ヒュースタ日誌

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「青少年支援オープンカレッジ全日程終了・その1(2日目)

2011年06月27日 15時59分36秒 | 過去業務
 おとといときのう、2講座ずつ計4講座を開講しました。


 おとといの2日目は「不登校・ひきこもりの体験者と考える対応」がテーマ。
 ひとコマ目はひきこもりについて、ふたコマ目は不登校について、テキストを使用する講座を行ないました。


 ひとコマ目は『脱常識ひきこもり論~親亡きあとのわが子は・・・~』という直接的なタイトル。テキストの「ワンポイントブックレット[7]『脱常識思考で対応しよう~不登校・ひきこもりの見方~』」という小冊子を、丸山とアシスタントの北村るみ子氏が交互に読み上げて解説したあと、自由にご意見ご質問を出していただくという、フリートーク的な講座です。

 時間が経つにつれ、不登校状態にある子がいる親御さんから、丸山自身の体験への質問や相談的な質問が活発に出て、丸山が「<不登校>を<ひきこもり>に置き換えても大丈夫です」と断りを入れるほどでした。テキストが子どもの不登校と青年のひきこもりに共通する点を論じている内容だったため、不登校児の親御さんも質問しやすかったようです。


 ふたコマ目は『事例で考える不登校~主催者が果たした学校復帰の意味~』ということで、丸山の不登校からの学校復帰の瞬間を「翻身」というキーワードで解明した加藤誠之氏(高知大学准教授)が、丸山と対談する講座です。

 テキストである加藤氏の論文の一部『不登校当事者の「翻身」の意味の解明-先駆的決意性に関するハイデッガーの思索を手がかりとして-』に関連して、不登校を哲学的に考えるべき理由や、かつて関わっていた非行少年と不登校児との異同、不登校と非行が学校や社会の時代背景に関連して変化していることなど、ほかでは聴けない氏ならではの話に受講者はくぎづけ!

 丸山は論文のなかから「身体性の変化」や「他の生徒と同様に学校に通うという出来合いの平均的な可能性を括弧に入れない限り(略)学校に復帰するという可能性をいったん忘れない限り、かえって学校に復帰しづらくなる」というくだりを、不登校理解のヒントとして取り上げたり、「学校に行かなければならない」というのは高度経済成長以前にはなかった常識であることなど、加藤氏に不登校論や学校論を語らせ、対談者というより聞き手としての役割に徹しました。

 話が盛り上がって対談が時間いっぱい続いてしまいましたが、受講者の関心が高いことを察知した丸山が、時間延長を決めて極力質問を受けることにすると、研究者・支援者・当事者の親御さんの別なく、次々と質問が出され、25分も延長して終了となりました。

 
 3日目、最終日の模様は、あさって報告します。

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