ヒュースタ日誌

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当事者グループが情報誌を創刊!

2014年08月04日 19時32分54秒 | 代表丸山の活動
 こんばんは。代表の丸山です。当ブログでは久々の個人投稿です。

 先週末、不登校に関する全国研修会のひとつ「登校拒否・不登校問題全国のつどい」に2年ぶりに参加しました。

 会場のホテルでは、不登校支援の分野では数多くの著書で全国的に知られ、特に西日本各地では多くの方が直接ご存じの広木克行氏(ほかお二人)と同室になり、思いがけずご挨拶することができました。

 それはそうと、私は今回参加するにあたって、1冊の雑誌を持参して折にふれ紹介しました。

 不登校・ひきこもり情報誌『今日も私は生きてます。』創刊号

 前出の広木氏も支援していた長崎県内の不登校・ひきこもりの当事者の人たちが企画・取材・編集・製本し5月に発行した雑誌で、巻頭に広木氏も推薦文を寄せています。

 本誌は、当事者や支援団体へのインタビューといったお決まりの記事のほか、支援機関への取材のあとにグループのなかでその機関について批判を含めて話し合った内容をそのまま掲載したり、ひきこもり生活における困りごとについて、その関係者に直接インタビューして解決策を求めたりと、画期的な記事が掲載されています。

 ちなみに、困りごとの記事では「ひきこもっているために歯医者に行けずに虫歯の痛みを我慢している」といった“ひきこもりの歯医者問題”を取り上げ、わが子が不登校だったという歯科医の方に「虫歯を放っておくとどうなるか」「歯医者にかかりやすくなるにはどうしたらよいか」など当事者の立場から質問を重ねています。

 このコーナーは、次号以降「床屋・美容院に行けない」という“理美容問題”や「どういう服装をしたらよいかわからない」という“服装問題”など、ひきこもり生活にありがちな困りごとの解決に役立つよう関係者へのインタビューを検討中とのこと。

 私が書いたり話したりしていることを見聞きしていらっしゃる方は、私が「全国のつどい」で本誌を紹介しようと持参した理由にお気づきだと思います。

 今年度、私は当スタジオの新規業務として「在宅生活支援業務」の開設を決めており、その準備を進めています。

 この業務は「ひきこもり生活での困りごとの解決」や「ひきこもり生活のなかでやりたいことの実現」という当事者の<生活ニーズ>を満たすことによって、現在のひきこもり生活が少しでも楽になり、少しでも楽しくなれば、その分エネルギーの回復が早まる、という“逆転の発想”にもとづく支援システムです。前述の記事は、まさにこの業務の前段「困りごとの解決」そのものがテーマであり、記事で取り上げられ、今後取り上げることが検討されているそれぞれの困りごとも、私が周囲の当事者関係者の方々と考え合っている内容と一致しているのです。

 このように、全国各地で当事者経験者が、多くの親御さんや支援関係者とは違う“ひきこもり生活の視点”から自分たちの現状を変えていこうとする動きが始まっています。

 本誌が、それを関係各方面への取材によって現状・実情を発信してくれれば、私たちは「実践」の立場でその情報を受信することによって、机上の空論で終わってしまう危険性のある「在宅生活支援」という新しい発想を現実的な視点で具体化していくことができます。

 この「情報の発信」と「それにもとづく具体化」の両輪で、当事者の生活ニーズに応える支援をぜひ立ち上げていきたいと考えています。

 その意味で、本誌の創刊は私に大きな勇気と希望を与えてくれました。感謝の気持ちを込めて、ひとりでも多くの方にお読みいただけるよう普及に協力していきます。


本誌の創刊を伝える長崎経済新聞の記事を読む

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