足を取られ、スピンのレベルも揃えられなかった。
マリア・ソツコワ(ロシア) SP:66.10(3)
チャイコフスキー「白鳥の湖」♪ ピンクの衣装、前にもこんな感じの着てたような。曲は有名なフレーズのパートではなくて、序曲のところか。
ルッツ・トウ3-3等ジャンプは全部片手上げで安定感。母国の曲でしっくり馴染んでいる。体型のバランスがよく、状態がいい。
アンナ・ポゴリラヤ SP:69.05(2)
「Esperanza」♪ 上半身ゴールド系、深紅のスカートを翻して、素晴らしく幅のあるルッツ・トウ3-3を決める。ロシア女子に多い片手or両手上げはしないが、3回転ループ、ダブルアクセルと危なげない。
スピード感と力強さを最後まで保った。ビールマンスピンなしのレイバックスピンも悪くない。
ケイトリン・オズモンド(カナダ) SP:76.06(1)
「パリの空の下」「ミロール」♪ 昨季の曲を持ち越したあたり、本気でオリンピックのメダルを狙っている感じがする。大きく距離が出るフリップ・トウ3-3、3回転ルッツ、流れ方の迫力が半端ない。曲と所作もピタリと合わせ、全く隙がなかった。
地元の大声援の中、自己ベスト更新で笑顔はじける。大きくリードした。
結果、7点差をつけてトップに立ったのはオズモンド、2位にポゴリラヤ、3位にソツコワのロシア勢がつけた。ヒックスも3位に約2点差の4位、表彰台が狙えそう。チェン、本郷、ワグナーが61点台。
本田真凛は大きく出遅れたが、フリーでどこまで上げられるか。
このあとはアイスダンス、そして男子。宇野昌磨、無良崇人、頑張れ~