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好きな音楽のこと、あれこれ。その他諸々もあり。

世界選手権2016アイスダンスFD

2016年04月01日 13時08分44秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2016、アイスダンス・フリーダンスジャッジスコア)。

<G1>
1 アレクサンドラ・ナザロワ/マクシム・ニキティン(ウクライナ) SD:53.64(20) FD:77.75(18) 合計:131.39(19)
 「Fantasia No. 3 in re- minor」モーツァルト♪ グレー系。クラシックのピアノの音にのって、端正なスケート。男性が深く膝を折った上に乗せるリフトは、男性も大きく後ろに反る難しい姿勢。ツイズルはおおむね合わせた。ペアスピンでフリーになっている手と手をつないで輪にするなど、ちょっとした工夫が素敵。

2 セシリア・トルン/ユシヴィル・パルタネン(フィンランド) SD:56.51(17) FD:76.34(19) 合計:132.85(18)
 「Gravity」「Life」♪ グリーン系。じっくり語りかけるようなボーカル曲。膝上で逆立ちのような姿勢から肩に乗って前から降ろすリフト、ツイズルはぴったり。全体に流れがよくて引き込まれたが、終盤のステップ途中で男性が転倒、もったいなかった。

3 村元哉中/クリス・リード SD:59.00(16) FD:88.90(14) 合計:147.90(15)

 「Pennies from Heaven」「Jubilee Stomp」「The Reel Chaplin: A Symphonic Adventure」「Limelight」♪ ピンクのドレスにピンクのタイ。位置につくまでのコミカルな動きでもう客席を惹きこむ。ロマンチックな前半はゆったりと大きなステップで、テンポが変わってからは勢いよく。クリスは前よりツイズル上手くなった
 リフトもスムーズで、全体にスピードがずっと落ちずにノーミス。終わった瞬間、クリスが大きくガッツポーズ また自己ベスト更新
 (ショートダンス映像はこちらで)


4 カヴィタ・ロレンツ/パナギオティス・ポリゾアキス(ドイツ) SD:54.80(18) FD:83.86(17) 合計:138.66(17)
 「アメリ」♪ 赤いドレス、白いカットソー。パワーがあるスケーティング。頭の後ろからイーグルの膝に立ち、そのままカーブするリフト、右肩の上に女性がお腹で乗るリフトに見ごたえ。

5 バルボラ・シルナ/ユーリ・クラキン(オーストリア) SD:54.63(19) FD:76.25(20) 合計:130.88(20)
 「アラビアのロレンス」♪ 映画でロレンスが着ていたような軍服風。肩に乗せるローテーショナルリフトから。男性片足立ちでフリーレッグを前に出すリフトは難しいと聞いた。ツイズルは若干のずれ。
 何度も曲調が変わるプログラムで、ちょっと落ち着かない印象^^;

<G2>
6 ナタリア・カリゼク/マクシム・スポディレフ(ポーランド) SD:59.88(14) FD:86.54(16) 合計:146.42(16)
 「Crystallize」♪ グレー、黒。グループが一つ上になっただけで、スケーティングが一段上手いような気がする。頭をまたいでから首に足を巻きつけるリフト、男性が低い姿勢で女性を横向きにホールドするリフト。ツイズルで女性がバランスを崩してしまった。

7 アレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン(ロシア) SD:63.84(11) FD:99.46(11) 合計:163.30(11)
 「Rachmaninov's Revenge」♪ パールピンクのドレス、男性は透ける黒。トレードマークのシット姿勢ツイズル、今日もばっちり。肩のリフトからは側転のように体を回して下ろす。スピードがあってパワフル。

8 ローレンス・フォルニエ=ボードリー/ニコライ・ソレンセン(デンマーク) SD:59.75(15) 
FD:91.92(13) 合計:151.67(13)
 「Woman」「Take My Hand and Follow Me」♪ 赤のドレス、クリーム色のシャツ。その場で肩にのせて回転するリフトから。ツイズルは2人の距離が近い。リフトの上げ下ろしがステップの一部のよう。

9 フェデリカ・テスタ/ルーカス・チョリー(スロバキア) SD:61.75(12) FD:87.08(15) 合計:148.83(14)
 「Passeggiata In Paese」「Kutlama」「Ma l'amore no」「Orgia」♪ 黒のドレス、スカーフにベスト。大きく展開するツイズル、首の後ろを回って片足立ちの膝に立ち、そのままローテーショナルリフトへ。男性の低い姿勢で脛のあたりに女性が乗るリフトも独特。

10 イサベラ・トビアス/イリア・トカチェンコ(イスラエル) SD:60.97(13) FD:93.44(12) 合計:154.41(12)
 「イーゴリ公」より「韃靼人の踊り」ボロディン♪ 黒系で金やストーンの飾りがきれい。最初はきれいなペアスピンから。逆立ち姿勢の女性のウェストあたりを片腕でホールドするリフト。合唱のパートの柔らかなステップが素敵。

<G3>
11 シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア) SD:65.96(10) FD:101.95(9) 合計:167.91(10)
 「シンドラーのリスト」「(「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」より)Abdication」♪ グレーのコート、白シャツにサスペンダー。ここまでのどのカップルよりもシンクロしてるツイずるに拍手が起こる。背中にしがみついて逆立ちリフト、太腿あたりをホールドしてのリフト。
 やりきった演技で高得点に大喜び。

12 アンナ・カッペリーニ/ルカ・ラノッテ(イタリア) SD:70.65(6) FD:112.07(4) 合計:182.72(4)
 「甘い生活」「フェリーニのアマルコルド」「カビリアの夜」「8 1/2」♪ この組がここでフリーとは…。グレーのドレス、白シャツ。ツイズルは易々と、靴をホールドするリフトは、女性の位置がうんと高くなって、限りなくペアに近い
 後半、曲のテンポが速くなるところで、ぐいぐいとスピードに乗り、完璧なコンビネーションを見せた。自己ベスト更新


13 ペニー・クームス/ニコラス・バックランド(イギリス) SD:68.23(8) FD:104.94(7) 合計:173.17(7)
 「Exogenesis Part 1」「Hurricanes and Butterflies」♪ 蝶の模様のドレス、男性は黒系。体を回して持ち上げ、靴をホールドするリフト。女性が小柄なので、わりと振り回す系が多いかも^^; ペアスピンでレイバック姿勢の女性の上に男性が覆い被さるような姿勢も。
 最後まで迫力があった。ここも自己ベスト更新


14 ヴィクトリア・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ(ロシア) SD:67.68(9) FD:101.29(10) 合計:168.97(9)
 「イオ・チ・サロ」♪ ブルーのドレス、男性は黒。非常に一歩が大きくスピードがある。男性がガンガン行くツイズルに女性が必死でついていってる 空中で1回転させてから受け止めるリフト、ペアのツイストを一瞬やったみたいな 男性のラウンジポジションの膝上に立つリフト。
 この曲だと、小塚崇彦のプログラムやペア・龐清(Qing PANG)/佟健(Jian TONG)のプログラムを思い出す・・・

15 マディソン・ハベル/ザカリー・ドナヒュー(アメリカ) SD:68.44(7) FD:108.37(6) 合計:176.81(6)
 「Adagio for Strings」♪ 割れんばかりの拍手と声援の中に登場する地元アメリカ勢最初の組。黒のチューブトップ、黒のVネック。回転のシャープなツイズル。イーグルの靴上にのるリフト、腕を持って背中にのせるリフト。マーチのパートでは手拍子に後押しされて力強くステップ。
 終わって虚脱状態の顔、自国開催ということで相当緊張してたのかな。自己ベスト大幅更新に、コーチともども大喜び


<G4>
16 パイパー・ギルス/ポール・ポワリエ(カナダ) SD:70.70(5) FD:102.37(8) 合計:173.07(8)
 「She Said」「Neverland」♪ 黒と赤、赤と黒。女性の右足にも何か模様が。今にも触れそうなほど近いツイズル、男性がシット姿勢でその場で回るリフト。男性の片腕に女性がぶら下がるリフト、どきどきする
 オルタナ系の不思議なムードの曲で、独特の世界を演出した。自己ベストに深く頷く。


17 ケイトリン・ウィーヴァー/アンドルー・ポジェ(カナダ) SD:71.83(4) FD:110.18(5) 合計:182.01(5)
 「On the Nature of Daylight」「This Bitter Earth」「Run」♪ グレー系。二人で跪いた姿勢からスタート。ツイズルで男性が1回転だけ多く回ったが、回転自体はよく合っていた。片足で前に出したフリーレッグに沿わせるスプリットポジションのリフト。
 ここが凄い、というより、全体で次々繰り出してくる構成力と、エッジの深さが優れていると思う。


18 マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ) SD:72.46(3) FD:113.31(3) 合計:185.77(3)
 「協奏曲第2番」ラフマニノフ♪ ワインカラーのワンショルダー、男性は黒系。地元期待のアメリカ勢2番手が登場。ツイズルは最後をうまく合わせた。ダンスリフトのような形から入るペアスピン、リフトはなんか難しくてうまく書き表せない^^;
 自己ベスト更新でトップに立ち、メダル確定

19 ガブリエラ・パパダキス/ギョーム・シゼロン(フランス) SD:76.29(1) FD:118.17(1) 合計:194.46(1)
 「Rain In Your Black Eyes」「Build a Home」♪ ブルーグレーからワインカラー。ディフェンディングチャンピオンの登場。男性がシット姿勢のステーショナリーリフトから。芸術的といいたいツイズル。ペアスピンの回転が速い。動きに無駄がなく、削ぎ落とされたシンプルな表現が、いっそう技術の高さを引き立てている。
 シーズン前半、試合に出られなくてつらかったカップル、よくここまで来た 自己ベスト大幅更新。

20 マイア・シブタニ/アレックス・シブタニ(アメリカ) SD:74.70(2) FD:113.73(2) 合計:188.43(2)
 「Fix You」♪ 黒っぽい臙脂系。全米チャンピオンの誇りをかけて登場。片足立ちのカーブリフト、ジャンプして乗って激しくポジションを変えていくリフト。テンポアップするギターにシンクロしてツイズルも加速する。
 このカップルも、余分なことはしない。ひたすら足元の鍛え抜かれた技術の美しさを見せていく。やりきったプログラム。
 得点を見て、納得の顔。自己ベスト更新で、初出場以来のメダル獲得

 結果、優勝はパパダキス/シゼロン2連覇 2位マイア&アレックス・シブタニ、3位チョック/ベイツとアメリカ勢が強さを見せた。カッペリーニ/ラノッテが4位に順位を上げ、5位ウィーヴァー/ポジェ。6位ハベル/ドナヒュー、7位クームス/バックランド、8位ギルス/ポワリエ。
 ロシア勢は9位シニツィナ/カツァラポフ、11位ステパノワ/ブキン。やはり、ボブロワ/ソロヴィヨフが出場できなかったのは痛かったか。
 来年度の出場枠は、フランス、アメリカ、カナダが3枠、イタリア、イギリス、ロシアが2枠。イタリアは4位と10位だったので惜しい^^; 3枠取れれば、小松原美里/アンドレア・ファブリにチャンスがありそうなんだけど。
 村元/リードは、このカップルとしては初出場で15位、大健闘 ヨーロッパ北米以外でフリーに進んだのは1組だけ、村元哉中はアイスダンスに転向してわずか2年。本当に将来が楽しみなカップル
 今夜、深夜1:10~2:10(1日25:10~26:10)フジテレビでアイスダンス・フリーダンスを放送。かな&クリスを大きい画面でチェックしなきゃ

 

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世界選手権2016女子SP

2016年04月01日 07時19分49秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2016女子ショートプログラムジャッジスコア)。

<G1>
1 クリステン・スパーズ(イギリス) SP:42.64(36)
 「Feeling Good」♪ 深い赤の衣装。きれいな姿勢のレイバックスピンから、ステップシークエンスと続ける。3回転ループ転倒、フリップ・トウ3-2は頑張った。ダブルアクセルも決めて、緊張の第1滑走をしっかり滑りきった。シーズンベスト。

2 チェ・ダビン(韓国) SP:56.02(16)
 「Mama, I'm a Big Girl Now」♪ 緑と黄色のチェックのスカートが可愛い。ジュニアで実績を残してきたシーズン。軽快なオールディーズポップスにのって、ルッツ・トウ3-3をさくっと決める。スピンのポジションも一つ一つ丁寧。3回転フリップ、ダブルアクセルもクリーンだった。ヘアカッターからビールマンスピンをぴたっと止め、キュートなポーズでフィニッシュすると大喝采、本人もガッツポーズ
 自己ベストに届かず、ちょっと残念そう。


3 ロリーヌ・ルキャヴァリエ(フランス) SP:46.92(31)
 「I Know You(「Fifty Shades of Grey」より)」♪ 黒系にグリーン系のストーン。3回転フリップをなんとかこらえて立つ。3回転ルッツもやっとの着氷、どっちがコンビネーションの予定だったかわからないが、惜しい。ダブルアクセルは下りてすぐスプリットジャンプにつなげられた。
 ボーカルだけど、ちょっと難しい曲だったかも^^;


4 ヤスミン・キミコ・ヤマダ(スイス) SP:43.65(34)
 「タンゴ」♪ ブルーにゴールドで花。トウ・トウ3-3はステップアウトしたが転倒はせず頑張った。3回転ループを下り、イーグルからのきれいなダブルアクセルに拍手。スピンで腕や膝がきちんと伸びていてきれい。時折笑顔を浮かべながら、タンゴのステップを踏んだ。
 初出場、心から楽しんで滑れてよかった

5 趙子荃(Ziquan ZHAO)(中国) SP:52.80(21)
 「キャラヴァン」♪ ブルーに赤いサッシュ。トウ・トウ3-3をややこらえたが着氷。3回転ループをきれいに下りると、高さのあるダブルアクセルも決まる。長身を伸びやかに使ってのステップが、強い音に合っている。足首のあたりをホールドするビールマンで締めくくった。
 前より自信をもって滑れている。この調子で伸びていけるといいな

<G2>
6 マエ=ベレニス・メイテ(フランス) SP:49.50(25)
 「Feeling Good」マイケル・ブーブレ♪ 昨年10位の実績がある選手。トウ・トウ3-3は少しステップアウトしたが頑張る。3回転フリップも若干こらえたが大丈夫。ダブルアクセルはきちんと入った。
 独特の風格、グルーヴ感がある動きに魅力がある。ちょっと得点が伸びず・・・


7 ケルスティン・フランク(オーストリア) SP:46.77(32)
 「Rise Like a Phoenix」♪ パープルの衣装。「不死鳥のように立ち上がる」とは、ベテランの彼女に相応しい曲 高さの出た3回転ルッツに2回転トウループをつけた。ダブルアクセルは片手をついたが大きなミスはなし。ぴしっと膝が伸びたキャメル、スパイラル姿勢などもいい。
 終わって満足げな表情。


8 アンネ・リーネ・ヤシェム(ノルウェー) SP:49.39(26)
 「Fly」セリーヌ・ディオン♪ 水色。短い助走からダブルアクセルを跳び、フリップ・トウ3-2、3回転ループも決まる。細身の体形で、スピンの軸も細い。スパイラルなどを織り交ぜながら、気持ち良さそうにステップ。
 ジャンプの着氷であまり流れないので、決まった!という爽快感がもうひとつなんだけど^^; 今日は全体にまとまっていた。

9 ヴィヴェカ・リンドフォース(フィンランド) SP:50.18(23)
 「Persian Dance(「The Snow Queen」より)」♪ 今、フィンランド女子をリードしているのはこの選手。ブルーに金糸で飾りの衣装。トウ・トウ3-3、3回転ルッツとクリーン 中東風のリズムに乗ってステップ。アクセルがシングルになってしまった。
 全体にきびきびした動きなのはいい。


10 カイラニ・クレイン(オーストラリア) SP:48.86(27)
 「Flamenco Fire」♪ 黒のメッシュにピンクのスカート。3回転フリップが決まり、ビートにのって勢いよく滑っていく。スパイラルからダブルアクセルが決まって盛り上り、3回転ループは着氷でほぼ止まりかけたが必死で2回転トウループをつけた。
 しなやかで切れのいい動きでステップ、片手パールをそのまま持ち上げてからのビールマンで拍手。
 得点が伸びなくても、プログラム全体で魅力的。

 整氷時間中、バックヤードでウォーミングアップする選手たちの映像が映った。第2グループの選手たちなので、録画らしい


<G3>
11 アレクサンドラ・ゴロフキナ(リトアニア) SP:44.58(33)
 「Feeling Good」マイケル・ブーブレ♪ 黒の透ける生地で大人っぽく。冒頭の3回転トウループで転倒したが、3回転ループとダブルアクセルは決めた。スピンや身のこなしは悪くない。もう少しスピードがあるといいのかな。

12 ソニア・ラフエンテ(スペイン) SP:39.99(37)
 「I Put a Spell On You」♪ 黒にゴールドをあしらう。最初の3回転フリップで転倒、ダブルアクセルとループ・トウ3-2は決まって、ちょっと安心してステップ。チーム・ブライアン(オーサー氏のチーム)にいるようだが、なかなか結果が出ない、、、

13 アンナ・クニチェンコワ(ウクライナ) SP:53.86(19)
 「Italian Mafia」「Mambo Italiano」♪ 黒で長手袋。切れのいいダブルアクセルから、トウ・トウ3-3はぎりぎり? 3回転ルッツは鮮やか ボーカルのマンボでキュートに踊るステップ。
 ミスなくまとめて充実の表情でフィニッシュ。シーズンベストに喝采。


14 ナタリー・ヴァインツィエル(ドイツ) SP:43.25(35)
 「Feeling Good」マイケル・ブーブレ♪ 本日4人目の「Feeling Good」 そして衣装もまた黒。スムーズなスケーティングからダブルアクセル、3回転トウループで転倒。3回転ルッツはきれいに下りたが、コンビネーションにしなかった
 4人の「Feeling Good」の中で、ステップは一番曲に合っていた気がする。ほどよくコケティッシュなポーズが可愛い。


15 イヴェット・トート(ハンガリー) SP:47.92(28)
 「Legend of Two Old Guys With A Mustache」「I Say A Little Prayer」♪ ピンク。最初のトウループが1回転になるミス ルッツ・トウ3-2、ダブルアクセルは決めて立て直し、ステップではよく体が動いていた。
 地元開催の世界ジュニアでは8位と健闘したが、初出場の世界選手権はまた緊張したかな。


<G4>
16 エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:47.75(29)
 「ロクサーヌのタンゴ」♪ 兄のミハル・ブレジナとグータッチして出て行った。黒の衣装に赤い花を飾る。フリップ・トウ3-2はやや引っ掛かったが着氷、3回転ルッツをきれいに決め、ダブルアクセルでステップアウト。
 情熱的な動きのステップはタンゴらしく、ほどよい色気。

17 エイミー・リン(台湾) SP:57.50(14)
 「スラムドッグ・ミリオネア」より「ラティカのテーマ」「ジャイホー」♪ 紫のグラデーション。俯いたポーズからパッと笑顔になって滑り出し、トウ・トウ3-3を見事に下りる。3回転ルッツ、ダブルアクセルも文句なし。ボリウッド映画らしい華やかなダンスを踊りながら、エネルギッシュにステップ。ビールマンで締めくくると大歓声。
 台湾代表だが、生まれ育ちはアメリカ。“地元”開催で自己ベスト更新

18 ダシャ・グルム(スロベニア) SP:37.95(38)
 「セントルイス・ブルース」♪ ブルーの衣装、アシンメトリーのスカートがお洒落。最初のジャンプ、2つ目のジャンプと転倒。ダブルアクセルは決まった。24歳とベテランなので、ステップの身体表現は成熟が感じられる。

19 ニキ・ヴォリーズ(オランダ) SP:49.86(24)
 「The Lady Is A Tramp」♪ ブルーグリーン。フリップ・トウ(片手上げ)3-2、3回転ルッツ、ダブルアクセルと大きなジャンプをクリーンに決める。テンポの速いスイングジャズに遅れることなく、振付を音にはめながら勢いよくステップ。元気がいい、気持ちのいいプログラム。

20 李子君(Zijun LI)(中国) SP:65.39(11)
 「月の光」♪ ブルーにストーン。柔らかな表情で滑り出し、トウ・トウ3-3、3回転フリップ、イナバウアーからのダブルアクセルと、どれも美しく決めた。足を上げたポーズの美しさ、ヘアカッターから片手ビールマン、音楽に溶け込みながらしなやかにステップ
 久々に、この選手の完璧にクリーンなプログラムを見た。自己ベスト更新に、自信を深めた表情でキス&クライを出て行った。

<G5>
21 アナスタシア・ガルスティアン(アルメニア) SP:53.24(20)
 「Anastasia」♪ おなじみのレモンイエローのドレス風。冒頭からルッツ・トウ3-3、3回転フリップと決まった 足を前に高く上げた長いスパイラルからターンしてダブルアクセル、ちょっと引っ掛かったけど着氷。
 ジャンプを全部決めて、しっとりとステップ。回転の速いパールからビールマンスピンでフィニッシュ。会心の出来に、顔を覆って喜んだ。

22 アレイン・シャルトラン(カナダ) SP:55.67(17)
 「Pina」♪ ターコイズブルー。ルッツ・トウ3-3で後ろによろけたが、懸命にこらえて転倒は免れる。レイバックスピンではビールマンをやらない分、ヘアカッターでチェンジエッジを見せる。3回転ループをきれいに決めたが、ターンからのダブルアクセルで惜しい転倒。
 隣にブライアン・オーサーがいた。この選手もチーム・ブライアンだったか


23 パク・ソヨン(韓国) SP:52.27(22)
 「黒いオルフェ」♪ 黒にストーンで花を描く衣装。ギターの調べにのって、流れのある3回転ルッツ。3回転サルコウは距離が出すぎてターンが入ったが2回転トウループをつけた(足をつけたように見えるので、+combo?)。ステップのようにさらっとダブルアクセル。
 スピンで各ポジションを取るのが速く、ぴっぴっと変わっていくのがいい。観客に受けるプログラム。

24 ニコル・ライチョヴァ(スロバキア) SP:56.56(15)
 「ロミオとジュリエット」♪ ブルーに金糸。得意だったループでなく、トウ・トウ3-3に挑んで見事成功 3回転ルッツは両足着氷になったが、ダブルアクセルは音と着氷のタイミングがぴったり合った。
 2シーズン滑ったプログラム、完成度の高いステップ。本人も満足の出来。

25 エリザベト・トゥルシンバエワ(カザフスタン) SP:61.63(12)
 「I Got Rhythm」♪ サーモンピンクに白い手袋。3回転ルッツでバランスを崩しかけたので、ここは単独に。リズムが変わるところできゅきゅっと肩を動かして、速いテンポにのっていく。ループ・トウ3-3、高く足を上げてからのダブルアクセルを決める。
 細かく速い動きでグルービーにスイングしつくしたステップ、会場全体がノリノリ。自己ベスト更新の60点越えに会場も祝福


26 ヨシ・ヘルゲション(スウェーデン) SP:47.67(30)
 「Too Darn Hot」♪ 鮮やかなピンク。ポニーテールを振りたてて力強く滑り出したが、ジャンプは転倒、次はコンビネーションにできず。ダブルアクセルはしっかり決めた。
 パワフルなステップはカッコいいが、ちょっと今日はまとまらず。


<G6>
27 アンゲリーナ・クフヴァルスカ(ラトビア) SP:54.78(18)
 「トスカ」より「星は光りぬ」♪ パープル。ヨーロッパ選手権4位の成長株が登場。ルッツ・トウ3-3で転倒してフェンスにぶつかってしまった。3回転フリップとダブルアクセルはきれいに決める。レイバックスピンはかなりトラベリングしてたが、苦手なのかな^^;

28 ガブリエル・デールマン(カナダ) SP:67.38(8)
 「You'll Have to Swing It (Mr. Paganini)」♪ こちらもパープル。四大陸を欠場したが今大会は万全で臨めているか。高さと距離がある見事なトウ・トウ3-3 3回転ルッツを音にぴったり合わせて下り、軽快なステップに入る。動きの切れがよく、よく鍛えられたきれいな筋肉が躍動。ダブルアクセルも大きなジャンプ。ジャズらしい歯切れのよさが気持ちいい。
 終わって両手でガッツポーズ、自己ベストに歓喜のおたけび。この選手もチーム・ブライアン。


29 長洲未来(アメリカ) SP:65.74(10)
 「Demons」♪ グレー、赤いルージュをきりっと。フリップ・トウ3-3決まった 得意の3回転ループもしっかり。力強いステップ、ヘアカッターからそのまま膝を伸ばし、ビールマンからまたヘアカッターのレイバックスピン、素晴らしい
 地元開催の世界選手権に出場できて、会心の演技ができた喜び


30 浅田真央 SP:65.87(9)
 「素敵なあなた」♪ 藤色の衣装。大歓声の中、「自分を信じて」と佐藤コーチに送り出される。トリプルアクセル、ステップアウトで手をついた(回転不足)。フリップ・ループ3-2、3回転ループも頑張る。
 誘うように肩を動かしながら入っていくステップ、次第に動きもテンポアップしていって、真央ちゃんの高速ターン。きれいなY字姿勢スピンでフィニッシュ。
 得点には、「まあ、しょうがないかな」という顔。フリーはどこまでやれるか。

31 アシュリー・ワグナー(アメリカ) SP:73.16(4)
 「Hip Hip Chin Chin」♪ 黒のホルターネック。地元の大歓声の中、フリップ・トウ3-3を鮮やかに決め、ダブルアクセル、3回転ループも完璧。ラテンのリズムでノリノリの振付もはまりまくり、踊りまくり。
 全てがうまくいって、終わった瞬間は喜びのあまり座り込んだ。自己ベスト更新に悲鳴


32 ロベルタ・ロデギエロ(イタリア) SP:57.90(13)
 「He Sleeps」「Pretty Woman」♪ 赤いローブデコルテに白い長手袋。トウ・トウ3-3決まった! 3回転フリップとダブルアクセルも決め、「プリティ・ウーマン」でのびのびとステップ。
 得点には少し残念そう。


<G7>
33 エフゲニア・メドヴェージェワ(ロシア) SP:73.76(3)
 「白夜の調べ」♪ ヨーロッパチャンピオンの登場。葡萄色の衣装。ゆったりと動き出し、I字姿勢をとってターンするつなぎに拍手。スピン、しっとりと大きく動くステップのあと、ようやくジャンプに入る。
 1つ目の片手上げ3回転はややこらえた着氷に。ダブルアクセル(これも片手上げ)、ループ・トウ3-3をきれいに決める。今日も抜群の安定感。

34 エレーナ・ラジオノワ(ロシア) SP:71.70(5)
 「Je t'aime」ララ・ファビアン♪ サーモンピンク、後ろだけ長めのスカートがひらひら。最初からスピードにのって、ルッツ・トウ3-3、3回転フリップとやや傾いたが下りる。スピンの姿勢に、女子はあまりやらないようなユニークな姿勢を織り込んでいて面白い。
 全体の流れで作品として惹きこむ力のあるプログラム。


35 本郷理華 SP:69.89(7)
 シルク・ド・ソレイユ(キダム)より「Incantation」♪ 緑に金や黒で。顔を覆った手の指の間から、大きな瞳をのぞかせてスタート。
 3回転フリップを大きなジャンプで決め、トウ・トウ3-3にも余裕があった。長身をいっぱいに使うステップで、妖しい世界を表現。スピンも力強く速くてよかった。
 自己ベストをまた更新

36 宮原知子 SP:70.72(6)
 「ファイアーダンス」♪ 情熱の赤。ルッツ・トウ3-3、ばっちり 大きく反ったレイバックスピンだけでも拍手。いつもの横にホップする動きで歓声 ステップから止まって誘う指先、カッコいい。3回転フリップ、ダブルアクセルと今日もミス・パーフェクト
 ベスト更新かと思われたが、、、フリップで回転不足とエッジのアテンション判定。。。口惜しい

37 グレイシー・ゴールド(アメリカ) SP:76.43(1)
 「エル・チョクロ」♪ 黒の下に赤を重ねて、髪に赤い花を飾って。地元の声援を受けて、ルッツ・トウ3-3を下りるとぱっと笑顔に。3回転フリップを決めてきびきびとステップ。リズムよく踏んでいくと、自然と手拍子が。スピンの間からもう拍手だった。
 自己ベスト更新に歓喜

38 アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) SP:73.98(2)
 「バイオリンと管弦楽のためのボレロ」♪ 体に赤いリボンを巻きつけたような衣装。たまに見ているほうが痛くなるような転倒をすることがある選手だが、今日のジャンプはまったく危なげなく、ルッツ・トウ3-3、3回転フリップ、ダブルアクセルと見事。
 一歩ごとに加速していくようなステップをダイナミックにこなし、スピンも見せ方が上手かった。自己ベスト更新

 結果、グレイシー・ゴールドがトップに立ち、2位ポゴリラヤ、3位メドヴェージェワ、4位ワグナーの3人が僅差で並んだ。5位ラジオノワ、6位宮原知子。本郷理華が7位、浅田真央が9位。
 38人中14人はフリーに進めないが、進出のボーダーラインはほぼ50点。24位が49.86だった。GPシリーズに出場しているマエ=ベレニス・メイテやヨシ・ヘルゲションがフリーに進めなかった

 フリーは明後日。どんな戦いになるのか

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