■「覘き小平次」京極夏彦
生きているのか死んでいるのか分からないほどの存在感の役者・子平次。その周りでいろいろな人の思惑が勝手に空回りして、大変な結末へ。
■「風前の灯! 冥王星ドーム都市」野田昌宏
キャプテンフューチャーシリーズの訳者による外伝。実は雑誌で持っているのだが、まあ購入すべきなのだろう。ハヤカワ版のイラストは全然雰囲気が違うのだが、創元版イラストのジョオンとヌララはかなりエロい。オットーならずとも、好きになってしまうだろう。
■「楽園の日々」アーサー・C・クラーク
エッセイでは饒舌なアシモフ、作品の主張がうるさいハインラインに比べて、寡黙な感じのするクラークだが、なかなかどうして。少年期のSF雑誌にはまっていた頃の話は面白い。
■「ひげのある男たち」結城昌治
ひげの男が犯人? というユーモア推理物だが、どうして本格推理でもある。
以下、図書館の3冊。
■「クラウゼヴィッツの戦争論」川村康之
ナポレオンの勝利と敗戦が近代戦争へのターニングポイントなのかなあ。学生時代に平和に関する講義があったが、戦争に関する講義は一切なかった。これまたバランスの悪い話である。
■「聴き上手」永崎一則
どうも今ひとつ体系的でないのだが、その方が現実的だということなのだろうか。
■「1/1億の桃太郎伝説」吉村卓三
「ももたろう」がかなり興味深いストーリーであることは間違いない。三匹の家来がなぜ犬・猿・雉なのかというのも、興味深いところだ。